特集 2017年10月31日
 

「どこでも伝説の剣」を作った

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エクスカリバー、ロトの剣、マスターソード、グランドリオン…

剣というのはなぜこんなに魅力があるのだろうか。小さい頃からの憧れの存在だ。剣の中でもやはり群を抜いてロマンがあるのは「岩に刺さっている勇者にしか抜けない剣」だろう。

今日はそんな勇者の気分がどこでも味わえる剣を作ってみた。
大学中退→ニート→ママチャリ日本一周→webプログラマという経歴で、趣味でブログをやっていたら「おもしろ記事大賞」で賞をいただき、デイリーポータルZで記事を書かせてもらえるようになりました。嫌いな食べ物はプラスチック。

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岩に刺さった伝説の剣。
岩に刺さった伝説の剣。
街中に置いてもカッコイイ…!
街中に置いてもカッコイイ…!
エレベータのドアから出てくるのもダンジョンみたいな感じがして良い!!
エレベータのドアから出てくるのもダンジョンみたいな感じがして良い!!
興奮する…!なんにもない日常風景に岩に刺さった剣があるだけで一気にファンタジー感がでる。「何にもない俺の日常に勇者の剣が次々に出現する件」という内容でラノベが出せそうだ。街中に岩に刺さった剣が置いてあるという状況は本当にロマンがある。一度は岩に刺さった剣を抜くシーンに憧れたことがある人も多いと思う。時のオカリナ世代なんか特にそうだろう。

ということで、この「どこでも伝説の剣」(ドラえもん風ナレーション)を作ったので、まずは作り方を見ていきたいと思う。

「どこでも伝説の剣」の作り方

必要なものは写真の3つ+剣だけ。
必要なものは写真の3つ+剣だけ。
「作り方」…と大げさに書いてみたが、やることも材料もものすごく単純だ。

必要な材料は「剣」と「発泡スチロール」と「スプレー」だけだ。あとは道具として、発泡スチロールを切るカッターさえあればOK。

発泡スチロールを削って、色を塗って、剣を刺すだけで完成である。
「作り方」…と大げさに書いてみたが、やることも材料もものすごく単純だ。  必要な材料は「剣」と「発泡スチロール」と「スプレー」だけだ。あとは道具として、発泡スチロールを切るカッターさえあればOK。  発泡スチロールを削って、色を塗って、剣を刺すだけで完成である。
「作り方」…と大げさに書いてみたが、やることも材料もものすごく単純だ。 必要な材料は「剣」と「発泡スチロール」と「スプレー」だけだ。あとは道具として、発泡スチロールを切るカッターさえあればOK。 発泡スチロールを削って、色を塗って、剣を刺すだけで完成である。
作業としては、ひたすらに発泡スチロールを削っていくだけだ。
作業としては、ひたすらに発泡スチロールを削っていくだけだ。
ひたすら削っていく。これだけしか削ってないのに1時間くらいかかった。
ひたすら削っていく。これだけしか削ってないのに1時間くらいかかった。
始めて発泡スチロール用の高熱カッターを使ってみたんだけど、豆腐みたいに切れていって気持ち良い…歯がスルスルと通る。

岩っぽい形を目指して、高熱カッターでひたすら発泡スチロールを削っていくのだけど、買ってきた高熱カッターが小さいので思ったよりも時間がかった。ケバブのように発泡スチロールの側面を徐々にしか削れない感じだ。かなり地道な作業で辛かった…

不揃いな形の岩を削っていき彫刻などのように仕上げていくというのは理解できるが、均等でキレイな発泡スチロールを削って逆に無骨な形にしていくのは、人間の進化の歴史に逆らっている気がしてならない。作業時間が長くて、今やっている作業自体が「無意味なんじゃないか」という言葉が何度も頭によぎった。
岩っぽい質感を再現できるストーン調スプレー。
岩っぽい質感を再現できるストーン調スプレー。
ストーン調スプレーを使うと一気に岩っぽい質感になる。
ストーン調スプレーを使うと一気に岩っぽい質感になる。
今回かなり役に立ったのがハンズで売っていた「ストーン調スプレー」だ。これさえあればどんなものでも岩っぽい質感にすることができるのだ。

このスプレーの存在を知らないときに、ハンズの店員さんに「0から岩を作りたいんですけど、何か良いものありますか?」という錬金術のようなわけがわからない質問をしたら、最初にこのストーン調スプレーを紹介してもらった。ハンズの店員さんの接客力の高さに驚いた。接客力というか僕の考えを読み取るエスパー能力だ。
そしてこれが発泡スチロールを削って、スプレーをかけて完成した岩っぽいもの。
そしてこれが発泡スチロールを削って、スプレーをかけて完成した岩っぽいもの。
発泡スチロールをひたすら削って、スプレーをかけて「岩」が完成した。適当に削って塗ったわりにはそれっぽく見えると思う。というよりか、ストーン調スプレーがあれば誰でも簡単に岩っぽいものができる。これ学芸会とかの小物にかなり使えそう。

