特集 2017年2月5日

イヤイヤ習い事エピソード~おじいちゃん先生は喝ロボット~

ミノムシに捕り方あるんだ(写真は「最近ミノムシ見ないよね</a>」より)
ミノムシに捕り方あるんだ(写真は「最近ミノムシ見ないよね」より)
幼い頃、習い事なんてものは苦痛以外の何物でもなかった。君はどうだい?と聞いたところ、僕も私もと同じ意見をいただいたので、もっと広く募ってみました。投稿発表回第二弾です、今回もイヤイヤエピソード満載だ!
1984年大阪生まれ。2011~2019年までベトナムでダチョウに乗ったりドリアンを装備してました。今は沖永良部島という島にひきこもってます。(動画インタビュー

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道徳の教科書に載るレベル

小学校時代、父親に、無理矢理柔道を習わされていました。痛いことは大嫌いで根性はなく、イヤでイヤでたまりませんでした。なんとかサボる方法はないかと考えたすえ『よし、乱取り中に頭を打って、気絶したふりをしよう!』と思いつき、ある日の練習中に実践。しばらく横で寝かされたら、見学か帰宅か命じられるだろうと思っていたら、救急車を呼ばれそうになり、慌てて跳ねおきました。次回からは「受け身が出来てないから頭を打つんだ!お前だけ人の倍受け身をやれ」と言われ、死ぬほどイヤイヤ通っていました。
おっか
これ、道徳の教科書に載せられますね。「楽をするために嘘をついたらもっとひどいことになった」という教訓的な話で。同種の話だけでも4つ5つはありそう。

私も中学時代に柔道をやっていたのですが、めちゃくちゃ弱かったんですよ。首を締められて逃げられないし、もう面倒くさくなって気絶したフリしてやり過ごしたつもりだったんですけど、後日部員から「口から泡吹いてて大変だった」と言われて。あれ、俺意識あったよなぁ?と。そこで納得できる状況は幽体離脱しかありません。

月謝は子どもにとって大金だからね!?

幼少期から10年以上イヤイヤ通った英会話教室。教室に行くのが嫌で仕方なく、途中半年くらい、「通っているフリ」でサボり続けたことがあります。教室の時間は古本屋で立ち読みして過ごし、親から預かった月謝はそのまま机貯金。そのうちまた通う気になってシレッと教室に戻りました。今思えばバレていないはずはなかったのですが、親からも先生からも何も言われることはありませんでした。きっと私のヤル気が自然に戻ってくるのを見守ってくれていたんだろうな。。。
田山やわらかい
なんか良い話で着地してますけど、お金は返しなよ!?

この際、書道なんてどうでもいいわ!

小1のとき、毎週水曜日に書道を習っていました。内容は忘れましたがとにかくひとつも面白いことはなかったことを覚えています。1年後、どういうわけか教室をやめることになり、私は飛び上がって喜びました。後で聞いたところによると、書道の先生が親に「この子は才能がないからこれ以上習わせないほうがいい」と言ったそうです。しばらくして習い始めた妹は真面目に6年間通い続けてとうとう師範の免許(?)を取っていました。今でも字はとても汚く、ひらがなも間違いがちです。ちなみに絶対音感があります。
ネズミ狩り
最後の絶対音感が全部持っていってます。
一体、どこで体得したんでしょうか。

両親どっちも声デカそう

厳密には習い事ではありませんが、家族で山登りに行くのがとにかく苦痛でした。
両親が山岳部出身の山男・山女だったため、週末に近所の山へ登り降りするのは当たり前、夏休みの家族旅行は家族全員がテント寝袋その他一式を背負い、北アルプスを1週間かけて縦走する、という感じでした。
行きたくない、と訴えたことはありませんでしたが(だって無駄ですから)、小学校を卒業するくらいまででこの習慣が途絶えた時には本当にホッとしました。
今でも、山で遭難したニュースを聴くたびに複雑な思いがよぎります。好きこのんであんなことをやるんだなあ、と。
多少のスタミナがついたことと、3000メートル程度の高地には負けない体質になったことには少しだけ感謝しています。
まぎー
その環境でまぎーさんが山男山女にならなかったことが意外です。あと言っておきますけど、3000メートルって「程度」じゃないですからね!?もはや「級」ですからね、すごいぞって意味で。

私が小学校の頃にも、毎年家族で奈良の山で日帰りキャンプをする習慣がありまして、途中で車一台横幅ギリギリの道を通るんですよ。タイヤがゆっくりと小石をギシッパチッと踏み弾く音が恐怖で、当然父が運転するのですが、毎年その日その瞬間が「水嶋家、ついに今夏で終わりか」と思わせてすごくすごく嫌でした。

