ロマンの木曜日 2017年1月12日
 

脚の生えたウナギ!? 不思議生物「アンフューマ」を捕まえて食べた

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幼少の頃,動物図鑑で不思議な生き物の存在を知った。
挿絵に描かれたその生物は黒くて細長く、まるでウナギにそっくりな姿をしていた。

だがただ一点、大きく違う部位があった。
ウナギには絶対に無いはずの「脚」が生えているのだ。

「脚が生えているウナギ…。一体どんな味がするのだろう?やはりウナギに似ているのだろうか?」

※この記事は、生物採集の専門サイト「Monsters Pro Shop 」の記事を一般向けにリライトしたものです。
自然と冒険のデジタルメディア Monsters Pro Shop 編集長 「五感を通じて生物を知る」をモットーに各地で珍生物を捕獲している。 にょろにょろした生き物がすごく好き。
> 個人サイト Monsters Pro Shop

ウナギに生えているべきは脚じゃなくて胸ビレだろう?
ウナギに生えているべきは脚じゃなくて胸ビレだろう?

たった二日の弾丸旅行

そんな素朴な疑問を、僕は20年間抱き続けてきた。
解決できなかった理由は、その生物の産地が日本から遠く離れたアメリカ合衆国南部だったからである。
捜索行の出発点はテキサス州ダラス
捜索行の出発点はテキサス州ダラス
だがこの夏、遂にその疑問を解く機会が遂に訪れた。テキサス州への出張が入ったのだ。
僕はこの機を逃すものかと、すべての仕事を終えた後二日間の休暇を取り、「脚ウナギ」探しを敢行することにした。
探索の相棒となるレンタカー。後にとてもビミョーな形でお別れすることになるのだが…。
探索の相棒となるレンタカー。後にとてもビミョーな形でお別れすることになるのだが…。
広大なアメリカで、地道にポイント探しから始めないといけない。よって、どうしても自由に動き回れる足が必要となるため、まずダラスフォートワース空港でレンタカーを借りる。
僕はペーパードライバーで車の運転が怖くて仕方がない。なので絶対に海外で運転なんてしたくないと常々思っていたのだが、背に腹は変えられない。脚ウナギのためなら何でもする。