あとはこの完成した剣と岩を合体させるだけで、伝説の剣の姿を拝むことができる。完成まであと間近だ…!
今回使用する剣。Amazonから剣が届いたときは感動した。まさか憧れていた「武器を買う」というシチュエーションが現代ではパソコン一つで出来るとは…
今回使用する剣。Amazonから剣が届いたときは感動した。まさか憧れていた「武器を買う」というシチュエーションが現代ではパソコン一つで出来るとは…
あとは剣を岩にねじ込んでいくだけ。
あとは剣を岩にねじ込んでいくだけ。
伝説の剣だ!!
伝説の剣だ!!
ああ、どっからどうみても伝説の剣だ。発泡スチロールを買ってきて、削って、色を塗って、剣を刺す…この単純な作業だけで完成する。こんなお手軽に作ることができるのであれば、もっと早く作っておけばよかった。小学生のときにこれを作れていたら、スポーツも勉強も出来なくても、大人気になっていたこと間違いなしだっただろう。だって剣ってみんな好きだから。ロマンだから。夢だから。己自身だから。

では、この「どこでも伝説の剣」を持っていろんなところに行ってみよう!!

街中に伝説の剣を生やす

「どこでも伝説の剣」を使えば、街中に急に伝説の剣を出現させることができる
「どこでも伝説の剣」を使えば、街中に急に伝説の剣を出現させることができる
この日常に突如現れるファンタジー感が最高だ。現実と虚構の狭間を垣間見ているようである。ドラゴンクエストのオープニング曲が頭で鳴り続けている。もうなんか記事とかどうでも良くて、とにかく作ってよかった。今、小学生の頃の夢見ていたものを自分の手で再現している。

過去の自分へ。大きくなってからあなたは伝説の剣を作れる立派な大人になっています。
渋谷のセンター街にも伝説の剣を出現させた。
渋谷のセンター街にも伝説の剣を出現させた。
もちろん写真を撮っているときはものすごく周りの視線を浴びる。撮れた写真はカッコイイが、撮っている姿はなんとも情けない。夢とはそんなものである。
もちろん写真を撮っているときはものすごく周りの視線を浴びる。撮れた写真はカッコイイが、撮っている姿はなんとも情けない。夢とはそんなものである。
昼だけでなく夜の街に置くのも良い。街灯に照らされてドラマチックな雰囲気になる。
昼だけでなく夜の街に置くのも良い。街灯に照らされてドラマチックな雰囲気になる。
何もない一本道に置いても物語が始まりそうな感じだ。これをそのまま置いて24時間監視して何人が剣を抜こうとすると実験してみたい。
何もない一本道に置いても物語が始まりそうな感じだ。これをそのまま置いて24時間監視して何人が剣を抜こうとすると実験してみたい。
もちろん柄を握れば「伝説の剣を持つ勇者」気分を味わえる。
もちろん柄を握れば「伝説の剣を持つ勇者」気分を味わえる。
ただし、引っ張るだけでは岩から剣を抜くことはできないので「伝説の鈍器」にしかならない。これはこれで攻撃力が高そうであるが。
ただし、引っ張るだけでは岩から剣を抜くことはできないので「伝説の鈍器」にしかならない。これはこれで攻撃力が高そうであるが。
「街中」という現実と、「伝説の剣」というありえないものの組み合わせのギャップが良い。剣を握っている僕の姿は、周りから見たら「え?あの人ってもしかしたら異世界から来たの?」と思われているかもしれない。

ただ街中だけでなく、もっと「伝説の剣」にふさわしい場所が世の中にはあるかもしれない。だってこの世で「どこでも伝説の剣」を持っているのは世界に僕しかいないのだから。ならば伝説の剣にふさわしい場所を探すのも僕の役目であろう。ということで街中だけじゃなく、もっとピッタリな場所を探してみることにした。

