ひらめきの月曜日 2017年3月27日
 

じゃりン子チエに出てくるホルモン焼きを探す旅

憧れのあのホルモン焼きを探しに大阪と神戸を旅してきました。
憧れのあのホルモン焼きを探しに大阪と神戸を旅してきました。
子供の頃、学校から帰ってテレビをつけると、『じゃりン子チエ』の再放送をよくやっていた。大阪の下町を舞台にしたそのアニメは、埼玉育ちの私が初めて触れた関西だった。

チエちゃんは串焼きのホルモン屋さんをやっており、牛なのか豚なのか部位はどこなのか、正体不明の串焼きは私にとって憧れの食べ物となった。そろそろホルモンが似合う年になったことだし、大阪であの雰囲気の店を探して食べてみようと思う。
趣味は食材採取とそれを使った冒険スペクタクル料理。週に一度はなにかを捕まえて食べるようにしている。最近は製麺機を使った麺作りが趣味。
> 個人サイト 私的標本 趣味の製麺

まずは新世界のじゃんじゃん横丁へ

せっかく酒を飲むなら昼間からだ。

大阪在住のライターであるスズキナオさんともう1人の友人と連れ立って、明るいうちにやってきたのは通天閣のお膝元である新世界。

観光地化の進むこの街で、ディープな店をまだ残しているジャンジャン横丁に、チエちゃんのあのホルモン屋をモチーフにした店が去年オープンしたらしいのだ。
情報量の多さよ。
情報量の多さよ。
ジャンジャン横丁は串カツ屋さんにすごい行列ができていた。
ジャンジャン横丁は串カツ屋さんにすごい行列ができていた。
その場所へと行ってみると、なるほどドラマのセットのようにチエちゃんの店が存在していた。横浜のラーメン博物館とか池袋のナンジャタウンにあるレトロっぽさ。

じゃりン子チエのテーマパーク、あるいはタレントショップといったところだろうか。
ちゃんと看板の『テッちゃん』に×がしてあり、チエちゃんの暖簾が掛かっている。
ちゃんと看板の『テッちゃん』に×がしてあり、チエちゃんの暖簾が掛かっている。
さてこの店をどうやって楽しむべきかと迷ったが、20年後のチエちゃんの店という設定で、脳内二次創作をしてみたいと思う。

ちなみに原作は1978年にスタートしているので、もう40年近く前らしい。
チエちゃんの声優をやった中山千夏さんだ。そしてそれ以上に写真が大きいガリガリガリクソン。
チエちゃんの声優をやった中山千夏さんだ。そしてそれ以上に写真が大きいガリガリガリクソン。

大人になったチエちゃんの店

この旅の前に原作を読み返してみたのだが(文庫版の1巻だけ)、それによると壁に貼られた料理のメニューはホルモンだけ。そして飲み物はバクダン、清酒(一級酒と二級酒)のみだった。

しかし今は一等地であるジャンジャン横丁に移転したこともあり(という私の脳内設定)、タコ焼きも出すようになったようだ。これは必然のメニュー展開だろう。
大人になった金髪のチエちゃんは、たこ焼きも焼いていた。
大人になった金髪のチエちゃんは、たこ焼きも焼いていた。
店内には人形やらポスターやら、じゃりン子チエのグッズが多数展示されている。鉄道マニアの店っぽい物の多さ。

この店を原作に近づけたいという想いと、店主自慢のグッズを飾りたいという相反する想いがせめぎあっている。だが大人になったチエちゃんが思い出を飾っていると考えれば不思議ではない。
それにしてもアントニオ(虎模様の猫)が多いな。
それにしてもアントニオ(虎模様の猫)が多いな。
ここのホルモンは牛串なのか。
ここのホルモンは牛串なのか。
そうそう、この店に来たかったんですよ。
そうそう、この店に来たかったんですよ。
子供の頃は全然わかっていなかったけれど、この声優陣を理解してから見直すと最高。
子供の頃は全然わかっていなかったけれど、この声優陣を理解してから見直すと最高。
チエちゃんが「悪い酒」と自ら呼ぶばくだん。これを飲んでみたかった。
チエちゃんが「悪い酒」と自ら呼ぶばくだん。これを飲んでみたかった。
ばくだんは400万円。この手のギャグを耳にすることは結構あるけど、文字で見るのは初めてかもしれない。
ばくだんは400万円。この手のギャグを耳にすることは結構あるけど、文字で見るのは初めてかもしれない。

もしやガールズバーというやつではないか

店内はカウンターだけの立ち飲みスタイル。私が注文したドリンクは、もちろん憧れのばくだんである。

今日がこの店の初出勤だというおねえさんに中身を聞くと、「日本酒です」という答えが返ってきた。
え、日本酒?
え、日本酒?
たぶん当時のばくだんは正に悪い酒であり、今の時代ではとても出せなくなったので、落語家が代々名前を継いでいくように、日本酒がその名を継いだのだろう。

ちなみにばくだんとはなにかを大阪で何人かに聞いたのだが、工業用アルコールから毒成分を抜いたものだとか、なんでもいいから余っている適当な酒を混ぜたものだとか、今でいう大五郎みたいな甲類焼酎だとか、たくさんの意見が集まった。
同行いただいたスズキナオさん。
同行いただいたスズキナオさん。
頼んだつまみはもちろんホルモン。牛の腸だというホルモン焼きは、フワフワに柔らかく上品な味だった。

たぶん昔とは部位が違うのだろう。
とても上品なお味でした。
とても上品なお味でした。
どて焼は牛筋を煮込んだものだった。ホロホロと崩れる柔らかさ。
どて焼は牛筋を煮込んだものだった。ホロホロと崩れる柔らかさ。
カウンター越しにおねえさんと話しながら、ホルモンを食べつつ酒を飲む。当初のイメージとちょっと違ったが、これはこれで楽しい。

なるほど、これは時代の流れにあわせてチエちゃんがガールズバーをはじめたのかもしれない。そう考えると激安だ。ガールズバーにいったことないけど。
奥で飲んでいたおじさんが原作に出てくる客っぽくて感動した。
奥で飲んでいたおじさんが原作に出てくる客っぽくて感動した。
ここはここでテーマパークとしておもしろかったのだが、せっかくなので当時の雰囲気をリアルに残す店を探してみたい。

お店の方やお客さんから聞いたところ、元々のモデルは新世界から少し離れた萩ノ茶屋のあたりらしく、そこなら今も色濃く当時の雰囲気が残っているらしい。

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