特集 2017年5月8日
 

台湾で食べた「米苔目」という麺を作りたい

このマシュマロみたいなフワクニュの不思議な麺を再現したい!
このマシュマロみたいなフワクニュの不思議な麺を再現したい!
台湾で食べた「米苔目(ミータイムー)」という麺が、今までに食べたどの麺とも違っていた。口に入れた時はフワフワなのに、噛むとクニュクニュとした歯ごたえがあって、まるでマシュマロを食べているようなのだ。

あの麺がどうしても食べたいので、どうにか再現できないかと調べたところ、とても意外な方法で作れることがわかった。
趣味は食材採取とそれを使った冒険スペクタクル料理。週に一度はなにかを捕まえて食べるようにしている。最近は製麺機を使った麺作りが趣味。
> 個人サイト 私的標本 趣味の製麺

台北で出会ったすごい麺、米苔目

昨年訪れた友人達との台湾旅行最後の夜、別行動をしていた小松さんという麺好きの男性が、「すごい麺があったよ!あれは絶対に食べた方がいい!」と、興奮気味に教えてくれた。

なんでも日本では食べたことのないタイプの麺で、材料は米のようだが、ベトナムのフォーなどとも全く違うらしいのだ。
麺を勧めてくる小松さん。※写真とセリフはイメージです
麺を勧めてくる小松さん。※写真とセリフはイメージです
そうまで言われてしまったら、食べなかったら一生後悔するだろう。あるいはまたすぐに台湾に来なくてはならなくなる。

それもまた良しとも思ったが、どうやらその店は朝まで営業しているらしい。ならばと、もう夜中の一時を過ぎていたが、勇気を出して一人でその店までいくことにした。
台北市の繁華街にある高家荘。
台北市の繁華街にある高家荘。
その麺の名は、「米苔目」。台湾の言葉は全く分からないが、漢字の意味をそのまま受け止めると、ライスのコケのアイ。材料が米なんだろうなということしかわからない。それって本当に麺なのか。

注文の仕方がわからなかったので、店の前で10分ほど観察し、客側の導線を確認する。そして満を持して、指さしのみで注文をする。
これが例の麺らしい。
これが例の麺らしい。
お目当ての米苔目は、巨大なお釜の中で大量に煮込まれていた。

麺類は注文を受けてから茹でて(あるいは茹でて水で締めたものを温め直して)、伸びる前に提供するのが世界の常識だと思っていたら、こんな煮込み料理みたいなスタイルもあるのか。

まったく新しい食感の麺、米苔目

朱色のお椀に入って出された米苔目。帰国後に調べたら、ミータイムーと読むらしい。

とりあえずスープを飲んでみると、干しエビと鰹節のダシが効いたシンプルな塩味だ。緑の野菜はニラでいいのかな。
醤油が一切入っていない塩味のスープがうまい。
醤油が一切入っていない塩味のスープがうまい。

いよいよ麺を食べようと箸で持ち上げてみると、この時点で今まで食べてきた麺とは弾力が違っていた。なんだかムニョンムニョンとしているのだ。

心を落ち着けてすすってみると、まず麺の表面は滑らかでフワフワ。そして少し歯に力を入れると、クニュンとした独特過ぎる抵抗が返ってきた。モチモチではなくフワクニュ。

食べものの表現で「官能的」っていう言葉を安易に使うことは避けてきたが、今こそその時なのではないだろうか。チュルン。
これは確かに初めて食べる麺だわ。うまい!
これは確かに初めて食べる麺だわ。うまい!
小麦粉で作られた麺とはまったく違う歯ごたえと喉越し。まるでマシュマロで作った麺のようだ。材料は米粉がメインなのだろうけれど、どうしたらこんなフワクニュの麺になるのだろう。

麺を切ってその断面を確認してみると、大鍋でざっくりと煮込まれていたはずなのに、表面部分は透き通ったフワフワ、そして中央部分は白く芯を残してクニュクニュと、見事なセパレートになっていた。

そして中央が白いといっても、火が通っていないということではないという、なんとも不思議な麺なのである。
なんだこの夢のような食べ物は。
なんだこの夢のような食べ物は。
これがどれほどメジャーな料理なのかわからないが、日本で購入した台湾のガイドブックには米苔目は出ていなかった。

これほどインパクトのある麺なのに、まだ日本人にそれほど馴染みがないのは、麺料理であることがわからない料理名だからのような気がする。米苔目ってお粥かご飯かなと思うよね。

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