広告企画♪ 2016年5月18日
 

夢のゼロ・グラヴィティをセメダインで実現する3つの方法

無重力絵巻。
無重力絵巻。
ゼロ・グラヴィティ。ここでは、あの偉大なるキング・オブ・ポップの驚異的なダンスパフォーマンスのことである。足元を軸にして角度の急な前傾姿勢になり、また元の直立姿勢に戻るというアレだ。

誰しも一度はやってみたい、あの超前傾姿勢。特訓なしで、手っ取り早くできる方法はないものか。あった。接着剤を使えばいいんだ!
1970年群馬県生まれ。工作をしがちなため、各種素材や工具や作品で家が手狭になってきた。一生手狭なんだろう。出したものを片付けないからでもある。性格も雑だ。もう一生こうなんだろう。
> 個人サイト オツハタ万博

接着につぐ接着

先日、担当の石川さんから妙な相談があった。

「住さんにゼロ・グラヴィティをやってもらう企画をお願いできませんか。セメダインで靴を床につけてゼロ・グラヴィティができるかっていうのと、心配なのであと2パターンほど用意したくて。」

さて何から理解したらいいのか。と思う間に、石川さんの手によるイメージ画が3つ送られてきた。
肝心の接合部に「?」が書いてあるね。
肝心の接合部に「?」が書いてあるね。
これはわかる。ディスイズ・ゼロ・グラヴィティ!
これはわかる。ディスイズ・ゼロ・グラヴィティ!
これもある意味わかる。もはや王道コントですな。
これもある意味わかる。もはや王道コントですな。
わかりました、やりましょう。と答えたはいいが、さてどうしたものか。いや、考えるな、感じろ。イメージ画を見るに、手探りなのは皆同じだ。この画から自分のカンを頼りに展開しろ。

とにかく必要と思われるものを買い集め、準備にかかった。もちろん「セメダイン スーパーXゴールド」も手に入れた。

ところでこの「セメダイン スーパーXゴールド」だが、実に多用途なんである。金属、硬質プラスチック、軟質塩化ビニル、コンクリート・タイル、陶磁器・石材、合成ゴム、皮革・布、木材などを強力に接着できる。乾いてもやわらかい「弾性接着剤」のため、衝撃に強い。接着後にグイッと引っ張ったりしても、粘りでもって吸い付く感じで、頼りになる。

しかし今回は「靴」や「リュック」「紐」など未知の物体を接着するのだ。失敗は許されない。できる限り慎重にモノを選んだ。
住さんにメールで靴のサイズを聞いて、私が店で買うという稀有な体験をした。
住さんにメールで靴のサイズを聞いて、私が店で買うという稀有な体験をした。
ちなみに本物のゼロ・グラヴィティにはやはり仕掛けがあって、床に打った金属の突起に特殊な靴の溝を嵌めて行うものらしい。そして足首も、サポーターでがっちりガードしてあるとのこと。

サポーター云々は難しそうなので、深めのスニーカーで行くことにした。そして何より、丈夫なものを。あとは演者さん(住さん)が頑張ってくれるだろう。
なるべく裏側が反り返っていないものを選んだつもりだ。
なるべく裏側が反り返っていないものを選んだつもりだ。
靴底は合成ゴムだから、問題ないはず。裏側はほぼ平らだが、網目状に凹凸があるのでそのあたりどうだろうか。

