広告企画♪ 2017年3月16日
 

あのドラマの最終回を文房具好きに嬉しい仕様に変えてみた

木村拓哉のペン、なんだったのか

先にも書いたとおり、このドラマでは主人公の沖田先生(木村拓哉)がしょっちゅうノートやホワイボードに心臓の絵を描く。
どうもこれで手術のポイントを予習したり、患者さんに術前の細かい説明をしたり、という使い方をしてるようだ。
木村拓哉が何ペンを使ってるのか、確認してきます。
木村拓哉が何ペンを使ってるのか、確認してきます。
で、その絵を描いてる画材が何を使ってるのか、画面からでは分からなかったのだ。
正確に言うと、2種類のマーカーがペン立てにあって、1種類は「たぶんアレだな」と分かったんだけど、もう1つが不明。
部屋のホワイトボードにも、沖田先生の心臓イラスト。
部屋のホワイトボードにも、沖田先生の心臓イラスト。
わー、1種類は特定成功でした。
わー、1種類は特定成功でした。
ありました。沖田先生の机にいつも映ってるあのペン立て。
やはり中には2種類のマーカーがささってる。
1種類は、トンボ『プレイカラー2』で合ってた。0.4oと1.2oのツインタイプで細かい線も描きやすく、いま女子中高生にわりと人気のものだ。これは予想通り。

でも、沖田先生が主に使ってるのはこれじゃない。いつもあのマーカー、あれ、なんなんだ。
テンション上がってて、写真撮った時にペンが逆さになってたの気付かなかった。
テンション上がってて、写真撮った時にペンが逆さになってたの気付かなかった。
正解は、呉竹『ZIG クリーンカラーU』でした。
0.5oと1.2oのツインタイプで…わりと用途は『プレイカラー2』とかぶってる。
とはいえ、実際に描いてみると紙にファイバー芯が擦れる感じとか微妙に違うので、そういう繊細な感覚で使い分けているのかもしれない。
さすが、職人肌の沖田先生である。(もちろん個人の妄想です)

美術さんに聞いてみよう

見れば見るほど「おお……こってる……リアル…」と呟かざるを得ない小道具や大道具の世界。
こういう仕事ってすげぇな!ということで、セットの中を見せていただいた流れで、番組の美術スタッフさんにお話もうかがってみた。
左が小道具の石橋さん。右が美術デザインや予算管理を担当する大木さん。
左が小道具の石橋さん。右が美術デザインや予算管理を担当する大木さん。
すいません、そもそも基本的な話なんですが、小道具さんと大道具さんって、どういう分け方をしてるんですか?

大木 区分としては、大道具・小道具・持ち道具、という仕事があります。
僕らの業界で説明する時によく言われてるのが「新築の家に入居した時にまず見えてる部分が大道具。後から入れる家具とかその他全部が小道具。入居者が身に付けてる衣装以外の持ち物が持ち道具」ってことですね。


ちょっとした話の中に、へぇー、というポイントが多すぎる。

まず、持ち道具というカテゴリを知りませんでした。小道具とは違うんですね。

石橋 違うんですけど、わりと境界は曖昧ですね。

それにしても、小道具の取り扱い範囲がでかすぎませんか。大木さんの説明だと、タンスとか机、椅子も全部小道具ですよね。今回だと、病院内の医療機械とか脳の模型とか、ああいうのの調達ってどうやってるんですか?
模型とか、手術の練習に使う的な器具とか。
模型とか、手術の練習に使う的な器具とか。
石橋 病院の機械とか特殊なものは、医療関係専門のコーディネーターさんにお願いします。練習用の器具も同じで、今回は同じものを5つずつ購入したかな。沖田先生と深冬先生用と、古い感じの汚しをいれたりする用で。

あとお聞きしたかったんですが、文房具とか小物ってそれぞれキャラクターに合わせてチョイスしてありますよね。事前に細かな打ち合わせをしてセッティングするんですか?

石橋 いやー、事前に知らされるのは名前と性別と大まかな年齢ぐらいですよ。あとはもうそこからあれこれ推測するしか。

うわー。さっきさんざん「文房具がキャラに合ってる」とか偉そうに語った立場が無いぞ。
でも、たったそれだけの情報からここまで小物のチョイスを練り上げるって、相当にすごいと思う。やはりプロの仕事だ。
仕事以外で小物を選ぶ気になれないから、と自宅にはモノを置かない生活の石橋さん。プロの料理人が自宅でごはん作らない、みたいなものか。
仕事以外で小物を選ぶ気になれないから、と自宅にはモノを置かない生活の石橋さん。プロの料理人が自宅でごはん作らない、みたいなものか。
石橋 そういう情報も、僕らの所に入るのは収録が始まるギリギリになっちゃうんで、なかなか大変ですよ。

ところで医局にあった文房具って古いのから新品までいろいろあったんですが、そういうのはどこかに倉庫があって貯め込んであるんですか?

大木 そうですね、もちろん新品を買う場合もありますが、基本は石橋さんたちが小道具倉庫からあれこれ選んできてくれます。

小道具倉庫!それ見たい!

石橋 じゃあ、あとでご案内しますよ。

割れるガラスはハリウッドから直輸入

他に美術関係で「これ、つらいわー」って話、ありますか?

大木 えーと、お金の話なんですけども、アクションシーンなんかで窓ガラスが割れたりするじゃないですか。あのガラス、割れやすいように飴でできてるんだけど、めちゃくちゃ高いんですよ。

飴!ていうか飴ってそんな高いもんですか?

大木 大きな板ガラスのサイズで気泡が入らないように作るのがすごい技術らしいんですが、あれ、ハリウッドでしか作れないんですよ。なので、ガラスが割れるシーンがあるたびにハリウッドから取り寄せてるんです。サイズによるけど、1枚でだいたい10万円前後とか。大きいのは20万円超えます。
大木さんの今までで最大の失敗は、収録当日に撮影用の「廊下」を作り忘れていたこと。大慌てで、大道具スタッフ総掛かりで昼休みの1時間を使って廊下を作ったそう。1時間で作れるのか、廊下。
大木さんの今までで最大の失敗は、収録当日に撮影用の「廊下」を作り忘れていたこと。大慌てで、大道具スタッフ総掛かりで昼休みの1時間を使って廊下を作ったそう。1時間で作れるのか、廊下。
一瞬で割れて10万円は辛いですね。今後はガラスが割れるシーンを見るたびに「ハリウッドに10万」って思うことにします。

大木 いやいや。さっきも言ったとおり、割れやすい飴ガラスなんですよ。なので、空輸して日本に着いたらすでに結構割れてるんです。なので、毎回まとめ買いして、運良く割れてないのを使うという…

もしこの話を読んでいるドラマ脚本家・プロデューサー志望の人がいたら、今後はできるだけガラス割るシーンの無いお話作りをお願いしたいところだ。

意外なところに高級品が隠れてた。奥深い大道具・小道具の世界。



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