特集 2017年7月17日
 

手品師に集団で論破されたい

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斎藤「もう一つ人間性を問う質問です。手品師やっていると人間不信にならないですか? 人間には、何か裏があるんじゃ無いかな、とか勘ぐるような。感じの良い言動が心理トリックに見えるような」

戸崎「それって例えば『精神科医が病んでいく』みたいなことですか?』
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トーマ「僕は、手品を見ている人の反応で、性格良さそうとか悪そうとかちょっと気にしますかね。人を見るようになるかもしれません」

植田「舞台にあげていいかどうかは、見ます。それは私の本業(大学教員)に生きていますね。この学生はいじっても大丈夫そうとか。この人は当てて話聞いたりするとマズそうとか。そういうのはある」

野島「僕らがやってるのはクロースアップマジック(舞台などを使わず、お客さんの至近距離で行うマジック)っていうジャンルなんですけど、マジックバーだと、うまくいくかどうかが、お客さん次第なんですよね。お客さんが数人しか無いような中で、悪意のある人がいたら、もう、まともなのできないですよ」

植田「そういうときどうすんの?」

野島「あらゆる意地悪に耐えられるようなネタを一個用意しておく。『とりあえずこれやって帰ろう』っていう気持ちになれます。プロマジシャンだったら、誰でも持っているんですね。
ただ、それをやるっていうのは、お客さんに相当“奪われた”とき。
お店側も『あ、あれをやっているっていうことは追い込まれているな』とわかってくれる」

斎藤「そんなにすぐわかるもんですか?」

トーマ「手品師からは『あ、今リカバリしてるな』っていうのはわかりますね」

うーん。わりと人間不信になっているのではないか。この後に改めて聞いてみたら植田さんから「手品関係なく人間なんてそんなものでは?」などの言葉が出てきてバッサリ論破。なるほど真理である。
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斎藤「次行きますよ。手品師ってドヤ顔で楽々やってるようだけど、めちゃめちゃ練習してただの頑張り屋っていうのが納得いかない。嘘つきじゃん」

トーマ「結局努力家だってことですか?」

戸崎「そりゃ頑張ってるよ!」

斎藤「頑張っているのはいいんですが、隠しているのが。努力を全面に出す芸風の人っていないんですか?」

戸崎「難しいですね。手品って、目の前でやってることと、裏側でやってることがあって、常に何かを隠しているんですよ。
だから、今やっていることにあまり一生懸命になれない。頑張ってますよ! 汗かいてますよ!ってできない。努力型は見せづらいですね」

なるほど。飄々とやるということが、すでに手品をやるということの中に、含まれているのかな。でもどうなんだろう、青春スポ根手品みたいなの、新機軸としてあったら面白いと思うけどなあ。

続きは後編に

さて、ここまでで文字数が6000字を超えている。文字ばかりでみんな読むの疲れただろう。僕も書くの疲れたよ。ここまでを前編ということで一度休憩にしたい。

ちなみに後編の目次だが
・なんで手品師って変な服着ているんですか
・ぶっちゃけ万引きは可能?
・TVのネタばらし番組は困りますか?
・アキラ100%は広義の手品と呼べないか
・突然ですがあなたは幕末にタイムスリップしました

などなど。けっこう本気で空気が悪くなる場面もあるぞ。
後編はこちらです!

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