特集 2017年8月22日
 

風呂に入れるラーメン屋「ゆにろーず」の秘密

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近くの市にある24時間営業のラーメン屋で、風呂にも入ることができるという噂を聞いた。

いったいどういうことなのか。食べながら湯船に入れるのか。

タオルと着替えを持って、実際に行ってみた。
1978年、東京都出身。漂泊の理科教員。名前の漢字は、正しい行いと書いて『正行』なのだが、「不正行為」という語にも名前が含まれてるのに気付いたので、次からそれで説明しようと思う。

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国道6号にきらめく看板

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やってきたのはの国道6号沿いにある、「にんたまらーめん・ゆにろーず」だ。
国道6号は茨城を北から南にすぱっと突き抜けるが、ちょうど真ん中の小美玉市に、その看板は輝いている。
このキャラクターの藤子Fっぽさ。(あるいはパチ夫くん)
このキャラクターの藤子Fっぽさ。(あるいはパチ夫くん)
「ゆにろーず」は茨城・千葉に十数軒あるチェーン店なので、見慣れたラーメン屋だ。個人的には店名のロゴが昭和のクリーニング店のようで気に入っている。
伸びる棒が「〜」だとより似合う気がする
伸びる棒が「〜」だとより似合う気がする
さあ入店してみよう。

食券機にならぶ、”お風呂券”

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店内に変わった様子はない。何度か行ったことのある、よく知るふつうの「ゆにろーず」だ。ラーメンには味噌と醤油と塩がある。

熱暑だった今日は、塩ラーメンの気分だ。券売機でラーメン餃子セットを買うために千円札を入れようとすると……。
お風呂券! お風呂券あるーー!
お風呂券! お風呂券あるーー!
いきなりのお風呂券。
まさか食券器で売っているとは。
やっぱりここはただのラーメン屋ではない。食券販売機で風呂に入る独自のシステムが存在しているのだ。
自動パネルで部屋を選ぶホテルを初めて経験したときのような高揚感が身を包む。

ここはちょっとラーメンを食べて、気持ちを落ち着けることにしよう。
「塩にんたまらーめん」&「ぴゅっ飛び餃子」セット
「塩にんたまらーめん」&「ぴゅっ飛び餃子」セット
「にんたまラーメン」のフレーズ通り、味玉入りがデフォルト。スープには揚げニンニクが浮かぶ。長時間労働した体に浸みわたる味だ。

餃子は「ぴゅっ飛び餃子」のフレーズで売られているのだが、偶然にもその通り餃子から汁が飛び出す写真が撮れたのでご覧ください。
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こんなCMさながらの写真が撮れてるとは思わず、帰ってからデータを確認しておののいた。

さて、あつあつのラーメンも食べ終え、全身からも汗がぴゅっ飛びしてきたので、満を持して風呂に向かいたいと思う。

本当に風呂は実在するのか

とりあえず券を買ってみた。
とりあえず券を買ってみた。
だが、風呂に入るシステムが全く分からない。
というか、風呂の場所すら分からない。
「番号で呼びます」と書いてあるので、ちょっと待ってみたもが、呼ばれる気配は無く、スタッフさんは厨房で忙しそうにどんぶりを洗っている。

本当に風呂は実在しているのか。

他のお客さんとかに「おい見てみろよ、あいつ風呂の券買ってるぜ!まじかよ!」とか思われてないだろうか。不安でたまらない。
ガチョウのような足取りで店内を回ってみると、こんな窓口があった。
入浴受付表? 車のナンバーと名前を書く。
入浴受付表? 車のナンバーと名前を書く。
思い切って「お風呂お願いしまーす!」と声をかけてみると、店員さんが奥から来てくれて、風呂の方向を指さし、「ごゆっくりどうぞー」と案内してくれた。
よかった、実在していたのだ。

指定の表に名前とナンバーを書き、風呂に向かう。
風呂は出口の真向かいにあった。よく見ると「浴室」って書いてある
風呂は出口の真向かいにあった。よく見ると「浴室」って書いてある
厨房出入口かと思っていたところが風呂だったらしい。しかしまだ不安だ。
海の家のシャワーみたいな風呂だったらどうしよう。
よそ者が入ったら視線で殺されるような場所だったらどうしよう。
不安を押し殺して風呂の扉を開いてみた。すると……

素晴らしいお風呂と自販機が!

風呂だ!!
風呂だ!!
すごい、めっちゃ立派な風呂がある!
シャワー・蛇口、シャンプーから浴槽までそろった、ちょっとした民宿並みの風呂がある!
ここラーメン屋なのに!
脱衣場はこんな感じ。素朴!
脱衣場はこんな感じ。素朴!
誰もいなかったので、思い切って写真を撮らせてもらったが、このあと続々と他のお客さんが来たのでカメラはしまい、風呂に集中することにした。
真夏のラーメンで噴き出た汗が一気に流れ去っていく。そして風呂あがりにはこんな自販機まである。
ア……、アイス、森永のアイス自販機じゃないか……!
ア……、アイス、森永のアイス自販機じゃないか……!
おいおい極楽かよ、このラーメン屋さん!(ソファでアイスもぐもぐ)
おいおい極楽かよ、このラーメン屋さん!(ソファでアイスもぐもぐ)
すごいラーメン屋だ。ラーメン&餃子→風呂→アイスと、B級快楽のコンボが一瞬で決まる。ちなみにマッサージチェアもある。
いったいこの店はどういうことになっているのか。そもそもなぜ風呂があるのか。
最後にちょっとだけお店の説明をしたいと思う。

TSは「トラックステーション」の略

「ゆにろーず」が約20店舗を24時間営業するラーメンチェーンであるのは確かなことで、僕もこれまで何度か行ったことがある。
ただ、ここの「ゆにろーず・茨城TS店」はちょっと特殊で、トラックステーションという施設と合わせて運営されているようなのだ。
駐車場には大型トラックがどかどか停まる
駐車場には大型トラックがどかどか停まる
テーブルには、ノンアルコールビールとトラックナビの広告
テーブルには、ノンアルコールビールとトラックナビの広告
つまり基本的には、国道6号を長距離運行するトラックドライバーの休憩所なのである。

ここ以外の「ゆにろーず」も多くは国道沿いにあり大型駐車場&24時間営業で、トラックドライバーをターゲットに入れたお店なのだが、風呂まであるのは「トラックステーション店」だけである。
ちなみにトラックステーションではない、どこの「ゆにろーず」にも大量のマンガと……
ちなみにトラックステーションではない、どこの「ゆにろーず」にも大量のマンガと……
妙にレトロなゲームコーナーが設置されています! 時間つぶしの殿堂!
妙にレトロなゲームコーナーが設置されています! 時間つぶしの殿堂!

「ゆにろーず」のけだる〜い雰囲気が好きで、独身の頃は夜中によく行っていたのだが、今日は新たな魅力を発見することができて嬉しい気分である。
しかし、茨城以外のトラックステーション店では宿泊営業もやっていると聞くので、さらなるゆにろーずの奥深さを知るために、いつかひと晩どっぷり漬かってみたいものだなと思っている。
メガ盛もあるよ! これもいつかは挑戦!
メガ盛もあるよ! これもいつかは挑戦!
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