フェティッシュの火曜日 2016年11月15日
 

トリビアの泉で紹介された「ツムギアリ」は本当にレモン味なのか

葉っぱを紡いで巣を作るからツムギアリ。
葉っぱを紡いで巣を作るからツムギアリ。
一昔ほど前に一世を風靡した人気番組「トリビアの泉」。僕も役に立たないムダ知識(トリビア)を毎週垂れ流してくれるこの番組が大好きだった。
そして数多のムダ知識の中でも特に印象深かったのが「レモン味のアリがいる」というネタである。東南アジアやオーストラリア北部に分布する「ツムギアリ」というアリは食べるとレモンのような味がするというのだ。
もう僕の中では文句無しに「20へぇ」なトリビアだった。しかし、同時に「んん…?」とも思った。それ、本当か?ガセビアだったりしないだろうな?
1985年生まれ。生物を五感で楽しむことが生きがい。好きな芸能人は城島茂。
> 個人サイト Monsters Pro Shop

十余年の時を経てアリの味見inオーストラリア

さらに番組ではオーストラリア・ケアンズの人々はツムギアリを水に混ぜて飲むとも言っていた。本当か。
さらに番組ではオーストラリア・ケアンズの人々はツムギアリを水に混ぜて飲むとも言っていた。本当か。
たしかにアリという虫はちょっとすっぱい。体内に蟻酸という酸を持っているからだ。でも、とてもレモン並みと言えるほど強い酸味ではない。テレビのことだからちょっと大げさに言ってるんじゃないの?と。どうせ海外ネタなら視聴者も検証に行かないと踏んで誇張してんじゃないの?と。

わざわざ確かめに行くやつもいるんだぜ?ここに。
10年以上経っちゃったけども。
やってきましたオーストラリアはケアンズ。豪州屈指のリゾート地だが…
やってきましたオーストラリアはケアンズ。豪州屈指のリゾート地だが…
トリビアの泉では検証VTRをオーストラリアはケアンズで撮影していたように記憶している。
というわけで、僕も遅ればせながらケアンズへと飛んだ。
向かうのは郊外の林。
向かうのは郊外の林。
立ち並ぶ木々もTHE・南国といった感じ。
立ち並ぶ木々もTHE・南国といった感じ。
郊外へ出向き、なんとなしに道路沿いの藪を眺める。
すると、さっそく発見。ツムギアリの巣だ。うわあ、楽勝。
深緑の葉を茂らせる木の枝になにやら妙なものが…。
深緑の葉を茂らせる木の枝になにやら妙なものが…。

激臭!激酸!

これがツムギアリの巣。このアリは土の中ではなく木の上に、しかも葉っぱを紡いで巣をこしらえるのだ。
これがツムギアリの巣。このアリは土の中ではなく木の上に、しかも葉っぱを紡いで巣をこしらえるのだ。
木の葉が折り重なって、アメフトのボール大の塊を作っている。これこそがツムギアリの巣なのだ。
観察しているとこちらの気配(殺気?)を感じ取ったのか、巣の中からアリたちが噴き出てきた。
観察しているとこちらの気配(殺気?)を感じ取ったのか、巣の中からアリたちが噴き出てきた。
ツムギアリはその名の通り、幼虫が吐き出す糸を使って木の葉を紡ぎ、樹上にいくつもの部屋を作るという面白い習性を持っている。アリの巣の概念を覆しかねない画期的な建築技術である。
巣を突っついてみたらどうなるだろうか。
巣を突っついてみたらどうなるだろうか。
巣を突っつくと、すごい勢いでアリたちにたかられ、咬みつかれるので注意。
巣を突っつくと、大量のアリが飛び出して手に咬みついてきた。痛いけど、これはまあ想定内。驚いたのはそのにおいだった。ムワッ…と、ツゥーン!と、強烈な刺激臭が鼻孔を突いた。思わず「くっさぁ!!」と声が出る。どうやら、これがツムギアリの蟻酸のにおいらしい。ここまで強力だとは!これは味にも期待が持てる。
これがツムギアリ。お腹と頭部は綺麗な翡翠色。一匹二匹ならなんてこともないが、集団で咬みつかれるとけっこう痛い。
これがツムギアリ。お腹と頭部は綺麗な翡翠色。一匹二匹ならなんてこともないが、集団で咬みつかれるとけっこう痛い。
さて、無事にツムギアリを見つけることができたわけだ。
とりあえず二、三匹捕まえて味見をしてみよう。
いただきます!
いただきます!
うお!すっぱ!すっっぱ!!
うお!すっぱ!すっっぱ!!
恐ろしくすっぱい!たしかに、舌で感じる酸味はレモンのそれを思わせるほど強烈。レモン“味”という意味ではかの番組に偽りは無いと言える。
ただ、レモン特有の芳香はさすがに感じられない。その点で両者は似て非なるものであり、代用にはならないであろうなという予想がついた。

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