フェティッシュの火曜日 2016年4月26日
 

オフィスプリンターの排紙口をのぞけ

のぞいています
のぞいています
オフィスプリンターの排紙口にあごを乗せるくぼみがあった。
乗せて、プリントアウトされる様子を見たらすごくかっこよかったのだ。
今回、3カ所を巡り色々なプリンターの排紙の様子を観察した。
1987年東京出身。会社員。ハンバーグやカレーやチキンライスなどが好物なので、舌が子供すぎやしないかと心配になるときがある。だがコーヒーはブラックでも飲める。

前の記事:「卓球とは、反復横とびをしながら将棋を指すようなスポーツだと聞いたので」

残業中に見出した小宇宙(コスモ)

きっかけは、会社で残業していた時のことである。一緒に仕事をしていた同僚や先輩も帰り、フロアに僕一人になってしまった。

初めての経験だったし深夜というのも手伝って妙に気分が高揚して、偉い人のイスに座ってみたりブルーハーツを大音量で流してみたりしていた。

そんな折にプリントアウトされた紙が出てくるところをすごく近くで見てみたいと思ったのだ。
可能な限り近くで見た
可能な限り近くで見た
すごくかっこよかった。
その時の興奮が伝わるように動画を作ってみたのでご覧いただきたい。
どうだろうか。
今まで当たり前のように身近にあった入り組んだ空間。
プリンターがデータを処理し始めた起動音の緊張感。
暗がりからすごい迫力で出てくるコピー用紙。

BGMがオーケストラで、般若がプリントアウトされてきたと思うが、すべて排紙のかっこよさを演出するためである。
般若の画像データは、能面などの販売をしているイノウエコーポレーションさんに許可を得て使わせていただいた。どうしてもここは、かっこいい般若でいきたかったのだ。

起動する時、動くところがかっこいい

3カ所を巡って色々なプリンターの排紙の様子を見せていただいた。
まず訪れたのは、神田のプリントショップ、デコプラスである。
「プリンターから紙が出てくるところを見たい」という極めて不審なお願いになってしまったのだが、快く協力していただいた。ありがとうございます。
「プリンターから紙が出てくるところを見たい」という極めて不審なお願いになってしまったのだが、快く協力していただいた。ありがとうございます。
奥にあった大型のプリンターがかっこよかった。
プリントアウトの前に、排紙のトレイがウイーンガチャンガチャンと動くのだ。
大型のプリンター
大型のプリンター
動く様子
動いた瞬間
動いた瞬間
「ぴったりあごが入りますね」とか言って、くぼみに頭の重さの何割かを預けていたのに前触れなく(ガクン!)となった。
この裏切り、エンターテインメントとしてよくできている。
そして次々出てくる般若である。すごく怖い。
そして次々出てくる般若である。すごく怖い。
入り組んだ暗い空間から、パースのついた般若が次々と出てくる。
脇に汗をかいた。
プリンターも般若もかっこいい。
デコプラスのデザイナーさんにも体験していただいた。
デコプラスのデザイナーさんにも体験していただいた。
どう反応したものか困らせてしまったが、一生懸命見てくださったので意図は伝わったのだと思う。
このさらに奥は他のデザイナーさんが黙々と作業をしていた。
皆、黙っていたが本当は見たかったのかもしれない。
僕たちが帰った後で、プリンターの排紙トレイに行列ができていたとかいなかったとかという話もある(僕の中で)。
ご協力いただきありがとうございました!
ご協力いただきありがとうございました!
<取材協力>
プリントショップ 彩色工房 デコプラス
〒101-0035 東京都千代田区神田紺屋町13 山東ビル1F
ホームページ

光がもれてくるところがかっこいい

2軒目におじゃましたのは、渋谷のコワーキング・スペース、MOVである。
プリンターの位置を動かさせてもらってのぞく
プリンターの位置を動かさせてもらってのぞく
のぞかれる側から見るとこう
のぞかれる側から見るとこう
ここのプリンターは、起動時に、隙間からコピーのための光がもれてくるところを確認できる。
ヴォーーンという音とともに光が灯るのだ。
かっこいい。
お分かりいただけるだろうか
お分かりいただけるだろうか
ちょっとプラネタリウムのような感じになるのだ。
顔を隙間にぴったりつければ視界はもうプリンターの機構だけになる。
存分に、せせこましい日常を忘れて宇宙に旅立つことができるのだ。

