フェティッシュの火曜日 2016年7月19日
 

江ノ島にある謎の自動販売機

夏にふさわしいちょっと謎な話。
夏にふさわしいちょっと謎な話。
江ノ島に行ったところ、他のとは明らかに違う存在感を放つ自動販売機があった。一般的な飲み物が売られている自動販売機が並ぶ中、そこには「ふるさと名産特産品」という文字が書かれている。なんなんだこれは。調べてみることにした。
1988年神奈川県生まれ。普通の会社員です。運だけで何とか生きてきました。好きな言葉は「半熟卵はトッピングしますか?」です。もちろんトッピングします。

謎の自動販売機について

調べてみるため、江ノ島にやったきた。夏日が続くこの時期は人が多く、どこを見ても人だらけである。人混みが苦手なので、海開くなと思った。
夏の定番観光スポット江ノ島。目をつぶっているのは、まぶしすぎるからである。
夏の定番観光スポット江ノ島。目をつぶっているのは、まぶしすぎるからである。
その謎の自販機があるのは、島の内部ではなく、外側。沿岸部を沿いの道路の途中にある。
こっちではなく、
こっちではなく、
こっち。弁天橋を渡って左に進む。
こっち。弁天橋を渡って左に進む。
道なりに進むと現れる。「ふるさと名産特」まで見えている自動販売機。
道なりに進むと現れる。「ふるさと名産特」まで見えている自動販売機。
飲食店が並びつらねる通りを抜けて人通りが少なくなる頃に駐車場が見えてくる。そこに設置してある自動販売機。商品にはどのようなものがあるのだろうか。よく見てみると驚きのラインナップであった。
側面には日本地図が描かれている。
側面には日本地図が描かれている。
1番下には山形のフルーツを使ったドリンクがあり、
1番下には山形のフルーツを使ったドリンクがあり、
上段には北海道名産のガラナ、ハスカップソーダがある。
上段には北海道名産のガラナ、ハスカップソーダがある。
お茶、そしてその土地名産の水が売っている。
お茶、そしてその土地名産の水が売っている。
見てみると、山形、北海道の名産品が売られている。それはわかるのだが、見てほしいのは中段である。
エナジードリンクが売られているのだ。エナジードリンク?名産品?
エナジードリンクが売られているのだ。エナジードリンク?名産品?
そしてさらに横に置いてあるぬいぐるみ。なんだか怖くなってきた。
そしてさらに横に置いてあるぬいぐるみ。なんだか怖くなってきた。
名産品の自動販売機なのにエナジードリンクが売られていることは、まだ飲み物の自動販売機なので目をつぶろう。

ただ、販売こそされていないのだが飾られているぬいぐるみ。これが中段の左右にあるのだ。
これが全体像。ぬいぐるみが風神雷神のように見える。
これが全体像。ぬいぐるみが風神雷神のように見える。
見れば見るほど、謎の自動販売機である。これだけ謎なのに、しばらく見ていても観光客の人たちは通りすぎていくのだ。開けてはいけないパンドラの箱に触れてしまったのだろうか。

地元の人たちに聞き込みをしてみる

この自動販売機、地元の方は知っているのだろうか。なにか情報を得られないか聞き込みをしてみた。
まずは大きめの食堂にて聞き込み。
まずは大きめの食堂にて聞き込み。
世界中の人が笑顔になる画像として、ツイッターにアップしたい。
世界中の人が笑顔になる画像として、ツイッターにアップしたい。
大きいところなら、きっと知っていることがあるかもしれない。そう思い、大きくて目立つ食堂に入ってみた。ただ聞くだけだと申し訳ないので、それはもうおいしい魚介類たっぷりの定食を食べた。
(生きているって素晴らしい)とご飯に刺身とかき揚げ乗せながら思った。

まず、若い店員さんに聞いてみた。

――すいません、そこの道をずっと行ったところにある名産品が売られている自動販売機って知ってます?

