ロマンの木曜日 2016年6月9日
 

ウォシュレットの英語表記がオブラートに包みすぎ

SHOWERだったりSPRAYだったり
SHOWERだったりSPRAYだったり
ウォシュレットについている洗浄ボタンは、ほぼ100%「おしり」だと思っていいだろう。
おしりを洗うからおしり。非常に明確で分かりやすい。

一方で、日本にあるウォシュレットの英語表記はどうもぶれがあるように感じられる。
そのまま英語で書いてButtocksとかHipとかとするのはちょっと違和感があるのか、色々な表記方法が混在しているのだ。
トイレを巡ったりして調べてきました。
1990年、大阪府出身。食べ物を美味しいと感じるハードルがとても低いが、自分では長所だと思っている。見た夢を全然覚えていられないのが最近の悩み。

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英語ではおしりとは書かない

もはや日本人には欠かせない存在となったウォシュレット。
自宅のトイレにも当たり前のように設置されており、出先のトイレに設置されてなかったらちょっとがっかりすらするほどにあって当然の存在になってきている。

外国人観光客用になのか、特に公共施設のウォシュレットには各ボタンに英語が併記されていることがある。
パッと思い浮かぶもので何があるだろうか。
こういうのです
こういうのです
「おしり」の英語だからHipやButtocks…とそのまま書いてるのは見たことがない。
とはいえ穴にフォーカスしてA**とか書くわけにもいかないだろう。
たぶん海外のティーンにTwitterに晒される。間違ってはいないのに悲しい話だ。

そんな事情があるのか無いのか(無いだろうけど)、おしりボタンには色々な表記がある気がする。
オブラートの包み方を試行錯誤しているのかもしれない。
直訳すればいいというものではないらしい
直訳すればいいというものではないらしい
そのままおしりと書いてる機種はあるのか。
書いてないならどんな表記の種類があるのか。

まずはトイレを巡ってウォシュレットの表記を集めてみよう。

SHOWERがマジョリティ

自分で歩いて調べたもののほか、編集部・ライターの皆さん、友人各位にご協力頂きたくさんのサンプルが手に入った。
街にはウォシュレットがいっぱいで探しがいがある
街にはウォシュレットがいっぱいで探しがいがある
今回調べたウォシュレットのうち、英語表記が見つかったのは53個。
探そうと思って探してみると意外と無いものだ。自分で回ったものでは体感で半分〜2/5程度にしか英語は書いてなかった。
やはり個人宅向けの機種にはほとんど書いてなく、大型の公共施設向け機種に多いみたいだ。

早速だが見つかった表記を全部見てもらいたい。
1. SHOWER
しばらくトイレの画像が続きます
しばらくトイレの画像が続きます
今回の対象のうち一番多かったのがこのSHOWER表記だ。
確かに日ごろからよく見かけるかもしれない。
日本でもシャワートイレというぐらいだからこれが最もメジャーなな表現なのだろう。

シャワーという単語から受ける印象ほど水が広範囲には射出されない気がするが、水で洗うというニュアンスは一致している(適当なことを言ってます)。
ウォシュレット連想度・・・・★★★★☆
※突然登場したこの値は予備知識なしで外国人がウォシュレットを連想できるかどうかの予測です
2. SPRAY
絶対たまたまだが、押し心地の良さそうなボタンが多い
絶対たまたまだが、押し心地の良さそうなボタンが多い
次に多かったのがこれ、SPRAYだ。これもよく見かける。

が、スプレー。シャワーより更に広範囲に吹きつける感じになってしまった。
広範囲もさることながら、ウォシュレットのあの勢いよく噴射するさまが完全に消えた。
尻全体を優しく湿らせて終わりそうでさえある。
ウォシュレット連想度・・・・★☆☆☆☆
3. REAR
スタイリッシュな機種が多い…気がする
スタイリッシュな機種が多い…気がする
REAR。意味は後方、後ろ。
ついに尻のことを位置で説明しだした。
どこを基準としてのREARなのだろう…いや、みなまで言うまいよ。ビデがFRONTだしな。
ウォシュレット連想度・・・・★★☆☆☆
でも今英和辞書をひいたら、Rearの意味に尻っていうのがあった。
後ろのほう、転じて尻、みたいなことだろうか。転じすぎである。
4. BACK
表記もさることながら変わったインターフェース
表記もさることながら変わったインターフェース

