ひらめきの月曜日 2017年3月13日
 

フルコース仕立てのボードゲーム入門で昇天する

シェフがオススメするコース料理形式でボードゲームの世界を味わってみました。
シェフがオススメするコース料理形式でボードゲームの世界を味わってみました。
あるジャンルのマニアが初心者に「こっちへおいでよ」と勧めるとき、最初はとっつきやすいのから始めさせて、「よし次はこんなのどうだい?」と、順を追って奥深き底なし沼へと導いていくじゃないですか。

こう書くとなんだか悪い人の手口みたいだが、健全なボードゲームマニアの方から、料理のフルコース形式でその世界に触れさせていただいた。そして自作料理も作ってみた。
趣味は食材採取とそれを使った冒険スペクタクル料理。週に一度はなにかを捕まえて食べるようにしている。最近は製麺機を使った麺作りが趣味。
> 個人サイト 私的標本 標本製麺

ボードゲームマニアの集まりに呼ばれた

先日(200日くらい前)、当サイトのライターであるT・斎藤さんと小野法師丸さんからボードゲームの集まりに誘われた。

斎藤さんといえば「海外ボードゲーム、子供にウケるのはどれ?」、「自作ゲームをゲームマーケットで売って来た」などの記事を書かれたゲームマニアである。

そして小野さんは「さいころテーブル」というご自身のサイトで毎週ボードゲームのレビューを更新しており、「年に52個も増えちゃいましたよ」と笑っているような人だ。
デイリーポータルZが誇る愉快なおじさん達。
デイリーポータルZが誇る愉快なおじさん達。
ありがたいお誘いなので一緒に遊びたいけれど、ボードゲームはルールがよくわからない。いまだに人狼がなんなのか知らないし。

きっと斎藤さんが出展していたゲームマーケットというイベントに私も出展していたから誘われたのだと思うけど、あれはプロレス好きの延長線としてフィーリングでゲームを作ってみたのであって、ボードゲーム自体はズブの素人なのである。
前に作ったプロレスのボードゲーム。内容はこちら。おかげさまで在庫なし。
前に作ったプロレスのボードゲーム。内容はこちら。おかげさまで在庫なし。
というような話をしたところ、参加されるもう1人の方が、私のような素人でもボードゲームの世界を味わえるように考えておくから大丈夫とのこと。

選べるフルコースで味わうボードゲーム

そして当日、都内にあるボードゲームカフェとやらに集合。飲食費+使用料を支払うボードゲームをやるのに特化した喫茶店みたいな場所だ。
真ん中の方が本日のキーマン。
真ん中の方が本日のキーマン。
水先案内人となってくれるのは、小野さんが「お寺でお泊りボードゲーム」という記事で知り合った住中浩史さん。

体験型アートを得意とする芸術家である住中さんが用意してくれたのは、フランス料理みたいなフルコースのメニュー表だった。
「本日のメニューはこちらでございます」と住中さん。
「本日のメニューはこちらでございます」と住中さん。

前菜から始まる選択式のフルコース。もちろん料理ではなく、ボードゲームのフルコースだ。

ボードゲームというのは人生ゲーム以外にもいろいろあるので、軽いものから順にコース仕立てで一気に理解していこうという訳である。釣りや登山みたな一日がかりの趣味だとできない味わい方だ。

メニューには名前も知らないゲーム達が並んでいるが、そこに添えられた解説文にはシズル感があり、どれも食欲、いやゲーム欲をそそってくる。
名称とそれっぽい説明文から、味わうゲームを選んでいく。
名称とそれっぽい説明文から、味わうゲームを選んでいく。
このようにしてシェフ(役割的にはソムリエですかね)がおすすめするボードゲームのフルコースを、4時間かけて食べつくすというフランス貴族のような宴がスタートしたのだった。

前菜は『ごきぶりポーカー』から

まずは前菜ということで、トランプやUNOに近いカードゲームから。私が選んだのは『ごきぶりポーカー』。前菜にごきぶりってどんな奇食の会だ。

ざっくり説明すると、害虫のカードが8種類あり、それを押し付け合って同じカードが4枚集まってしまった人が負け。プラス要素を集めるというゲームの基本を裏切る逆転の発想だ。
カードの種類はゴキブリ、ネズミ、クモ、カメムシなど。
カードの種類はゴキブリ、ネズミ、クモ、カメムシなど。
押し付けるときはカードを裏にして、「これはハエです」と宣言。押し付けられた側は本当にハエなのかどうかを見破り、当てれば返却できるが外れると受け取らねばならない。

押し付ける相手は誰でもよく、困っている人を追い詰めるもよし、余裕のある人に逆らうもよし。現実世界だとケンカになるやり取りだ。
表情でカードを読み合うから『ポーカー』なんですかね。。
表情でカードを読み合うから『ポーカー』なんですかね。。
これくらいシンプルなら私でもすぐにルールを把握でき、さらにやり取りを通じてメンバーの性格もなんとなくわかる。

なるほど、汎用性の高いトランプにはない専門ゲームならではの、イラストと設定が奏でる世界感の奥深さがちょっと分かった気がする。

前菜をおかわりして『はげたかのえじき』

コース料理という本来の流れからはちょっとそれるが、こっちもやってみたいと前菜をおかわりして、トランプっぽいけどトランプではできない『はげたかのえじき』にも挑戦。

1〜15までのカードを持ち、その中から1枚を出して一番大きい数字を出した人が勝ち。ただし同じ数字を出した人がいると負けとなる。場には得点となるカードが-5〜10まで出るので、得点が高いときに勝ち、低いときに負けるのがコツ。

詳しくは検索していただくなり、「【検証】ボードゲームは初対面の人で仲良くなれるの?」という記事でmegayaさんが書いているのでそちらでどうぞ。
最近は瓶に入ったジュースを出す店が増えたなーと思ったが、この店はもし倒してもゲームが濡れないという利点があるんですね。
最近は瓶に入ったジュースを出す店が増えたなーと思ったが、この店はもし倒してもゲームが濡れないという利点があるんですね。
手持ちのカードは1回しか使えない。誰がなにを残しているのかを覚えると強くなれる。まあ俺は無理だね。
手持ちのカードは1回しか使えない。誰がなにを残しているのかを覚えると強くなれる。まあ俺は無理だね。
このゲームは選んだカード一枚ごとに勝ち負けがあり、その積み重ねで勝者が決まる。これはとっても好みのスタイルだった。

ごきぶりポーカーと違って勝負の相手を選ぶということもないため、より軽い口当たりでサクサクといくらでも食べられる系。

すぐれた前菜とは食べ始める前よりもお腹を減らすような料理。この二つのゲームも、やる前に比べてボードゲームをもっとやりたい、深く理解したいという気にさせてくれた。

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