特集 2017年10月11日
 

日本の西端、ヨナグニシュウダとテキサスゲート

車と脳をがんがん揺らした溝、テキサスゲート

山道やら県道やらをシュウダいますかと言いながら回っていたら突然車が発作のように上下にガタガタと激しく揺れた。車を停めて振り返ると道路を大きく、深い溝が横切っている。
道路をばっつり寸断。
道路をばっつり寸断。
存在感のある溝だな。
存在感のある溝だな。
居眠り防止にしては大げさだ。
一体なんなのか。こんなに車ガタガタ言わしてなにがしたいのか。

観光マップにはちゃんとこの溝が記載されていた。「テキサスゲート」というらしい。名前が無闇にかっこいい。
南西諸島にいきなりのテキサス。
南西諸島にいきなりのテキサス。
与那国島には3つの大きな牧場があり、日本在来種にして天然記念物の与那国馬や黒毛和牛が放牧されている。門や柵があるわけでもなく、中を普通の道路が通るシームレスな牧場だ。
かつては農耕馬として活躍した貴重な日本在来場の1種。一時は激減したが現在はなんとか回復傾向にある。
かつては農耕馬として活躍した貴重な日本在来場の1種。一時は激減したが現在はなんとか回復傾向にある。
馬はまつげが長くてキレイでドキッとしますね。
馬はまつげが長くてキレイでドキッとしますね。
放牧の放ち具合もかなりフリーダムでお馬さんは道路の真ん中をガンガンほっつき歩いている。
前を馬、後ろを工事車両に挟まれた。
前を馬、後ろを工事車両に挟まれた。
交通整理も馬の前では無力。
交通整理も馬の前では無力。
ちなみにヤギも道路にいたが振り向いてこっち見るのがなんか腹立つ。
ちなみにヤギも道路にいたが振り向いてこっち見るのがなんか腹立つ。
ただどこまでも自由に歩いていいですよ、ここはしゃかりきコロンブスが探せない夢の島ですよというわけにもいかない。
そこで馬や牛が街中に行かないように設けられた設備がこのテキサスゲートなのだ。
幅,深さ20cm、深さ30cmほどの連続した溝、ただこれだけなのだが馬や牛はひづめがはまってしまうのを恐れて渡ろうとしない。
これ必要か?という気がしなくもないが図です。
これ必要か?という気がしなくもないが図です。
山間の畑ではイノシシなど害獣の侵入を防ぐのにも使われているらしい。そういえば金物の網のようなものが道に埋められているのを見たことがあるがこんなに重厚なものは初めて見た。

「なんか、かっこいいな」
柵や扉を設けなくても動物の習性を利用して行動範囲を限定する叡智、そしてこれが牧場の中に島の一部が存在するような独特の雰囲気作りに一役買っているのだ。
これは間違いなくかっこいい。
これは間違いなくかっこいい。
装飾味のないシンプルなコンクリートの表面は所々摩擦で削られ遺跡のような風合い。溝の中には水がたまっており、見方によっては古き良きダムのようにも見える。水面を覗いてみるとそこはビオトープというか溝トープになっていた。
サキシマヌマガエルのオタマジャクシかな。
サキシマヌマガエルのオタマジャクシかな。
タイワンマツモムシが宇宙船のように遊泳している。
タイワンマツモムシが宇宙船のように遊泳している。
水上を目にも止まらぬスピードですべるように泳ぐタイワンオオミズスマシ。
水上を目にも止まらぬスピードですべるように泳ぐタイワンオオミズスマシ。
地図には東牧場と南牧場にそれぞれ2カ所、計4カ所のテキサスゲートが記載されている。残り3カ所も見てこよう。
牧場の境界に付けられている。今見て「ほほう」と感心していたのは(1)
牧場の境界に付けられている。今見て「ほほう」と感心していたのは(1)
南牧場の反対側(上の地図でいうところの(2))へやってきた。
南牧場の反対側(上の地図でいうところの(2))へやってきた。
溝の水はそれほどたまっておらず、深さが強調されている。馬にとっては落ちたら骨がやばい感が増幅されて見えることだろう。
デス・スターの換気ダクトにつながっているに違いない。Xウイングで低空侵入したくなる。
デス・スターの換気ダクトにつながっているに違いない。Xウイングで低空侵入したくなる。

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