特集 2017年8月14日
 

徒歩5分、ダンゴムシ何分?(デジタルリマスター版)

同じような写真ばっかり出てきますよ
同じような写真ばっかり出てきますよ
「駅近!徒歩5分!」

不動産屋に行くとそんなチラシが目にとまる。うん、確かに近いよね。人が歩けばね。でも、ダンゴムシだったらどうか。いや別にダンゴムシである必要はないんだけれども、なんかこう違う生き物にあてはめることによって、人間のスケール感というか、身の丈みたいなものが見えてくるのではないだろうか。

で、徒歩5分。ダンゴムシだったらどう?けっこう遠いんじゃない?かなりの長旅になるんじゃないの?

ということで、ダンゴムシと行く徒歩5分の旅、スタートです。

※2008年1月に掲載された記事の写真画像を大きくして再掲載したものです。
インターネットユーザー。電子工作でオリジナルの処刑器具を作ったり、辺境の国の変な音楽を集めたりしています。「技術力の低い人限定ロボコン(通称:ヘボコン)」主催者。1980年岐阜県生まれ。

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虫とともに歩む

不動産広告やお店のアクセス案内の表示では、「道路距離で80m=徒歩1分」と決まっている。つまり400m先の場所は徒歩5分である。人間が歩けば。

もちろん不動産広告は人間のためにあるので、人間の尺度で書いてあるのが悪いことだとは思わない。でも、たまには他の生き物に思いをはせてみるのもいいじゃないか。
この経路で歩きます
ここからスタートな。虫なりに言い聞かせる
ここからスタートな。虫なりに言い聞かせる
壁で囲って進行方向をコントロールする作戦だ
壁で囲って進行方向をコントロールする作戦だ
いけ!
いけ!
…

さっそくですがすすみません

繰り返しになるが、徒歩5分の距離をダンゴムシが「歩いたら」何分か、という企画である。ダンゴムシが歩くことが前提なわけだが、彼は全くこちらの意図をくみ取るそぶりを見せない。15分かけて、進んだのは20cmくらい。大丈夫か?

ご安心ください。ダンゴムシの習性については研究済み。これを見よ。
カイロ
カイロ

夏になーれ

実はダンゴムシ、冬のあいだは冬眠する習性があるのだ。この日東京の平均気温は3.6度。この冬一番の寒さに、ダンゴムシの動きが鈍くなるのも無理はない。そこでカイロで少しでも暖かくして、ダンゴムシの動きを活性化させるのだ。
カイロを敷くと丸まってしまったダンゴムシ
カイロを敷くと丸まってしまったダンゴムシ
早くも飽きてDSをやり始める大北くん
早くも飽きてDSをやり始める大北くん
徐々に丸まりが解けてうごきだす
徐々に丸まりが解けてうごきだす
作戦成功。ほんのり暖かいカイロに、ダンゴムシはすっかり夏気分になったようすだ。「早くパルコに夏服買いに行かなきゃ。」徒歩5分の目的地に向け、ダンゴムシは重い腰をあげた。

また、カイロに乗せるためにダンゴムシを動かしているうちに、もう一つの習性を発見した。おしりをちょっと押してやると、テケテケと歩き始めるのだ。立ち止まったらおしりを押せ。

この2つの習性を利用することで、一気にペースが上がった。よし、いざ、パルコへ。

1時間目:とにかく寒い

駅前の交差点は人も車も多く危険なので、少し遠回りになるが地下道を通ることにした。まずは地下道の入り口に向う。

最初よりは早くなったが、やっぱりダンゴムシは遅い。スタートしたばかりだが、この実験の無謀さに早くも二人とも感づきはじめた。あまりに遅いので、やめてアリに変えるべきかどうか真剣に大北くんと相談。すでに二人とも早く帰りたくなっている。なにせこの冬一番の寒さなのだ。

寒さにやられてトイレも近くなる。ダンゴムシのコントロールを大北くんに任せてトイレに行くと、かじかんだ手にジェットタオルの温風が染みた。自分の人生の中でジェットタオルに救われる日が来るとは思ってもみなかった。
戻ってみると、大北くんが「度胸試し」という遊びを考案していてヒヤリとする。度胸とかそういう問題なのか!?
大北くんが発明した遊び「度胸試し」
大北くんが発明した遊び「度胸試し」
スタートから1時間で進んだ距離…2m60cm

2時間目:絆

1時間半くらい経過したところで、ペースが落ちてきたので選手交代。続いて登場するのは、3匹の中でいちばん活発な2号だ。控え室の中で体力をもてあましていたのか、外に出したとたんにぐんぐん進む。頼もしい限りだ。
選手交代。2号行け!(地味な写真ばかりでごめんなさい)
選手交代。2号行け!(地味な写真ばかりでごめんなさい)
ちょっと目を離した隙にダンゴムシがいなくなった。消えた!?と思ったら、実はカイロの裏にいた。その後もちょっと目を離すと、すぐカイロの裏に行ってしまう。やはりこの生き物は暗い場所を好むようだ。
こんなふうに性格がわかってくるにつれて、だんだんダンゴムシにも人間味のようなものを感じて、愛着が湧いてくる。

いっぽう大北くんはといえば、手持ちぶさたになってまたDSを始めた。「ちっちゃくなった!」とか「クッパきた!」とかなにやら盛り上がっていたのだが、そのうち、「おなか減ったから牛丼食べてくる」といって出て行った。
すぐ裏に回るダンゴムシ
すぐ裏に回るダンゴムシ
路上詩人か
路上詩人か
ここまでの足どり

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