木曜日は、あの子と塩サバ定食を我らが神に捧げる日

書道です。小二の時、ある日突然、なんの説明なく母親に民家の一室に連れていかれ、その日からいきなり習わされました。理由は、母親自身が字が汚いから、せめて私だけでも綺麗な字が書けるようになれ、とのことのようでした(推測)その日から中二で受験勉強のために塾に通うようになるまで、6年間通わされましたが全く上達しませんでした。でも、書道教室より苦痛だったのは、木曜日にあった教室から帰ったら、何故かいつも夕食が塩サバに肉じゃが、あさりの味噌汁だったことです。母親は料理が下手だったのですが、その三つは彼女のレパートリーの中でも飛び抜けて不味くて、いくらお腹がすいていても食べたくありませんでした。そのときのトラウマか、弟は今でも肉じゃがとあさりの味噌汁が大嫌いです。私は、結婚してから自分なりの味付けの肉じゃがを作るようになったので、今では肉じゃがが好きですが。
てんてん
なんの説明なく母親に民家の一室に連れて行かれるくだりが最高です。悪霊の供物にされそうになったところで謎の戦士が助けに入って、ファンタジーがはじまりそう。すみません、妄想です。

それにしても、塩サバ・肉じゃが・アサリの味噌汁が謎ですね。やっぱり捧げられていたのではないでしょうか、そのおかずが供物定食のフォーマットだったのかもしれません。供物定食!(気に入った)。

日本人形を移動すればええだけと違うか

ピアノを6年間習っていましたが、絶対に続けさせたい母VSとにかくやりたくない娘、という戦いの日々でした。
最終的には、ピアノを和室に置いていたので、その和室にある日本人形がニヤリと笑う時があるという心霊現象を騙り、ピアノを辞めることができました。
じゃじゃじゃじゃすたろー
日本人形、完全に濡れ衣ですね。
むしろそれによって恨みが宿ってしまいそう。

というより、それを信じる家が、どういう経緯で日本人形を置いたんだ。

おじいちゃん先生は喝ロボット

お習字がイヤでした。
おじいちゃん先生が古い木造のご自宅でされている味のある教室でした。お稽古の終わりに貰える駄菓子セット目当てに始めました。
しかし間違えたり少しでも話したりすると「喝!!」と大きな声で怒られるのが怖くて、すぐ辞めてしまいました。壁の至る所に「喝」と書かれた張り紙がありました。
マンチカンはねこ
張り紙のくだりで絶対笑うわ!!
いや、もう、あれですよ、どんだけ「喝」好きやねん。
おじいちゃん先生、完全に喝しか言わないイメージになっちゃったよ。喝ロボットだよ。

何の話やねん

小学生の頃、社宅住まいでクソガキ8人集まって中庭でよく遊んでました。同じ棟には大手スイミングスクール県大会優勝、隣の棟には日能研模試全国一位がいました。私は入塾試験で爆睡、スイミングはスクールバスに乗り遅れて諦めましたが、社宅ではミノムシ捕りの王として模試一位にミノムシの探しかたを教えてました。
たま
あはははは!習い事のエピソードで合ってるよね!?
本人が一番関係なさすぎて笑います。

でも、「隣の棟」という表現が懐かしすぎて泣けてきます。
それぞれ全く違う道を歩んでいそうで、なんかいいですね…。

ふとイーストウッド監督のミスティック・リバーという映画を思い出しましたが、よくよく思い返すとあれはバッドエンドもいいところでした。スタンド・バイ・ミーかな?いや、あれも微妙なところあるか…。

ふとした疑問ですが、社宅ってことは同じ会社ですよね?なのにそれほど子どもの育て方が異なることも興味深いです。さぞかし大きな会社だとお見受けしました。

習い事は良くも悪くも子どもの将来に作用する

今回も楽しく読ませていただきました。いやー、おもしろいですねぇ。このテーマの投稿は基本的に、いかに子どもが習い事を切り抜けるか、いかに変な先生(親)だったか、というふたつに分類できる気がします。

親は子の将来を思って習い事をさせるのでしょうけど、「習字を習わせたから字が上手くなる」「スイミングスクールに通わせたから水泳が上手くなる」と、そうそう素直に真っ直ぐ効果が出るとは限らないですよね。親に出来ることとしたら、せめて事前に自分の目耳でリサーチすることくらいなのかもしれません。会社の人間関係に子どもを巻き込むなんて、もってのほかですよ!それでは引き続き、みなさんの投稿をお待ち申し上げております。
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