フェティッシュの火曜日 2016年12月6日
 

「キャラ弁の端材弁」で、楽しい弁当ライフを(理論上は)

弁当6個作りました。
弁当6個作りました。
キャラ弁を作ると端材がたくさん出る。
失敗した顔のパーツや、余った野菜やご飯がそうだ。
その端材は、愛情込めてお弁当を作るお母さんの朝ごはんになるのだそうだ。
子供にかわいいお弁当を作る代償として、自分はその端材を食べる。
何だかかわいそうだ。
端材でかわいいお弁当を作って、キャラ弁作りに革命を起こしたい。
1987年東京出身。会社員。ハンバーグやカレーやチキンライスなどが好物なので、舌が子供すぎやしないかと心配になるときがある。だがコーヒーはブラックでも飲める。

前の記事:「コンビニおでんの容器は絶対に水筒になるはずだ」
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うまくいけば夢のような話である

もし「キャラ弁の端材弁」が可能なら、2つ目の弁当が楽にできるし、食材の無駄もない。何より楽しそうである。
早起きして子供のキャラ弁を作ったお母さんがそのままピクニックに出かけられることになる。
こんなに素晴らしいことはない。
理論上はこうだ。端材弁というものは、ネガポジ反転した弁当になるのかもしれない。ネガポジ弁だ。
理論上はこうだ。端材弁というものは、ネガポジ反転した弁当になるのかもしれない。ネガポジ弁だ。

やってみよう

キャラ弁を作って余った食材から、どんな弁当が作れるだろうか。
やってみよう。
まずはキャラ弁を作ってみなくてはなるまい。
かわいい弁当箱を買った。
かわいい弁当箱を買った。
キャラ弁は、作る前に計画を立てるのが大切らしい。
キャラ弁は、作る前に計画を立てるのが大切らしい。
「キャラ弁 トトロ」で画像検索しながら作り方を推測し、自分でもできそうなテクニックをメモしていく。

しょうゆで炒めたウインナーとそのままのウインナーをつまようじで繋げてどんぐりになった。こういうことが発見できるとうれしい。
しょうゆで炒めたウインナーとそのままのウインナーをつまようじで繋げてどんぐりになった。こういうことが発見できるとうれしい。
あとはもう、もたもたもたもた作業して、
あとはもう、もたもたもたもた作業して、
トトロのキャラ弁ができた。
トトロのキャラ弁ができた。
2時間かかった。
今、この写真を見返していて、何にそんなに時間がかかったのか自分でも不思議なのだが、とにかくできあがったら2時間が過ぎていたのだ。
あっという間だった。

ここから、端材弁を作る

余った食材はこちらである。
「ネガポジ弁」のようにはならないなと思った。
「ネガポジ弁」のようにはならないなと思った。
どうすればいいのだろうか。
期待していたのりの端材はなんとも言えない形のものばかりである。
それにトトロのキャラ弁ができて気持ちが一区切りついてしまいうまく集中できない。
ボーッと端材を眺めていると「これをこのまま食べちゃえば…」と一番の禁句が口をついて出そうになる。
キャラ弁作りってすごく消耗するのだ。
気がついたら、卵の下にのりの端材を隠していた。
気がついたら、卵の下にのりの端材を隠していた。
そしてMacのFinderアイコン弁当ができた。
そしてMacのFinderアイコン弁当ができた。
ちょっと思っていたのと違ったが、キャラ弁を作って余った食材で作ったので「端材弁」と言って差し支えないだろう。
味も、ご飯と卵とのりとチーズなので、少しレンジで温めて、しょうゆを少したらして食べたらとてもおいしかった。
見た目はよくないがすごくおいしい。
見た目はよくないがすごくおいしい。

なにか違うのだ

端材弁はできたが、思っていたものと何か違う。
のりを隠している時点で自分の中に何か後ろ暗いものを感じる。
もっと堂々とした端材弁が作れるはずだ。
先ほどの2つの弁当を自分で食べて、もう一度やってみることにした。
プチトマトと丸いチーズをそれぞれ半分に切って重ねる。
プチトマトと丸いチーズをそれぞれ半分に切って重ねる。
薄焼きたまごを作ってご飯にかぶせる。
薄焼きたまごを作ってご飯にかぶせる。
ピカチュウである。
ピカチュウである。
すごく暑苦しい表情になってしまった。
すごく暑苦しい表情になってしまった。
ピカチュウのキャラ弁である。
薄焼きたまごって初めて作ったが、卵をこしたり水溶き片栗粉を入れたり、知らなかった工夫がたくさんあるのだ。
感心してしまった。
そして、やはり2時間かかった。
達成感がすごい。
作った弁当を眺めながらビールを飲みたい気持ちになっている。
祝杯をあげたいのだ。
余った食材はこちら。目を何度も何度も失敗していることがわかる。
余った食材はこちら。目を何度も何度も失敗していることがわかる。
「どこかの国旗」弁当ができた。
「どこかの国旗」弁当ができた。
やはりダメだった。
何度やってものりや卵の下に端材を隠してしまう。
前世がリスだったのかもしれない。
この国旗の下には、たくさんの失敗したピカチュウの目が隠されているのである。
思ってたのと違う端材弁と、気味の悪い都市伝説ができた。