「いや、知らないです。」

すぐに去って行った。まぁ、最初なので、こういうこともあるだろう。聞き込みってこういうものだから。


そして、次に定食を運んできたおばちゃんに聞いてみた。

――すいません、ちょっとお伺いしたのですが、そこの道をずっと行ったところにある地方の飲み物が売られている自動販売機って知ってます?

「ちょっとわからないです」

そう言うと、おばちゃんは忙しそうに去って行った。この時期、人が多いからしょうがない。でも、海開くなとは思った。(2回目)

最後のチャンスは会計のときである。聞いたのだが、すでに店員さんの目は次の会計のお客さんを見ており、「知らないです」との回答をもらった。家に帰りたいと思った。

有力な情報を発見か

移動販売車のようなお店でも聞いてみた。
移動販売車のようなお店でも聞いてみた。
余談ではあるが、少しでも会話のきっかけをつかもうとして、そのお店の食べ物を買ってから聞いてみることした。そういうシステムなので、食べたくて食べているのではないということを強く言いたい。仕方ないな、システム的に仕方ない。だってシステムだから。
揚げタコ焼きの具がしらすのしらす丸という食べ物を食べるけど、システムなので仕方ない。
揚げタコ焼きの具がしらすのしらす丸という食べ物を食べるけど、システムなので仕方ない。
ハフ、熱っ、ハフ、システッ、おいしっ、システムふぁから、食へぇるのは仕方ない。
ハフ、熱っ、ハフ、システッ、おいしっ、システムふぁから、食へぇるのは仕方ない。
そして、女性の店員さんに聞いたところ、

「あ、知ってます! 気になりますよね! 山形とか北海道の飲み物が売っている自販機ですよね。」

「ここ数年、気づかなかったんですけど、去年歩いているときに気付きました!」とのこと。
やさしさに泣きそうになった。確実に去年はあったらしい。
ソフトクリームを販売しているおじさんにも聞いてみた。
ソフトクリームを販売しているおじさんにも聞いてみた。
――名産品のドリンクが売っている自販機って知ってます?

「あぁ、ありますね。多分、ここいら辺にいる人なら知っているかもしれないですね。」

――どれくらい前からあったのかわかりますか?

「多分、3〜4年前にはあったと思いますよ。変わっているなと思いながら見た記憶がありますね。」

――この周辺の人たちが観光のために置いたのかと思うのですが、違うのでしょうか?

「いや、そんな話は聞いたことはありませんね。わからないです。」


設置時期が更新された。3〜4年前にはあったらしい。確かにぬいぐるみの古い感じが数年置いてある雰囲気だった。
見るからに湘南ボーイ(明るくて日焼けしてやんちゃっぽい服装を着ている人たち。私の真反対にいる。)にも聞いてみた。
見るからに湘南ボーイ(明るくて日焼けしてやんちゃっぽい服装を着ている人たち。私の真反対にいる。)にも聞いてみた。
――この先にある地方の名産品が売っている自販機って知ってます?

「そんなのあるんすか?全然知らないっすね!」
ちなみにそこで買ったジャガイモのコロッケにしらすを入れたもの。茶色はおいしい。
ちなみにそこで買ったジャガイモのコロッケにしらすを入れたもの。茶色はおいしい。
満足感と共に得た、「無」という情報。そうか、知らないのか。この後、自転車の整理をしているおじさん、屋台でじゃがバターを売っている人にも聞いたが、「知らない」、「見たことあるが、詳しくは知らない」と詳細はわからなかった。

観光案内所でも聞いてみる

一体なんなのか、暑すぎる気温に思考がまとまらないので、休憩をすることにした。
江ノ島の人気スポット。この写真を撮った30秒後には満席になった。何故なら暑いから。
江ノ島の人気スポット。この写真を撮った30秒後には満席になった。何故なら暑いから。
木陰で休んでいるとこの謎に希望の光が差し込みそうな看板が目に入った。
なんだ、えっ?
なんだ、えっ?
観光案内所を発見。
観光案内所を発見。
そうだ、観光案内所なら何かを知っているかもしれない。早速、聞いてみることにした。

