特集 2017年8月25日
 

インスタ映えするハエ、インスタバエ

若者文化とハエ目を橋渡しします
若者文化とハエ目を橋渡しします
インスタ映えという言葉をよく耳にするようになった。

パステルカラーのケーキやでかい肉など、インスタグラムに載せたら見映えがしそうなものをこう呼ぶのだ。

しかしこの言葉を聞いて想像するのはハエである。

インスタバエ。

でも実際、ハエもキラキラと輝いているのでインスタ映えするのではないだろうか。
インスタ映えするハエを見せてもらった。
1971年東京生まれ。ニフティ株式会社勤務。デイリーポータルZウェブマスター。主にインターネットと新宿区で活動。 編著書は「死ぬかと思った」(アスペクト)など。イカの沖漬けが世界一うまい食べものだと思ってる。

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研究者にきれいなハエを選んでもらった

きれいなハエを見せてくれたのは大阪市立自然史博物館 外来研究員 熊澤辰徳さん。双翅目(ハエ、アブ、カの仲間。読みは「そうしもく」)を研究している。仕事ではなく趣味で行っているいわゆる在野の研究者である。

生物をテーマにしたオンライン雑誌「ニッチェ・ライフ」を発行している。
熊澤さん。この博物館には10万点のハエの標本がある。
熊澤さん。この博物館には10万点のハエの標本がある。
インスタバエという企画を思いついたものの、昆虫館でもなかなかハエの標本を置いているところはなく、熊澤さんを見つけたときは小躍りした。

それもそのはず、双翅目は昆虫愛好家の中でも人気がなく、プロの研究者は日本に10人足らずしかいないそうだ。しかも双翅目にはまだ名前がついてない種がおよそ12万種いると考えられているとのこと。人手不足で新種だらけなのだ。(以上、知ったように書いているがすべて熊澤さんのサイトからの情報)

21世紀でシンギュラリティまでもうすぐという時代にハエだけは蚊帳の外である。ハエだけに。

インスタバエとか言ってる場合ではないぞと思ったが、熊澤さんはあらかじめインスタ映えするハエを4種選んでくれていた。

・ツリアブ
・アシナガバエ
・ミズアブ
・ハナアブ

ハエじゃなくてアブではないかと思うかもしれないが、ハナアブはハエの仲間でアシナガバエはアブの仲間だったりする。名前の混同は双翅目ではよくあることらしい。
ということでどれもインスタバエということにする。インスタアブではない。

もふもふでかわいい!ツリアブ

熊澤:先日東京で開催された博物ふぇすてぃばる!というイベントにこの標本を持っていったら、女性の一番人気はツリアブでした。かわいいかわいいと言ってました。
ビロードツリアブ
ビロードツリアブ
これは確かにかわいい。冬の女の子の首とかブーツについているファーのようだ。
インスタ映えでキラキラしたハエを想像していたのだが、こういうふわふわ系できたか。なるほどこれはインスタ映えする。

伊藤:ツリアブ、珍しくはないけど山で見ると興奮するものがありますね

いきなり登場したが今回の取材にはライターの伊藤さんが同行している。
じゃーん。すげえカメラを持ってきた伊藤さん
じゃーん。すげえカメラを持ってきた伊藤さん
ヤモリやサギなどマイナーな生き物を愛する伊藤さんならハエも楽しんでくれるかと思って声をかけたのだ。

伊藤:ついにデイリー、双翅目にまで手を出しますか!

とふたつ返事で大阪まで来てくれた。双翅目という言葉がすぐ出てきたのには驚いた。
熊澤さんも照明ででかいカメラに対抗する
熊澤さんも照明ででかいカメラに対抗する
ハエを明るく撮るために照明を当てているのだが、使っている照明がこれである。
CanCamのおまけの自撮りライト。ハートと第2弾の星型。
CanCamのおまけの自撮りライト。ハートと第2弾の星型。
CanCamの自撮り用ライトが昆虫愛好家の間で昆虫の撮影にぴったりと評判になっていると聞いていたが、その話は本当だった。

いいカメラと追加の照明、やっていることはすっかりインスタグラマーである。違うのは対象が双翅目であることだけだ。

ちなみに双翅目というのは翅(はね)が2枚の昆虫である(カブトムシやトンボは4枚)。
大人3人が汗だくになって撮った写真にフィルターをかければ…。
まさにインスタバエ!
まさにインスタバエ!
そう、これがしたかったのだ。ハッシュタグの付け方がおそるおそるだが、インスタグラムをやっている女子も思わずインスタ映えするハエ!これぞインスタバエ!!と言うことだろう。

双翅目インスタグラマーとしてほかにもインスタ映えするハエを見せてもらった。

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