人にあげるものを作ろう

なかなか端材をうまく使えないが、キャラ弁作りは楽しい。
実際に作ったキャラ弁を編集部の皆さんに食べてもらうことにした。
人にあげるのだという緊張感のもとで作れば、端材だってもっとうまく使えるかもしれない。
朝5時に起きてキャラ弁を作る。この日は弁当を作るのが楽しみで、夜中に何回も起きた。
朝5時に起きてキャラ弁を作る。この日は弁当を作るのが楽しみで、夜中に何回も起きた。
のりを切るところで何回も失敗する。
のりを切るところで何回も失敗する。
できた!ジバニャン!
できた!ジバニャン!
上にあるのはゆで卵に目と口をつけた、ウィスパーという同じアニメのキャラクターである。
ひとつの弁当でふたつキャラクターを作れた。
にぎやかになって嬉しい。

さて

端材弁である。
余った食材はこちら。
余った食材はこちら。
「文字通りの端材弁だよな」と思ってブロッコリーの芯をそのまま入れてみた。早朝なのだが、夜中のテンションで楽しくなっている感じがした。
「文字通りの端材弁だよな」と思ってブロッコリーの芯をそのまま入れてみた。早朝なのだが、夜中のテンションで楽しくなっている感じがした。
ブロッコリーの芯を弁当箱から取り出し考えた。
のりの切れ端やケチャップご飯で何ができるか、限られた時間の中で集中して、閃いたのがこちらである。
ベン図だ。
ベン図だ。
ベン図である。
集合Aと、集合B、そしてその交わる部分を示すベン図である。
こういうやつ。
こういうやつ。
Aにジャニーズファン、Bに嵐ファンを当てはめてもらって嵐の人気の秘密を考えてもらってもいいし、
Aに社内の課長職以上の人間、Bにゴルフを嗜む人を当てはめてもらって、課長以上になるのにゴルフは必要かどうか考えてもらってもいい。
あとはもう記号のまま、Aに今年インフルエンザA型にかかった人を当てはめて、BにB型にかかった人を当てはめて、AかつBの人は大変だろうなあと思いを馳せてもらってもいい。
色々考えられる。
色々考えられる。
何はともあれ、キャラ弁と端材弁ができた。
編集部に届けよう。
どちらがキャラ弁でどちらが端材弁か分かるのだろうか。
そして、端材弁とはもらって嬉しいものなのだろうか。
喜んでくれるだろうか。
喜んでくれるだろうか。

弁当を渡す

平日のお昼休みに編集部の古賀さんと待ち合わせて弁当を受け取ってもらう。
この日の午前中は、渡すのが楽しみでそわそわそわそわしていたと思ったら、急に全てを投げ出してどこかへ逃げてしまいたくなったりもした。
憧れの先輩にお弁当を作る女子はこういう気持ちなのか。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
渡したあとは、小走りで会社へ戻った。
自分の昼ごはんを食べようとコンビニのスパゲッティのコーナーを眺めていたら、いつまで迷っているのかと後輩に声をかけられた。
弁当の反応が不安で上の空だったようだ。

コメントと写真が届く

その日の夕方、古賀さんからコメントと写真が届いた。
<コメントの要約>
● 端材弁はベン図の方ですね
● 端材…??という感じでみんなびっくりしていた
● 何かを作ったんだな、ということが伝われば端材弁でも嬉しい
● 信じられないぐらいご飯が固い ブロッコリーとゆで卵も固い
● 固いのが好きなの?
● 弁当慣れしてない感じが分かっておもしろかった
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コメントを見て、雷に打たれる思いがした。
味のこと考えるの、忘れてた…!!
ご飯やブロッコリーが固いのは、好きだからではなく、形、崩れるな…!という想いが乗り過ぎてしまったからである。

弁当とは、食べるものである。
端材でもなんでも、一生懸命おいしく作ればとりあえず相手は嬉しいのだということが分かった。

そして、端材をうまく使った弁当というのは難しいが、何かを作ろうという工夫が見られさえすれば喜んでもらえる、という結果にはなんだか勇気付けられた。
僕も次の機会があったら、おいしくできるように気をつけたい。

古賀さんからもらった写真の中に石川さんが笑顔の写真があって、なんか多分喜んでいる!と当時はすごくホッとしたのだが、今考えてみると、あれはご飯の固さにびっくりしている写真だ。
編集部の皆様、お弁当を食べてくれてありがとうございました!

すごくいいことを考えたと思ってやってみたら、結局「キャラ弁作るの楽しい」とか「お弁当を人に渡すのはドキドキする」とか凡庸なことを言っている。
ボルダリングも囲碁もひとりカラオケも盆栽もプラモデルも、やってみたらきっと楽しいんだろうなあと思う。
ジバニャンを横から見ると、変な立体感があった。
ジバニャンを横から見ると、変な立体感があった。
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