問題は、その下の板である。撮影場所の床に接着するわけにいかないので、前もって板に接着し、板ごと靴を持ち込むわけだが、問題はそのサイズである。想像もつかん。
厚み、これくらいあれば・・・ねぇ?
厚み、これくらいあれば・・・ねぇ?
横幅はたぶんギリギリでいい。縦は、長ければ長いほど安心だろう。しかしこれで十分、という長さってきっとあるよな・・・と頭の中でさんざんシミュレーションを重ねて(しかしなにぶん経験も計算力もないから最後は希望的観測で)、60cmくらいの板にしてみた。あとは演者さんが頑張ってくれるだろう。
  接着前に位置のシミュレーションを重ねるが、これも想像の域を超えないのだった。
接着前に位置のシミュレーションを重ねるが、これも想像の域を超えないのだった。
そしてこれ!スーパーXゴーーールド!
そしてこれ!スーパーXゴーーールド!
接着する物の両方に塗って1分ほど置き、そのあとくっつけるという接着方式である。タイムラグが発生しないよう、片足づつ素早く塗っていこう。
付属のヘラでサッササッサと塗っていく。
付属のヘラでサッササッサと塗っていく。
両方に塗ったら1分そのまま待つ。
両方に塗ったら1分そのまま待つ。
ガッと接着。
ガッと接着。
撮影場所の床を想像しながら色を合わせる。
撮影場所の床を想像しながら色を合わせる。
接着後、2分で動かなくなり・・・と書いてあったが、本当に動かなくなった。おお・・・。しかし実用強度までは1日置かねばならない。そのための、各自の宿題だったのだ。
接着後24時間以上経った。実用強度に達しているかと思われる。
接着後24時間以上経った。実用強度に達しているかと思われる。
というわけでこの実験の直前に実家に帰る用事があったので、資材ごと持っていった。
というわけでこの実験の直前に実家に帰る用事があったので、資材ごと持っていった。
ホームセンターで買ったこういう部品に紐を通す所存。
ホームセンターで買ったこういう部品に紐を通す所存。
リュックの表面は軟質塩化ビニルだったので、付くはず。
リュックの表面は軟質塩化ビニルだったので、付くはず。
これはこれで、ありそうなデザインに見える。
これはこれで、ありそうなデザインに見える。
そして、ゴールデンウィーク真っ最中の或る日、各自準備を整え資材を携え、撮影場所である東京カルチャーカルチャーに集合したのだった。

考えてみりゃ唐突

私以上に手探りな様子の住さんがやってきた。とにかく衣装に着替える。さすが演者さん、緊張感がみなぎっている、ということもなく、ぼやいてばかりいる。
「絶対おかしいって!」。なぜゼロ・グラヴィティ演じるためだけに俺が呼ばれてんだ、ということです。
「絶対おかしいって!」。なぜゼロ・グラヴィティ演じるためだけに俺が呼ばれてんだ、ということです。
編集部の面々もこの不思議な気分でいる様子。なんだこのイベントは。

まだ最初のページなのでそういう雰囲気になるのも当たり前といえば当たり前なのだが、安心してください、最後まで終えてもなお不思議ですから。
ガッチリくっついてる、すげー、と広告担当の安藤さん。住さんはこのユニットを見て「できないって!」とまた嘆く。
ガッチリくっついてる、すげー、と広告担当の安藤さん。住さんはこのユニットを見て「できないって!」とまた嘆く。
第3案「地面自体を斜めに」の担当・石川さんはインフラから準備のため大掛かりな荷物に。
第3案「地面自体を斜めに」の担当・石川さんはインフラから準備のため大掛かりな荷物に。
そういえば住さんは腰を痛めていたはずだが、大丈夫なんだろうか。一番遠ざけたほうがいい仕事のような・・・。

そんな心配をよそに、きっちり仕上がってきた。
自前の衣装だそうです。キング・オブ・ポップ感ある。
自前の衣装だそうです。キング・オブ・ポップ感ある。
「おかしいって!」とまだぼやき続ける住さんにはまずリュックを背負ってもらう。第1案、「リュックを紐で引っ張って均衡を保つ」方式だ。
何ですかこの格好にリュックって!
何ですかこの格好にリュックって!
とにかく進める裏方スタッフ。丈夫な紐も用意してきましたよ
とにかく進める裏方スタッフ。丈夫な紐も用意してきましたよ
「だからおかしいって!」
「だからおかしいって!」
わかったわかった。じゃ始めましょう。


セメダインでキング・オブ・ポップになれるのか。


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