特集 2017年9月12日
 

プラネタリウムでイベント開催した話&宇宙ヘボコン

宇宙ヘボコン!

さて紹介が遅れた。ヘボコンとは「技術力の低い人限定ロボコン」がフルネームである。ロボットを作る技術力がそもそもない人たちが、おもちゃを改造したりデコったりして無理やり作ってきた「自称・ロボット」を持ち寄り、戦わせるイベントである。

形態としては、土俵から出たり倒れたりしたら負けのロボット相撲トーナメント。しかしここにおいては勝利が正義ではなく、よりヘボかった者が評価される大会である。

今回はまずは受賞ロボットから順にご紹介していきたい。

受賞ロボット紹介

優勝
ちひろスペシャル(丸山ファミリー)
ちひろスペシャル(丸山ファミリー)
ミニパイロンの周りに紙粘土細工をあしらった手作り感あふれるロボット。「娘ができたときに買ってずっと保管していたワイルドミニ四駆を中に入れました(お父さん)」。

かわいい見た目とエピソードで会場をほっこりさせておきながら、スピードと馬力を兼ね備えた圧倒的な推進力で、あらゆる敵を瞬殺した。考えてみれば、なんで娘ができたときにワイルドミニ四駆を買うのかも謎である。
 1回戦〜決勝戦の瞬殺の様子
1回戦〜決勝戦の瞬殺の様子
ヘボコンでは試合ごとに敗者のパーツを勝者がひとつ受け取るという伝統がある。このチームはなぜか、とちゅうから負けたチームのパーツでなく子どもが一人、優勝チームに合流。一緒に表彰されるというほほえましい(?)エピソードもあった。
賞品を受け取ったちひろちゃん(左)と、よその子(右)
賞品を受け取ったちひろちゃん(左)と、よその子(右)
準優勝
ガーガーダック号(チーム鳥)
ガーガーダック号(チーム鳥)
夏休みの工作として作られたロボット。学校で急に「ヘボコンのロボット作りました!」と言われても「えっ?」ってことになりそうだが、説明として模造紙にびっしりのレポートまでセットになっており、有無を言わせぬ宿題力である。(ちなみにいったん提出して、本来まだ返却されないものをイベント用に無理やり引き上げてきたそうだ)
ヘボコンの概念説明から製作記まで網羅されたレポート。抜かりなし。
ヘボコンの概念説明から製作記まで網羅されたレポート。抜かりなし。
特筆すべくは操縦のすばらしさ。作って満足して操作練習してこない出場者が大半を占めるヘボコンにおいて、「サイドに回り込む」「引いて体勢を立て直す」など戦略的な立ち回りで相手を圧倒しての準優勝。
この華麗な立ち回り!
この華麗な立ち回り!
審査員賞:なおやマン賞
佐久市子ども未来館の館長である、なおやマン氏による審査員賞。
お前の大切なものをぶち壊し号(信州たくみ組)
お前の大切なものをぶち壊し号(信州たくみ組)
タミヤのアクリルロボットキットを気持ちの悪い色の紙粘土で固め、しかもキット部分はちょっと壊れている
タミヤのアクリルロボットキットを気持ちの悪い色の紙粘土で固め、しかもキット部分はちょっと壊れている
一緒に司会をした編集部の古賀さんいわく、「ジブリ映画の不気味なところだけ抜いてきたようなロボ」。
形状は一応パンチの形なのだが、紙粘土がちょっと乾いてなかったり、まったく意図不明に飼い猫の写真が乗っていたりと、異界系の怖さである。

ロボット名を聞くと「お前の大切なものをぶち壊し号」だという。それが初戦で当たったのがさきほどの自由研究の子。会場からは悲鳴が上がったが、実際に戦ってみると…
瞬殺
瞬殺
動画ではわかりにくいけど、相手に接触する以前にパンチがもげ、自己大破していた
動画ではわかりにくいけど、相手に接触する以前にパンチがもげ、自己大破していた
本大会最大のかませ犬として活躍してくれた。

なお、館長からの審査コメントは「スクリーン越しで見ると気持ち悪く、間近で見るともっと気持ち悪い。今夜の夢に確実に出てくるでしょう」。
審査員賞:デイリーポータルZ賞
つづいて司会をした石川・古賀からの審査員賞。
キラキラちゃん(チームえま)
キラキラちゃん(チームえま)
過去、ヘボコンでは「電車にロボットを忘れた」「法事よりヘボコンを優先しようとして離婚寸前になり欠席」などの伝説的エピソードが多数あったのだが、それに新たな1ページを付け加えてくれたのがこのキラキラちゃん。

といっても、当日ロボットを持参できなかったわけではない。ちゃんと作って、会場まで運んだ。上に貼った写真も撮った。ロボットの設定もしっかりしている。「お姫様だから戦わない」のだそうだ。ロボットバトルイベントとしては異色だが、それはもはや些細な話である。とにかく作者(小さな女の子だ)はちゃんと写真を撮って、席にロボットを置いたのだ。それからいったん席を離れてどこかへ行って戻ってきたとき、事件は起きた。彼女はロボットがあるのを忘れて、その上に座ったのだ。
暗いプラネタリウムならではの奇跡である
暗いプラネタリウムならではの奇跡である
なんとか、ロボットはプリンセスの体裁だけはとどめたものの、試合においてはこんなかんじであった。
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「戦わないプリンセス」と聞いて凛として無抵抗で敵前に立ちはだかる姿を想像したのだが、上に座っちゃったおかげでこの有様だ。

しかしここはヘボコン、ヘボい者がもっともすばらしい世界である。この子に賞を与えずにはいられるだろうか。答えは否。
堂々のデイリーポータルZ賞である。おめでとう!
最も技術力の低かった人賞
さて最後に、ヘボコンにおいて最高位の賞とされる、通称:最ヘボ賞。前ページで書いた投票で決める賞であ
ひろっしーに1号(チームCOX)
ひろっしーに1号(チームCOX)
男性3人組のチームで、とにかくこの顔の説明をしないことには何も頭に入ってこないだろうと思うので先に言うと、彼らの会社の社長の顔である。ロボットの材料はブラシや洗濯板、シェーバーなどすべて日用品。歯ブラシの足をシェーバーで振動させて進む。
そして雑な加工の会社PR
そして雑な加工の会社PR
ここに1回戦での対戦相手となったのがこちら。
ビッグツリー(中山ファミリー)
ビッグツリー(中山ファミリー)
こちらは息子さんの顔写真と手形をフィーチャーしたロボ。まさかの、顔・正面対決だ。なお先ほどの写真を見返していただくとわかるが、この赤ちゃんの顔と正面からぶつかるであろう社長の顔の横に「ぶっちゅ〜」って書いてあって本当に嫌。

そんな試合の様子はGIFでどうぞ。20人ほど会場に来ていた同僚(社長含む)の目の前での出来事である。左が社長ロボ。
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手形を使ったことが功を奏して、社長とのキスを完全に拒否する形で赤ちゃんが押し出し勝利。
繰り返すが、20人ほど会場に来ていた同僚(社長含む)の目の前での出来事であった。
そういった大人の人間関係も汲まれての受賞。

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