特集 2017年7月10日
 

カッパ着て水上アスレチック

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雨の日に合羽(レインウェア)を着て出歩くのが好きだ。傘を差さずとも手ぶらで雨をしのげる「無双感」が楽しいのである。あの感じを、雨の日以外でも味わいたい。

そこで、水上アスレチックだ。雨合羽を着て水上アスレチックに挑み、存分に水と戯れよう。
1980年生まれ埼玉育ち。東京の「やじろべえ」という会社で編集者、ライターをしています。ニューヨーク出身という冗談みたいな経歴の持ち主ですが、英語は全く話せません。

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> 個人サイト Twitter (@noriyukienami)

少年のように遊びに狂いたい

この時期、公園の噴水で水浴びしている子どもたちをよく見かける。羨ましいなと思う。彼らは濡れることなどおかまいなしだ。大人みたいに「着替え持ってないしな…」とか「このシャツ生地が薄いから乳首が透けちゃうかも…」とか、余計なことは考えず本能のままにずぶ濡れている。

大人として乳首を隠す節度は保ったうえで、少年時代のように無邪気に遊び狂いたい。

そこで「合羽」である。合羽をまとえば、濡れることなどいっさい気にせず大胆に楽しめるのではないか。
清水公園の水上アスレチックにやってきた
清水公園の水上アスレチックにやってきた
千葉県野田市の清水公園は水上アスレチックが有名だ。大きな池のほとりを中心に「水上ターザン」「水上ブラブラ橋」など20の木製アスレチックが用意されている。

アスレチックの難易度はそこそこ高く、気を抜くと容赦なく水に落ちまくる。なお、プールではないのでいつもキレイな水が張られているわけではない。当日の水のコンディションはこんな感じであった。
濁っていた
濁っていた
「この水にはあまり落ちたくないな…」
などと、やはり余計なことを考えてしまうのだ。ゆえに身体は縮こまり、水没を回避するための慎重なプレーになってしまう。
子どもたちはさすが大胆にプレー。水没を恐れず果敢に突き進む
子どもたちはさすが大胆にプレー。水没を恐れず果敢に突き進む
大人はやはり「濡れたくない」という意識があるのか、難しそうなアトラクションは避けて進む傾向にある
大人はやはり「濡れたくない」という意識があるのか、難しそうなアトラクションは避けて進む傾向にある
さて、まずは合羽を着ていない普通の大人による水上アスレチックを見てほしい。同行してくれた後輩ライターの小野くんが挑む。
運動能力は平均レベル
運動能力は平均レベル
まずはロープにぶらさがってネットに飛び乗るサスケみたいなアトラクションをやってもらった。うまくネットをつかめないと水没してしまうやつだ。
落ちそうで
落ちそうで
落ちない
落ちない
小野くん
小野くん
片足突っ込みながらも必死のあがきで落水を回避した後輩。やはり大人ゆえの「濡れたくない」必死感が見て取れる。濡れるのもいやだし、いい大人の水没は滑稽でみっともない。大人が落ちると、周囲の子どもたちから遠慮のない爆笑が巻き起こるのだ。現代っ子の小野くんにとって、それは耐え難い屈辱なのであろう。
大人らしく、ダメージを最小限で回避
大人らしく、ダメージを最小限で回避
その後も慎重なプレーに終始
その後も慎重なプレーに終始
まあ、そんなふうに無難に攻めていた彼も、けっきょく落ちるわけなのだが。
転覆
転覆
しかし、いったん落水すれば開き直れるかというと、そうもいかないのが大人というものである。「風邪ひかないかな(明日大事な会議なんだよな)」とか「帰りの電車、ニオわないかな…?」とか、つい考えてしまって無邪気になれない。それは社会人として正しいものの、レジャーを楽しむ態度としてはいかがなものか。せっかくこういうところに来たのだから、もっと気持ちを100パーセント解放すべきなのではないか。

ところが合羽を着ると…

ところが合羽を着ることにより、そういうブレーキはぶっ壊れる。合羽=濡れてよいもの、という刷り込みがあるため、なんというか免罪符を得たような気分になれる。まあ、言ってしまうと合羽を着たからって水没すればずぶ濡れになることには変わりないが、この気持ちの差は大きい。
ただ、クソ暑い
ただ、クソ暑い
カメラも完全防護
カメラも完全防護
合羽に加え、雨よけ用のバイザー、スマホの防水カバー、一眼レフカメラ用の防水カバーも用意しまさに完全体である。
林を背景にすると、ハチの素駆除の名人
林を背景にすると、ハチの素駆除の名人
結論から言おう。合羽で水上アスレチックは、それはもう大層楽しかった(結論から言うときは大抵「楽しい」以外の感想がない時である)。
おかしな格好だが、堂々としていれば意外と溶け込めるものなのだ
おかしな格好だが、堂々としていれば意外と溶け込めるものなのだ
濡れることをまったく厭わないため、いつもより大胆に攻められるのだ。仮設通りである。
大胆に
大胆に
攻める
攻める
落ちる
落ちる
沈む
沈む
さっそく水没しているが、これはアトラクションの成否を度外視して水面ギリギリを攻めた結果なので満足している。

しかし、後輩が言うのだ。「榎並さん、めっちゃ笑われてましたよ」と。

どうやら、TPOをわきまえずおかしなかっこうをしている人が落ちるのは愉快なものらしい。調子にのっているやつが落ちぶれるのは痛快だものなあ。
その後も攻めの姿勢で
その後も攻めの姿勢で
アスレチックに挑む合羽
アスレチックに挑む合羽
合羽を着ていなければ避けていたであろう難易度の高い道を選び、大股でズカズカと突き進む。以下、濡れることを微塵も恐れていないからこそのアグレッシブなプレーっぷりをご覧いただきたい。
水没
水没
水没
水没
そして水没
そして水没
アグレッシブすぎて、ほぼ全てのアトラクションで水没している。しかし、身体能力の限界を超えて挑んだ結果なのでむしろ清々しい。
いっぱしのアスリートみたいなことを言って申し訳ない。
不安定なイカダの上も全力疾走で
不安定なイカダの上も全力疾走で
やっぱり落ちたけども!
やっぱり落ちたけども!
上の写真は何度目かに落水したときの一枚。あまりに屈託のない笑顔で驚いた。こんなにクシャクシャに笑ったのはいつぶりだろうか。

順番待ちの間にスマホもチェックできる
順番待ちの間にスマホもチェックできる
というわけで、合羽を着て水上アスレチックをやると楽しい。ただ、心は少年に戻れても身体は中年である。5歳児のテンションと36歳の運動能力がまったく釣り合わず、水に落ちまくったのは少しショックだった。

もう少し身体を鍛えてから再度挑みたい。
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