――すいません、江ノ島にある各地の名産品ドリンクが売られている自動販売機についてお伺いしたいのですが…。

「いや、そんなの知らないですね。少なくともうちでは管理してないです。」

観光案内所でもわからない自動販売機。違う観光案内所に行ってみた。
違う観光案内所でも聞いてみた。
違う観光案内所でも聞いてみた。
「そんなのあるんですか?知らなかったです! 観光で作られたものではないですね。自動販売機の会社にかけてみたほうがいいかもしれません。」

「今度、見に行って来よう。」

ちょっとテンションが上がっている観光案内所の人たち。是非、見に行ってほしい。

全然、情報得られない。書いてある会社に電話をしてみたのだが、休日でかからない。謎だけが残っている。

誰が何のために置いたのだろうか。江ノ島の自販機、Zファイル入りである。(XファイルというSFドラマをもじった。)

あっ、飲み物飲んでない。ここからは飲み物の感想になる。

名産品ドリンクを飲んでみる

飲むぞー! それぞれ、山形と北海道から選んで飲んでみよう。
山形と言えばさくらんぼ。そちらを使用したさくらんぼサイダー。
山形と言えばさくらんぼ。そちらを使用したさくらんぼサイダー。
200mlで150円。高級なサイダーである。
200mlで150円。高級なサイダーである。
飲んでみると甘酸っぱいさくらんぼの味が口の中に広がり、そこに炭酸のシュワシュワが喉に刺激的だ。青春のさわやかさとはこのような感じだろう。
北海道と言えばガラナ。似ているような味を書こうとしたがないんじゃないか。ガラナ味。
北海道と言えばガラナ。似ているような味を書こうとしたがないんじゃないか。ガラナ味。
北海道からはガラナを選択して買ってみた。独特の風味と炭酸が特徴の飲み物である。カフェインがコーヒーよりも含まれているので、海水浴の後の疲れ切った後に飲むのも最適。
ヨーグルッペ。描かれている絵の雰囲気から東北の飲み物かと思ったが、
ヨーグルッペ。描かれている絵の雰囲気から東北の飲み物かと思ったが、
福岡だった。山形、北海道、九州の自販機。
福岡だった。山形、北海道、九州の自販機。
飲んでみると、飲むヨーグルトみたいな味かと思いきや、ヤクルトに近い味である。まろやかなのにすっきりと飲めて、グビグビ飲める。子どもが好きそうな味である。

他にも水が売っていたが、味がそこまでわからない。しかし、冷えていておいしかった。
エナジードリンクはこれから、残業を始めるときに良く飲むので、少し悲しさが混ざったいつもの味だった。

江ノ島のメインじゃない観光案内

また、色々とめぐる中で、変わったものを見つけた。まずはお子さんも喜びそうなもの。
ポニーがいた。ポニーどこでもいるな。
ポニーがいた。ポニーどこでもいるな。
江ノ島にポニーがいた10分ぐらい乗れるらしく、乗っている間「すごいー」「うわー!」と男の子が叫び喜んでいた。海に来て、ポニーに乗れたら楽しすぎるだろう。
歩道に描かれた貝たち。
歩道に描かれた貝たち。
江ノ島のヨットハーバへ向かう歩道には貝たちが描かれたパネルがあるのだ。色々な種類があり、上に掲載した以外のパネルがあるので、それを見るのも楽しい。泳いだり、灯台に登ったりするだけではなく、自分だけの江ノ島を見つけてほしい。
(観光の人に自販機の件で記事を書くことを伝えたら、宣伝してほしいと言われたので宣伝をした。)

ミステリースポット江ノ島

今回、自販機についてわからなかった。この記事が公開される当日、電話で設置会社に連絡を取ることができたので聞いてみたが、「教えられない」との返答だった。謎は深まるばかりだ。
背中で語るタイプのハトがいた。
背中で語るタイプのハトがいた。
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