特集 2017年7月24日
 

こわがりが厳選するうますぎてもはやおそろしい食べ物6品

うますぎ地獄へようこそ
うますぎ地獄へようこそ
食べ物を「おそろしい」とよく思う。

食べる手がとまらない、増量必至の高カロリー、早くたべなきゃ腐っちゃう…などこわい要素はさまざまだ。

そんななか、ライターの斎藤充博さんがセブンイレブンのスイーツがこわいと言い出した。「あんなうまいものが24時間しかも低価格で買える上にカロリーもたいしたことないなんて地獄だ」というのだ。

それは最高に嬉しいだけでは…と一瞬思ったがじわじわとそのおそろしさに共感できるようになった。そんな嬉しすぎることがあっていいのか、こわすぎる、と。

そんなこわがりの2名がとっておきの食べ物を持ち寄りました。説明させてください。こわいんです。
1979年東京生まれ、神奈川、埼玉育ち、東京在住。Web制作をしたり小さなバーで主に生ビールを出したりしていたが、流れ流れてニフティ株式会社へ入社。趣味はEDMと先物取引。

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> 個人サイト まばたきをする体 Twitter @eatmorecakes

思想の過激な食べ物がこわい

もちよったのは1人3品ずつ。冒頭に出した写真がその全貌だ。
斎藤さんのこわい食べ物
・亀田の「技のこだ割り たまり醤油味」
・チキン南蛮
・森永乳業「濃密ギリシャヨーグルト パルテノ」

古賀のこわいたべもの
・シナボンの「シナボンクラシック」
・アメリカのおみやげのチョコレート
・スープストックトーキョーの「オマール海老のビスク」
斎藤さんはごく手軽に買えるもの、古賀はあまりサッとは買えないものをセレクトしている。共通するのはそれぞれがある点において「過激である」というところだ。なにが過激は6点それぞれなのだが、我々はその過激さをおそれているのである。
なんかほら、ラーメンのすごいやつとかしょっぱいしあぶらっぽいし、いろんな出汁がはいってるじゃないですか。
過激ですよね。執拗というかやりたい放題というか。食事なのに趣味性が高いんですよね。
こわさって身体性なんじゃないですかね。ラーメンってもう娯楽なんですよね。おいしくする、どんどんおいしくすればいいという。娯楽映画だったらどんどん面白くすればいいんでしょうけど、それを食べるわけでしょう? 映画みたいに見るだけじゃなくて、体にとり入れる。そんなのこわすぎる。
こんなにおいしすぎていいのか?! という。体をあまやかしてやいないか?! と。こわいですよね
ラーメンをディスっているように聞こえてしまったら申し訳ない。私も斎藤さんもラーメンが嫌いなわけではまったくない。

食べたい、だからこそこわい、うますぎておそろしいのだ。一切むつかしいことはいっていない。むしろあほちゃんの理論だ。

単にめっちゃしょっぱいからダメ

なにも難しいことをいっているわけではないのに語りだすと2人とも長いのでとにかくまずは持ち寄ったものを食べていってみよう。まずは斎藤さんが怖がる亀田のせんべい「技のこだ割り たまり醤油味」から。
これ、ここ見てください。「濃厚二度づけ」ってあるんです。
普通にせんべい焼くじゃないですか。で割るんですよ。ランダムに割るじゃないですか。小さいかけらも大きいかけらもあって。それを醤油にぶち込むんですよ。割れたところから醤油がしみこむんですよ。
だめ!こんなのだめ!めっちゃ好きでしょっちゅう買ってますよ。
「濃厚二度づけ」はダメだろう
濃厚な上に二度づけしちゃう
後半からの味ののびがすごい。ふるえるくらいしょっぱい。
ランダムに割ってるから大きいかけらも小さいかけらもあるんですよ。割った破片が小さくなるほど表面積と体積の関係で味が濃くなる。小さいかけらは醤油の飴みたいなんです。だめです。こんなのぜったいだめ。
ぎゅんぎゅんに醤油がしみこでいる
ぎゅんぎゅんに醤油がしみこでいる
斎藤さんのいう「ダメ」っていうのは社会規範に反しているということですかね。
いや、単にめっちゃしょっぱいからダメですね。
亀田「技のこだ割り たまり醤油味」がこわい理由

・単にめっちゃしょっぱくてこわい
・焼いたせんべいをわざわざ割り、そして醤油に2度も漬けるという手のこんだ執拗なしょっぱさがこわい
・たたいて割るのもこわい。サイコパスだ
・せんべいなのに完全にジャンクというのがこわい
・どのコンビニにも売ってていつでも買えちゃうのがこわい
なにがこわいって「単にめっちゃしょっぱい」のだ。私は親に調味料は毒だといわれて育ったので(いま考えればとんでもないおどしである)これは心底共感できる。

