ちしきの金曜日 2016年3月18日
 

ソ連時代のガイドブックでロシアに行く

ソ連のガイドブックを持ってロシアに行きます!
ソ連のガイドブックを持ってロシアに行きます!
1991年までこの世界に存在していた国がある。「ソビエト連邦」、略称「ソ連」だ。現在ではロシアとなり、社会主義国から、資本主義の国となった。

国が変わるとはどのようなことなのだろうか。そこでソ連時代に出版されたガイドブックを持って、ロシアに行ってみようと思う。今はなき国を歩き、その変化を探そうではないか。
1985年福岡生まれ。思い立ったが吉日で行動しています。地味なファッションと言われることが多いので、派手なメガネを買おうと思っています。
> 個人サイト Web独り者 彼女がいる風の地主恵亮

ソ連のガイドブック

1989年に出版された「ソ連」のガイドブックを手に入れた。ガイドブックとは説明するまでもなく、その国や地域の観光地、レストランなどを紹介している本だ。毎年新しい情報が載ったものが出版されるが、ソ連のガイドブックはもう出版されていない。
ソ連のガイドブックを2冊手に入れました!
ソ連のガイドブックを2冊手に入れました!
ソ連は1922年から1991年まで存在した、政治家「レーニン」によって作られた社会主義の国だ。1991年の暮れになんだかんだあって、ソ連は崩壊し、ロシアとなった。それまでソ連だったウクライナなどもソ連崩壊に伴い独立している。
2冊とも、ソ連崩壊前のガイドブックです!
2冊とも、ソ連崩壊前のガイドブックです!
社会主義国のソ連と、資本主義国のロシアでは、何か変化はあるのだろうか。そこで、ソ連のガイドブックを持って、本当にロシアに行ってみようと思う。自腹で。ソ連のガイドブックでロシアを歩くのだ。
ということで、ロシアに行ってきます!
ということで、ロシアに行ってきます!

ソ連への旅

このガイドブックは二冊とも1989年に出版されている。日本ではゲームボーイが発売されたり、ドイツではベルリンの壁が崩壊したりと、大きな動きがあった年だ。日本はバブル景気であり、ソ連に旅行する人も多かったのかもしれない。
今回はモスクワに行きます
今回はモスクワに行きます
ソ連時代のガイドブックには「ソ連航空」を使ったモスクワへの渡航方法が紹介されている。現在、「ソ連航空」は「アエロフロート・ロシア国際航空」となっており、飛行機にも当時の匂いを感じることができる。なんでもかんでも、ソ連だったのだ。
当時は「ソ連航空」
当時は「ソ連航空」
今は「アエロフロート・ロシア国際航空」
今は「アエロフロート・ロシア国際航空」
ロシアへと向かう飛行機の乗客は多かった。ただこの飛行機に乗っている日本人のほとんどはモスクワを経由してヨーロッパへと行く。

後でロシアの方に話を聞いたら、この時期にモスクワに来る日本人はほぼいない。6月-9月がオススメと言っていた。ガイドブックを見ても、雪景色がゼロで、どの写真も暖かそうである。この価値観は今も昔も変わっていないようだ。
ソ連時代のガイドブックに雪景色はゼロ!
ソ連時代のガイドブックに雪景色はゼロ!
ただ私は冬のこの時期に飛行機に乗り、
ただ私は冬のこの時期に飛行機に乗り、
モスクワにやってきました!(やっぱり雪景色でした!)
モスクワにやってきました!(やっぱり雪景色でした!)

レーニンの影

モスクワの有名な観光地と言えば、「クレムリン」や「赤の広場」になると思う。ソ連のガイドブックにもバッチリと書いてある。世界政治はクレムリンとアメリカのホワイトハウスで形成されているとある。大統領府などがある場所だ。
ソ連時代のガイドブックにある「クレムリン」
ソ連時代のガイドブックにある「クレムリン」
当時のガイドブックを見ればカテドラルだけなら入場は無料と書いてある。素晴らしいではないか。モスクワを代表する観光地を無料で見ることができるのだ。問題はそれはソ連時代のことで、今も無料かだ。自腹でロシアに来たので無料がいいのだ。
昔は無料だけど、
昔は無料だけど、
現在はお金を取るっぽい
現在はお金を取るっぽい
チケット売り場に行くと500ルーブルと書いてあった。無料ではなくなったのだ。受付で「カテドラル、オンリー」と言ってはみたが、強く「ノー」と言われ、もう一度「カテドラル、オンリー」と言ってみたが、「500」と言い返され、「OK」と言ってしまった。
500ルーブル払ってクレムリンの中に入りました!
500ルーブル払ってクレムリンの中に入りました!
ちなみに日本に戻り確認したらカテドラルだけなら350ルーブルらしい。どちらにしろ無料ではなくなったけれど、とりあえず私の150ルーブルを返して欲しい。あんなに強く「ノー」と言ったのに。ちなみに現在1ルーブルは「約1.6円」で、ソ連時代は1ルーブルが230円だった。すごい差だ。
クレムリンの中は基本的には、
クレムリンの中は基本的には、
ガイドブック通りだった
ガイドブック通りだった
クレムリンには宮殿兵器庫や大砲の王様、鐘の王様などがあり、ソ連時代のガイドブックと変わらない風景が広がっていた。ソ連からロシアになっても変わらないのだ、と思ったら、一個だけ大きな違いがあった。
この人です!
この人です!
ソ連のガイドブックによると、クレムリンにはレーニン像があったそうだ。レーニンはソ連を作った人だ。彼は執務を終えるとここを散歩していたらしく、十月革命50周年を記念して銅像も作られている。一国を創設した男の愁いがひしひし伝わる像らしい。ぜひ見たい。
ソ連時代のレーニン像
ソ連時代のレーニン像
現在のレーニン像(ガイドブックとは逆から撮ってしまった)
現在のレーニン像(ガイドブックとは逆から撮ってしまった)
あちこち探し回ったけれど、レーニン像はなかった。レーニン像があったところは、ぽっかりと何もなく、ただ雪が積もっていた。ソ連時代の象徴とも言えるレーニンがなくなっているのだ。これはこの旅で何度も起きることで、さらにそれを納得できる場所にも出会うことになる。それが昔のガイドブックの魅力だ。
次に行きましょう!
次に行きましょう!

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