特集 2017年8月18日
 

団地夏祭りが楽しい

大人になって参加してみると、団地のお祭りは実に興味深いぞ、という話です。
大人になって参加してみると、団地のお祭りは実に興味深いぞ、という話です。
「団地マニア」なんつって、全国の、時には海外の団地を巡ってはや20年。なかなか理解されづらい趣味だが、万人にお勧めできる団地ジャンルがある。

それは団地の夏祭りだ。

「万人」は言いすぎたかもしれない。

ともあれ、祭を見ると「町内」あるいは「宇宙コロニー」としての団地カルチャーが分かるのだ、と主張したいのです。
もっぱら工場とか団地とかジャンクションを愛でています。著書に「工場萌え」「団地の見究」「ジャンクション」など。

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宇宙コロニー団地・河原町団地

今回お見せしたいのは下の一枚の写真につきる。

ものすごく特殊でかっこいい団地で祭が行われた結果、その光景が何ともいえない味わいを見せている。
団地内をゆく御輿。わっしょいわっしょいのかけ声の向こうにかっこよすぎる団地がそびえて、ぼくもおもわずわっしょいわっしょい。
団地内をゆく御輿。わっしょいわっしょいのかけ声の向こうにかっこよすぎる団地がそびえて、ぼくもおもわずわっしょいわっしょい。
ときどき「一番好きな団地は?」という質問をされることがある。これはとても答えづらい。たぶんDPZライターでダムマニアの萩原さんもダムに関して同じようにきかれて困っているのではないか。

ただ、どうしても一つ選ばなければならないとなったら。たとえば、選ばないと人類を滅ぼすぞ、と他の銀河系からの侵略者に脅されたら。そうしたら3日間ぐらい猶予をもらって、悩みに悩んだあげく、河原町団地を選ぶだろう。上の写真の団地だ。

いやー、ちがうかなー。住吉団地かなー。やっぱり白鬚団地かなー。

だめだ。宇宙人がぼくに地球の未来を背負わせないことを祈る。

ともあれ、それぐらい気に入っている河原町団地。神奈川県は川崎市幸区河原町にある。場所はここ。ぼくはいま川崎市住民なのだが、同じ市内にこの団地があるというだけで誇らしい気持ちになる。

それぐらいかっこいいのだ。
他に類をみない逆Y字のフォルム。大金持ちになったらこれを自分のものにする予定だ。
他に類をみない逆Y字のフォルム。大金持ちになったらこれを自分のものにする予定だ。
上の写真の横方向から見ると、こんな。階段状のバルコニーはさながら地中海あたりの崖に面して建つ白い住宅群のよう。川崎の世界遺産である。
上の写真の横方向から見ると、こんな。階段状のバルコニーはさながら地中海あたりの崖に面して建つ白い住宅群のよう。川崎の世界遺産である。
何度みてもかっこいい。

1972に入居開始というから。今年で45歳。ぼくと同い年。設計者は大谷幸夫。国立京都国際会館の設計で有名な建築家だ。残念ながら2013年に亡くなってしまった。一度お会いしてみたかった。「河原町団地ちょうかっこいいですね!」って言いたかった。
同じ大谷幸夫さんが設計した国立京都国際会館。こうして見ると河原町団地と共通する雰囲気がある((C)PlusMinus ・Wikipedia「国立京都国際会館」頁より )
同じ大谷幸夫さんが設計した国立京都国際会館。こうして見ると河原町団地と共通する雰囲気がある((C)PlusMinus ・Wikipedia「国立京都国際会館」頁より
ちなみに、この国立京都国際会館は映画やテレビドラマなどにしばしば登場する。例えばウルトラセブンの「ウルトラ警備隊西へ」では地球防衛軍の基地になっている。

たしかに地球を守りそうな佇まいだ。いわれてみれば河原町団地もどこか宇宙コロニーっぽい。やはり侵略者に対しては「河原町団地」と回答するとともに、ここを拠点として彼らに反撃するべきだと思う。

そんな頼もしい団地が、出店が出て御輿が行き来し、提灯が飾られ、しれっといかにもお祭りの光景になる。

おそらく住民の方々および周辺にお住まいの人々にとっては毎年恒例の見慣れた風景だろうが、この日本を代表するかっこいい団地と夏祭りアイテムの組み合わせはすごいと思う。

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