まずはハンドスピナーを買ってみる
そういえばハンドスピナーをやったことがなかったので買ってきた。
LED付き。スライドスイッチの荒々しさがいい。
手で回してみた。確かに手持ちぶさたのときに、なんとなしに回してみたくなるかもしれない。
LED付きのモデルなので、光らせるとより楽しい。
各LEDに発光パターンがあって、肉眼で見るときれいな模様が浮かぶのだ。バーサライタとかPOVと呼ばれるようなやつである。
カメラで撮るとわからなくなってしまいますが。
光らせると何でもかっこよくなる法則だ。
ところでハンドスピナーは自作する人も多いのだ。真ん中の回転軸にあるベアリングと、周りの飾りの部分があれば出来るという簡単な構造のおかげもある。
せっかくなので僕も作ってみたい。でも、やるならまだないものを作りたい。
こういうときはでっかく作るのがいい。首の周りで回る、ネックスピナーなんてどうだろう。
グルグルーとなるイメージ。ハンドスピナーをイラストで描く技術がなかった。
やりたい。なんならLEDも付けて光らせたい。
かっこよくなる気がしませんか。ブームになるかもしれない。
二匹目のスピナーを狙いに川へ行こう。
ネックスピナーを作ろう
ホームセンターという名の川へ行ってきた。
買ってきたのはこれだ。
バケツのふたです。
土台とするべく、円形で、カッターで加工しやすく、頭が入る大きさのものはないかな…と探していたら、これを見つけた。
見つけた瞬間、これはネックスピナーにするためにあるのでは…!?と思うほどの興奮であった。
板を買ってきて丸く切るという方法もあったが、ちゃんとした円で切りとるという自信が全くなかったので、最初から丸いものを使った方が間違いない。不器用から来るリスクヘッジである。
まずは頭を通すべく穴を空ける。
カッターでざっくりとやる。この時点で「ほら、こんな腕前で円を切り抜くなんて無理でしょう!」と不器用さに確信を得た。
穴が空いたら、肝心の回る仕組みが必要になる。これがものすごく難しいのだ。
回転するものには真ん中に軸がある。いま僕の隣で動いている扇風機だってそうだ。
だが、今回作ろうとしているネックスピナーは真ん中に僕の首が収まるのである。
僕の首が無限に回転するならいいのだが、地球上でそんなことが出来るのはマジシャンのナポレオンズだけだ。
真ん中に回転軸がないのに回転運動をさせないといけない。とんちのような問題だ。
じゃあ一体どうしたら…?と悩んで調べたら、段ボールでハンドスピナーを作っている人がいた。
中のベアリングまで段ボールで作っているのだ。どうやっているのかと思ったら、「ころ軸受け」の仕組みを応用したとある。
これです。ころ軸受。(Wikipediaの「
転がり軸受」より引用)
ものすごく適当に説明すると、ピラミッドの石を運ぶのに使われていた「ころ」を円状に並べて軸受けに使ったものだ。
大きい公園にあるようなローラーすべり台をループ状にして、中で子どもが無限にすべりながら回転している様子を想像してほしい。逆にわかりづらくなったかもしれない。
ころ軸受けなら真ん中に回転軸がなくても回せるかもしれない。
ということでタミヤの大きいタイヤをふたにセット。これがころの代わりになる。
段ボールを周りに巻く。
これがころ軸受けなの?という詐欺に遭ったような見た目になったが、原理は同じだ(言い切った)。
タイヤが回転することで、周りの段ボールも回るはずなのだ。
早速回してみよう。
…1/6回転ほどした。1/8かもしれない。
驚くほど回らなかった。タイヤの圧倒的グリップよ。それ以外にも回らない要素は盛りだくさんな気もする。
しかし、回ろうという意思は感じる。ポテンシャルはありそうだ。
ここは人間の力以外の力も借りていきたい。
モーター内蔵だ。
やはりモーターを使うしか
今回は使わなくて済むのでは、と思っていたが甘かった。タミヤのモーター投手の緊急登板だ。
バケツのふたは載せるところが広くてやりやすい。
モーターが水平となるような工夫を入れた。
4箇所のタイヤすべてにモーターをつけて全力で回せばいけるのではないか。ハンドスピナーの派生がモーターで回っていいのかという気もするが、スピナーをスピンさせられるかどうかに今は集中したい。
裏にあるスイッチを入れると4箇所のタイヤが全力で回ってくれるのだ。
最後にハンドスピナーっぽく段ボールの切れ端を付けたら完成である。
ハンドスピナーとの比較。ちょっとそれっぽくないですか?遠目から見たら。
この夏のスタイルは決まりましたね。
首にかけると、しっくりくる大きさだ。
新たなファッションスタイルとして流行ってほしい。
さて、いよいよスイッチを入れて動かしてみよう。
思ったより回って変な笑いが出た。
回った!ハンドスピナーの1/10ほどのスピードだが回った。
しかもこっちは電池が尽きるまで回り続けるのである。
これはもう完全にスピナーと呼んでいいのではないだろうか。ネックスピナーの誕生である。
ちなみに中から見るとこんな感じで迫力がある。
さらにLEDも付けてみよう。
なるべく軽くするため、ボタン電池を挟んで光らせることにする(本当は抵抗とかCRDを付けた方がいいですが!)。
無駄に高輝度LEDなのでものすごくまぶしい。目がやられる。
雑にテープでLEDを留めたらこんな風になった。LED内蔵ネックスピナーの完成だ。
顔がホラー気味になっていますが!
やはり光り物の工作はかっこいい。
「とりあえず光らせておけば見た目はOK」、へっぽこな電子工作をする人たちに代々伝わる秘伝の技である。
いよいよ回してみよう。
光る!回る!
いい感じじゃないですかどうですか。
夏のスタイルはこれで決まりと書いたが、もう今年のクリスマスもこれでいける気がしてきた。
さらにシャッタースピードを調整して写真を撮ったらいいのが出来たので紹介させてください。
いい!
いい。完全に「力を得た側の人間」の画像が生まれてしまった…。
冒頭のハンドスピナーの画像と比較してほしい。
両方とも回っているし、光っている。これはもうほとんど同じじゃないだろうか。
違いはモーターで無理やり回しているかどうかだけだ。
イカのリベンジが出来ました
真ん中に回転軸がないのに回転運動をさせるのは難しいと書いたが、これは以前に「
回転式イカ干し機をウェアラブルにする」という記事で同じような構造のものを作った経験から来ている。
もう全然回らなかったのだ。それだけに今回は回すことが出来てかなり嬉しかった。
イカよ、リベンジは果たしたぞ…!と勝手に盛り上がった工作でした。
ただ大変なのに代わりはないのでもう同じ構造はやらないと決意。
【お知らせ】
Maker Faire Tokyoに出展します!
この作品を8/5~6のDIYの祭典、Maker Faireに出展します!
8月5日(土)12:00~19:00
8月6日(日)10:00~18:00
東京ビッグサイト(東7・8ホール)
前売 大人 1,000円 18歳以下 500円
当日 大人 1,500円 18歳以下 700円
>詳細および前売券はこちら<
本作品を含む記事で作った工作展示のほか、ヘボコンあり、デカ顔ワークショップあり。
詳細は明日の告知記事にて。生でダンボール製ハンドスピナーを見に、ぜひお越しください。