味が濃ければ濃いほど罪悪感が高まるという人は一定量いると思うが、そういった人々をふるえ上がらせる最高の一品である。

味を重ねすぎていておそろしい

続いても斎藤さんがこわがる食べ物。チキン南蛮だ。

どこのチキン南蛮ということではなく、チキン南蛮という食文化そのものがおそろしいという。
今回は近所のお弁当屋のものを持ってきてくれた
今回は近所のお弁当屋のものを持ってきてくれた。この写真がもうこってり感出すぎててすごい。
チキン南蛮って、唐揚げにあまだれがからめてあってさらにその上にタルタルソースがかかってるんですよ。鶏肉も唐揚げもあまだれもタルタルソースもそれぞれ十分おいしいのに、全員集合していて、ちゃんとした食べ物になっていてヤバい。こんなに味を重ねて良いの?
鶏肉って焼いて食べればもうそれで十分うまいんですよね。
そうなんですよ。なのにあまだれをからめた上でなお、それ自体がすでに味の複合体であるタルタルをかける。
タルタルソースすごいですよね。ソースなのに具っていう感じ。
冷静に考えれば悪ふざけとしか思えないんですよ。しかしそれが宮崎名物として君臨している……。
なんかちょっと奇跡みたいなところはあるんでしょうね。足し算が奇跡的にうまくいってしまった。とにかくうまい。
まさにうますぎ地獄
奇跡への畏怖
飲食店に行くとあまだれやタルタルを省略したものが「チキン南蛮」として売られていることもあるんです。びびったんでしょうね「過剰だ」と。正しい判断だと思います。でもそれだとときめかない!
それだとときめかない(笑)!

もしかして、チキン南蛮を食べるということは、悪い男が好きとか、スリルを求めてるみたいなことかもしれないですね。
チキン南蛮がこわい理由

・味を重ねすぎていてこわい
・しかもそれが県のどうどうたる名物になっているのがこわい
「スリルを楽しむ」というレジャーはこの世のおなじみだ。チキン南蛮はジェットコースターなのかもしれない。

スイーツ界のラーメン二郎

ここでこわがりを交替。続いては古賀が声高にこわがり続けているシナボンである。

私はこれがこわすぎてかつて「シナボンこわい」という記事まで書いている。

もう記事1本分書いているのでいいだろうと思われるかもしれないが、こわい食べ物と聞いてやはりどうしてもこれを出さずにはいられないのだ。
テイクアウト専門の東京駅店で購入したところ、2個セットが最小ロットだった。2個も! こわすぎる
テイクアウト専門の東京駅店で購入したところ、2個セットが最小ロットだった。2個も! こわすぎる
これはまず、単にカロリーがひどいというのがあります。1個880kcalあるんですよ。2個で成人女性の1日分くらいの必要カロリー値サクッとOKです。

でも、カロリーが高すぎてこわいっていうのは言ってしまえば何でもそうなんですよね。コンビニに行けばそんな食べ物いくらでもある。菓子パンとか。シナボンがすごいのは、総合力なんです。
見た目キツいですねー! 見ただけで重たい。においだけでカロリーがあるのがわかる。
そう! ものすごい威嚇してるんですよ。オラついてる。パワープレイヤーなんです。
全体が粘液でおおわれている
全体が粘液でおおわれている。地球外の感である
シロップでねちゃねちゃしていて「いや〜〜〜」って思いますね。歓喜なのか、嫌悪なのか、もはや自分でも判別不能だ。
ちょっと冷静ではいられないですよね。ばかと天才は紙一重、嫌よ嫌よも好きのうち、みたいな、ギリギリの感情にふれていくるんです。
食べてもらいました。「えっ、なにこれ」
食べてもらいました。「えっ、なにこれ」
シナモンすごい! あ、でもなんか複雑な味がする。うまいんですね。
うまいんですよ!!! そこ! 決して大味じゃなくて繊細にうまい。なんかもうわけわかんないんですよ。情報がとことんまで過多。私はスイーツ界のラーメン二郎って言ってて、最初に話した趣味性が高いみたいなことなのかな。
外側はそれでもおいしく食べられたけど、内側は正直味が濃くて無理かも…。ゴメン! これをパンに塗って食べたいです。古賀さん、バニラアイスはそのまま食べるもんじゃない、なにかにつけて食べないとおいしさが過剰だって以前書いてましたよね
あっ! 書いてましたね。濃い味をおそれすぎてるんだな。
シナボンがこわい理由

・ビジュアルショック
・ひとつがでかすぎてこわい
・甘さとシナモンの総合的な攻撃力が強くてこわい
食べ物をこわがるということは、そのサービスの過剰さに恐縮しているということなのではないか。

そこまでは求めていないが、うますぎるのでありがたい、そんなに自分をあまやかすことに罪悪感もある。

さて、さらに奥深さを感じてもらいたいのがここからだ。カロリーや塩分濃度だけが食べ物のこわさではない。次ページからさらに後半戦3品がこわがらせます。

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