これもREARの亜種だろうか。BACK。
BACKって背中という意味だと記憶していたが、尻でもあるのか。背面全般だ。英語、奥が深い。

今回探した中でBACK表記の実物を見つけたのは1つだけ(目撃情報とあわせて3つ)で、やや外国人観光客向けのホテルだった。

初めて利用する外国人が背中をビッシャビシャにするマシンだと勘違いしない事を祈るばかりである。
ウォシュレット連想度・・・・★☆☆☆☆

アメリカではBackが主流か

ここまでの調査結果をまとめていると、編集部古賀さんから情報が入ってきた。

なんと完全におもしろ枠だと思っていたBackやRearだが、アメリカではこれが普通だという噂を耳にしたという。
危なかった。あと少しで、こんなヘンテコ表記見つけたんだよhahaha、という記事にするところだった。
グローバルにきょとんとされかねない。
日本じゃあんまり見ないのになぁこれ
日本じゃあんまり見ないのになぁこれ
ニフティのアメリカ駐在員の方に伺ったところ、どうやらこれは事実らしい。
実際にアメリカに設置されているウォシュレットはBack(またはRear)/Front表記が一般的とのこと。
現地の写真を送って頂いた。Rearもそうだがこれまさかユーザーごとに好みの設定を保存できるのか…
現地の写真を送って頂いた。Rearもそうだがこれまさかユーザーごとに好みの設定を保存できるのか…
しかもご厚意でTOTOアメリカの方に裏を取ってもらえる事にまでなった。
何から何までありがとうございます
何から何までありがとうございます

確認していただいたところ、どうやら以下のような事情であるらしい。
意外と表現にキビシいアメリカ事情
意外と表現にキビシいアメリカ事情

これは正直意外な理由だった。
伝わりにくいとかどうとかの前に、公共の場にそぐわない表現であるらしい。

オブラートに包もうと努力しているのはむしろアメリカの方だった。
目からうろこのアメリカ事情
目からうろこのアメリカ事情

メーカーはどう思っているか

Rearがヘンテコ表記ではなく全うな理由が存在していることは分かった。
しかし先ほどの調査の通り、日本のウォシュレットはShowerからRearまで色々な表記が混在している。
なんで統一しないのだろうか、やっぱりオブラートの包み方を試行錯誤している段階なのだろうか。(たぶん違う)

大手二社に聞いてみた。
こんなに電話口でおしりおしり言い合うこともそう無いだろうな
こんなに電話口でおしりおしり言い合うこともそう無いだろうな
まずはTOTO。
まさかのREAR推し
まさかのREAR推し
なんと、今TOTOから発売されているウォシュレットはREAR表記らしい。街で見つけたREAR表記は最新機種だったのだ。
時代にあわせて、伝わりやすい表現が変化してきているそうだ。

今後東京オリンピックなどの影響で外国人が多く来日する事もあるのだろうか、アメリカでの表記と同じく今はREARに統一するよう進めていっているとのことだった。


そしてINAX。
そりゃそうですよね
そりゃそうですよね
INAXも同じく、色々使い分けているわけではなく同時期には同じ表記のものを販売しているとのことだった。
ただINAXは現行機種はSHOWERが主流だそうだ。


いずれのメーカーにしても、何も表記を使い分けているわけではなく時代によって表記の方法が違うだけだ、との回答だった。
しかしもともと頻繁に買い換えるようなものでもないため、様々な表記のものが混在している、という事情なようだ。

オブラートの問題じゃない

思いがけずアメリカにまで話がおよび、色々な事情を知る事ができた。
特にマイナー表現だと思っていたREAR/FRONTにはっきりとした理由があることを知れて満足だ。

今後もしかしたらもっと適切な表現が見つかったら、更に増えていくのかもしれない。
中国向け製品ではSPRAYもまだまだ現役だ
中国向け製品ではSPRAYもまだまだ現役だ
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