餌とトラップを買う

まずは大型アウトドアショップへ。釣具屋さんっぽい看板だが…
まずは大型アウトドアショップへ。釣具屋さんっぽい看板だが…
聞き込みと装備の購入を兼ねて、狩猟や釣りに特化したアウトドアショップへ向かう。
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釣りに限らずあらゆるハンティング用品を扱っている。
釣りに限らずあらゆるハンティング用品を扱っている。
脚ウナギはテキサス州でも東部の限られた地域にならいないことはないが、特に多いのはルイジアナ州の湿地帯だという。
なるほど、確かにネットで調べてもルイジアナ州で採集された個体の画像がよく出てきたな。
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ザリガニ用トラップを二つ購入。もっとたくさん買いたかったのだが、シーズンオフで品切れらしい。
ザリガニ用トラップを二つ購入。もっとたくさん買いたかったのだが、シーズンオフで品切れらしい。
捕まえ方についてだが、そもそも脚ウナギを狙って獲ろうとする人はまず居ないらしい。ハンティングや釣りのターゲットにはなっていないのだ。
その代わり、トラップを使ってザリガニ捕りをしているとたまに混じって獲れることがあるという情報を得た。さっそくトラップを買い込む。
塩漬けの小魚を買った。中南部アメリカで盛んなナマズ釣り用の餌として売られている。
塩漬けの小魚を買った。中南部アメリカで盛んなナマズ釣り用の餌として売られている。
難儀したのがトラップに仕込む餌だ。
日本なら釣具店でもスーパーでも生魚を容易に入手できるが、アメリカではそうもいかない。
本当は新鮮な魚の方が匂いが強くて餌に適しているのだが、仕方なくナマズ釣り用の塩漬けの小魚を購入する。
なお塩漬け小魚には赤や…
なお塩漬け小魚には赤や…
緑色といったカラーバリエーションがある。アメリカは釣り餌まで着色料バリバリなのか…。というかそもそも着色する意味はあるのだろうか。
緑色といったカラーバリエーションがある。アメリカは釣り餌まで着色料バリバリなのか…。というかそもそも着色する意味はあるのだろうか。
片道10時間近いドライブの末、ようやくルイジアナ州のとある街へたどり着いた。
まずウォルマートへ立ち寄り、追加の餌とフィッシングライセンスを購入する。
ウォルマートのシーフードコーナーへ。
ウォルマートのシーフードコーナーへ。
この手のトラップに仕込む餌として効果的なのがサバやイワシなどの青魚。
それら求めてシーフード売り場へ行ってみる。が、ウォルマートをはじめアメリカ(内陸部だけか?)のスーパーでは新鮮な魚はほとんど売られていない。
生魚といえば、せいぜい白身魚やサーモンの冷凍切り身が冷凍庫に並んでいるくらいである。
アメリカではアフリカ原産のティラピアが食材として市民権を得ているようだ。
アメリカではアフリカ原産のティラピアが食材として市民権を得ているようだ。
やはりナマズ人気は根強い。たしかに、アメリカのナマズはフライにするととても美味しいのだ。
やはりナマズ人気は根強い。たしかに、アメリカのナマズはフライにするととても美味しいのだ。
鶏のハツとモツを購入。これも脚ウナギに対して実績のある餌らしい。
鶏のハツとモツを購入。これも脚ウナギに対して実績のある餌らしい。
やはり青魚を入手することはできなかった。代わりに精肉売り場で鶏のハツとモツを、アウトドア用品売り場で釣り餌のミミズを購入。
餌はこんなもんでいいか。
SPORTING GOODSとあるが、実際はアウトドア用品ばかりが並ぶコーナー。
SPORTING GOODSとあるが、実際はアウトドア用品ばかりが並ぶコーナー。
カップ入りのミミズは冷蔵庫で保管されていた。マスコットの不敵な笑みが頼もしいぜ。
カップ入りのミミズは冷蔵庫で保管されていた。マスコットの不敵な笑みが頼もしいぜ。
アメリカは遊漁やハンティングの先進国。魚やザリガニを捕るにも州ごとのライセンスが必要となる。スポーツコーナーのカウンターでフィッシングライセンスを申し込むが、日本人からの申請は初めてだったようでかなり難儀していた。
アメリカは遊漁やハンティングの先進国。魚やザリガニを捕るにも州ごとのライセンスが必要となる。スポーツコーナーのカウンターでフィッシングライセンスを申し込むが、日本人からの申請は初めてだったようでかなり難儀していた。
食事は「せっかくアメリカに来たのだからとびきりジャンキーなものを」とウォルマートのフライドチキン(8ピース入り$5.98)やチェダーチーズとローストビーフたっぷりの馬鹿でかいサンドウィッチなんかを試す。どれも美味いが、とても胃がもたれる。
食事は「せっかくアメリカに来たのだからとびきりジャンキーなものを」とウォルマートのフライドチキン(8ピース入り$5.98)やチェダーチーズとローストビーフたっぷりの馬鹿でかいサンドウィッチなんかを試す。どれも美味いが、とても胃がもたれる。
飲み物にも原色へのこだわりが垣間見える。マウンテンベリー味のスポーツドリンク。マウンテンベリーってのがどんな果物は知らんが、さすがにこんなスカイブルーではないだろう。
飲み物にも原色へのこだわりが垣間見える。マウンテンベリー味のスポーツドリンク。マウンテンベリーってのがどんな果物は知らんが、さすがにこんなスカイブルーではないだろう。
駄菓子もカラーリングが凄まじい。特にグミ系はケミカルな味わいと相まってアメリカへ来たことを実感させてくれる(酸っぱい味付けのものは見た目に反して割と美味しい)。
駄菓子もカラーリングが凄まじい。特にグミ系はケミカルな味わいと相まってアメリカへ来たことを実感させてくれる(酸っぱい味付けのものは見た目に反して割と美味しい)。

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