この後パースのついた物体も飛び出してくるし、ひとつここは、スターウォーズのオープニングを思い描きながら排紙口をのぞいてみてはいかがだろうかというのが私からのご提案である。
MOVのスタッフの方にも見ていただいた。良さが伝わったようだった。嬉しい。
MOVのスタッフの方にも見ていただいた。良さが伝わったようだった。嬉しい。
この後、事務所内のプリンターの映像も撮らせてもらったのだが、プリンターによって紙の出る角度と紙を受け止める土台の角度にバリエーションがあることに、MOVスタッフの方が気づいてくださった。
今まで見てきた感じではこの3種類がありそうである。
個人的にはBのタイプが、観察した際に一番盛り上がるのではないかと思う。
個人的にはBのタイプが、観察した際に一番盛り上がるのではないかと思う。
襲いかかるように紙がやってきて、でも「なーんちゃって」という感じで行儀よく少し奥に収まっていくのがBである。
まっすぐ紙が出てくるタイプのプリンターのポーズで写真をいただいた。ありがとうございました!
まっすぐ紙が出てくるタイプのプリンターのポーズで写真をいただいた。ありがとうございました!
<取材協力>
Creative Lounge MOV(クリエイティブラウンジ モヴ)
東京都渋谷区渋谷二丁目21番1号 渋谷ヒカリエ 8/(ハチ)内
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せっせと回転するローラーがかわいい

最後におじゃましたのは、編集プロダクションである有限会社ノオトのオフィスである。
ノオトの皆さんが働く中、プリンターの排紙の様子を近くで見る。
ノオトの皆さんが働く中、プリンターの排紙の様子を近くで見る。
このフロアにスーツを着た人間は僕だけだったのだが、なんだか僕が一番ダメな感じである。
この「泥棒」っぽさはなんなのだ。
これを見てた。何も盗まなかった。
これを見てた。何も盗まなかった。
今回は比較的小型のプリンターだったので、かなり近い位置から紙が出てくる様子を見ることができた。
見ると、小さいローラーがコロコロ回りながら紙を運んでいるのだ。
ローラーによっては磨耗があり、おぼつかない様子で回っているものもあってなんだか可愛かった。
こんな感じでえっちらおっちら回っているのだ。愛くるしい。
これを見ている合間に、ノオトの代表である宮脇さんが、使っているプリンターがどんなものか丁寧に説明してくださった。
ライターとして他に聞くことがあるのではないだろうか、とも思ったが、そちらの方面に意識を向けると気絶しそうだったので今はプリンターに集中することにした。
紙がこうきて、こう出てくる、というようなことを教わっている
紙がこうきて、こう出てくる、というようなことを教わっている
お仕事中、おじゃましました。ありがとうございました!
お仕事中、おじゃましました。ありがとうございました!
<取材協力>
有限会社ノオト
〒141-0031 東京都品川区西五反田1-13-7 マルキビル501
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そうでもないプリンターもあるので注意しよう

以上が色々な場所におじゃまして分かった、プリンターの排紙口をのぞく魅力である。
「起動時に動く」「中が光る」「ローラーがよく見える」と、プリンターによって見所が違う点が興味深かった。
あと、真っ暗な中から急に紙を出してびっくりさせてくれる、というサービス精神を持ったプリンターもいた。
あと、真っ暗な中から急に紙を出してびっくりさせてくれる、というサービス精神を持ったプリンターもいた。
しかし中には、「のぞいてはみたがそうでもない」というプリンターもある。
起動音が静かで目立った動きがなく、紙も早めに着地してすーっと出てくる。のぞき口と排紙口の距離が遠く迫力も感じられない。土台が大きく隆起していて排紙の様子が分かりにくい。
こういったプリンターもあるのだ。

上の説明だけだと静かで安全な、優秀な設備のように感じられるが、のぞき甲斐がないのは問題である。
以下にチェックリストを作ったので、のぞかれる際は事前にこちらで査定をしてみるのもいいかもしれない。
5点以上を合格ラインとする。
!

そして大量の般若が手元に残った

かっこいいので何かに使いたいが、今のところいいアイデアはない。
考えるのが嫌になってプリンターを見に逃げると、またさらに般若が増えるという寸法である。
かっこいいので何かに使いたいが、今のところいいアイデアはない。 考えるのが嫌になってプリンターを見に逃げると、またさらに般若が増えるという寸法である。
かっこいいので何かに使いたいが、今のところいいアイデアはない。 考えるのが嫌になってプリンターを見に逃げると、またさらに般若が増えるという寸法である。
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