特集 2017年8月12日
 

40年前の父と同じ写真を撮りたい(デジタルリマスター版)

再び白いシャツ姿になり、板に自分の帽子をひっかけ、友人にカメラを託し同じように撮ってもらうようにお願いした。
ワンテイクめ。旗がなびいていない。
ワンテイクめ。旗がなびいていない。
むふー。
風が無いのでイマイチだ。
なので旗を振り回してるところを撮ってもらった。それがこちら。

父と同じ(ような)写真が撮れました

1970年頃、父
1970年頃、父
2010年、娘
2010年、娘
どうだ!
・・・
って全然違いますね。誤算もあったので間違いが結構ある。

しかしここは確かに棒ノ折山の頂上だし、この時は割と父に近づけたと思った。何よりも私が今でも満足しているからそれで良しとさせてほしい。

いっこ、肘の曲げ具合が惜しかったけれど。

こんな感じで今回の目的は達成した。
いつか私に子供ができる事があれば、3代目としてぜひ同じ写真を撮ってほしいと思う。その頃にはなぜ「フォークダンス」と書かれているのか不明だろうけど。
もういっちょ、娘(大きい方の標高板で撮った)
もういっちょ、娘(大きい方の標高板で撮った)
父さん、娘はやんちゃです。

足を攣りそうになりながらこの写真を撮っていると、父と同世代ほどの女性がうまくなびかない旗の端を引っ張ってくれていた。

最初は怒られるのかと思った(何となく)が、笑顔で手伝ってくれていたので、何をしているのか父の写真を見せながら説明すると「お父さん俳優さんみたいね。手伝えて光栄だわ」と言ってくれた。

そんな嬉しい言葉を頂いた後、大満足の気分で山を下りた。

帰り道

しかしこれまた帰りも想像以上に大変だった・・。
まだ余裕だった最初の頃。岩茸石という岩に登ってみたら通りがかった人に「そんな危ない事してたら結婚できないよー!」と呪いの言葉を発せられる。父の代弁者か・・?
まだ余裕だった最初の頃。岩茸石という岩に登ってみたら通りがかった人に「そんな危ない事してたら結婚できないよー!」と呪いの言葉を発せられる。父の代弁者か・・?
分岐点で迷っていたら薦められた人気コース。しかし下りはけっこう危険だった。
分岐点で迷っていたら薦められた人気コース。しかし下りはけっこう危険だった。
最初の数十分は快調だった。帰りは余裕だねなんて話していたのだがある分岐点を超えてから、ツルツルとした岩を下りて行くことに。途中、川を渡ったりとなかなかスリリングだった。
沢下りというやつでしょうか
沢下りというやつでしょうか
滑って転んでお尻だけ川に落ちるというハプニングも。
滑って転んでお尻だけ川に落ちるというハプニングも。
頂上から2時間半でやっとゴール、と思ったらここからバス停までノロノロと45分かかった。
頂上から2時間半でやっとゴール、と思ったらここからバス停までノロノロと45分かかった。
いつもの軽い気持ちから始まった今回の企画。結果的に思いがけず体力勝負のものとなったけどその分ずっと思い出深いものになった。こんな感じで怪我もなく無事終了!
温泉後に爆睡してる友人と饅頭。付き合ってくれて有難う。
温泉後に爆睡してる友人と饅頭。付き合ってくれて有難う。
(大変とはいえこの山、ちゃんと装備して気構えができていれば確かに初心者向けだと思います。温泉あるしお薦め。)

写真と山、変わらないもの

父はこの景色を見たか、この川を渡ったか、この空気を吸ったか。時々足を止め、生まれてもいない40年前に思いを馳せて、変わらない山に感謝した。

今回甘く見ていた為に大変な目にあい、途中「山登りをする人の気持ちが分からない」とか考えてしまったけど、もしかしたらそういった昔から変わらない景色を求めているのかもしれないなと思った。
人間は歳を重ねて変わって、いなくなっちゃうけど、写真にある笑顔のように山はいつでも変わらずそこにある。

この日、13年ぶりに父との思い出を作る事ができた。
久々に父と出会えた気がした。
何が入ると思う?と友人に聞いたら「思い出」とキレイに返された
何が入ると思う?と友人に聞いたら「思い出」とキレイに返された

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