カラオケのパセラに置くとカッコイイ

山や森などの過酷な場所にあるのも伝説の剣らしい雰囲気だ。人里離れたモンスターが現れる山岳地帯で、勇者が現れるのをひっそりとその剣は待っているのだ…
山や森などの過酷な場所にあるのも伝説の剣らしい雰囲気だ。人里離れたモンスターが現れる山岳地帯で、勇者が現れるのをひっそりとその剣は待っているのだ…
海辺のあるというシチュエーションもまた違った感じがして良い。錆びて朽ち果てた剣が浜辺にあり、真の勇者が抜いたときにだけ輝きを放ち真価を発揮するのだ。
海辺のあるというシチュエーションもまた違った感じがして良い。錆びて朽ち果てた剣が浜辺にあり、真の勇者が抜いたときにだけ輝きを放ち真価を発揮するのだ。
神社に置くのもいとをかし。剣を抜こうとすると脳内に直接語りかけるように「お前が真の勇者かどうか、まずは小手調べといこうか…!」と声が聞こえ、両サイドの狛犬が襲ってきてバトルが始まる展開になるに違いない。
神社に置くのもいとをかし。剣を抜こうとすると脳内に直接語りかけるように「お前が真の勇者かどうか、まずは小手調べといこうか…!」と声が聞こえ、両サイドの狛犬が襲ってきてバトルが始まる展開になるに違いない。
街中・自然・建物など、どこに持っていっても様々なシチュエーションが思い浮かぶ。楽しい。これ一つ置くだけで写真に一気に物語性がでる。これいろんな人が写真撮ったら、無限にストーリーが出来あがるはずだ。

そして色々な場所に伝説の剣を置いて試してみたが、結果としてカラオケのパセラに置くのもカッコイイということを発見した。
友人にかっこいい場所はないか聞いてみたところ「カラオケのパセラはカッコイイよ」教えてもらった。実際に行ってみるとシャンデリアはあるし、椅子は革張りだし、かなりおしゃれだった。
友人にかっこいい場所はないか聞いてみたところ「カラオケのパセラはカッコイイよ」教えてもらった。実際に行ってみるとシャンデリアはあるし、椅子は革張りだし、かなりおしゃれだった。
たしかにカッコイイ…壁の模様がシンメトリーで雰囲気でているし、光の当たり具合も「伝説の剣」にふさわしい。後光が差している…!
たしかにカッコイイ…壁の模様がシンメトリーで雰囲気でているし、光の当たり具合も「伝説の剣」にふさわしい。後光が差している…!
シャンデリアの光が剣を高級に見せる。ダンジョンの最奥部に眠っている宝剣という感じだ。
シャンデリアの光が剣を高級に見せる。ダンジョンの最奥部に眠っている宝剣という感じだ。
カラオケのパセラは部屋がリゾート風などに作られているものが多くかなりおしゃれなのだ。シャンデリアなどの装飾もされているので、伝説の剣がより豪華に見える。椅子やスピーカーが写ってしまうのが惜しい…!

パセラが何よりも良いのは、カラオケの個室であるため写真が撮り放題だということもある。いくら伝説の剣が一時的に僕をファンタジーの世界に連れて行ってくれると言っても、やはりここは現実なのである。写真を撮っているときの周りの冷たい視線が痛いことに変わりはない。

もっといろんな場所に置いてみる

カッコイイ場所や、伝説の剣が映えそうなシチュエーションを想定して写真を撮るのはやめて、何も考えずに色んなところに置いてみることにした。現代の勇者がどういったシチュエーションで伝説の剣を手にするのかは決まっていないことだ。とにかくいろんな写真を撮ってみる。
電車が魔物に襲われたときに「お客様の中に伝説の剣が抜ける勇者はいませんか!」というアナウンスが流れそうな状況である。
電車が魔物に襲われたときに「お客様の中に伝説の剣が抜ける勇者はいませんか!」というアナウンスが流れそうな状況である。
伝説の剣が5歳のときに撮った七五三のときの写真。
伝説の剣が5歳のときに撮った七五三のときの写真。
「おまえんちの母ちゃんって家に伝説の剣があっても動じないんだな」って友達に言われそう。
「おまえんちの母ちゃんって家に伝説の剣があっても動じないんだな」って友達に言われそう。
うちのお父さんの職業は伝説の剣を一本釣りする漁師です。今年は大きいのが釣れたみたいなので、これから築地で売りに出すみたいです。
うちのお父さんの職業は伝説の剣を一本釣りする漁師です。今年は大きいのが釣れたみたいなので、これから築地で売りに出すみたいです。
エスカレーターをのぼり続ける伝説の剣。
エスカレーターをのぼり続ける伝説の剣。
「エレベータを開けると伝説の剣が乗っていたんだがww」って2ちゃんでスレが立ちそう。 
「エレベータを開けると伝説の剣が乗っていたんだがww」って2ちゃんでスレが立ちそう。 
へー!この家って2LDKS(リビング・ダイニング・キッチン・ソード)なんだ。便利だなー。
へー!この家って2LDKS(リビング・ダイニング・キッチン・ソード)なんだ。便利だなー。
似合わないような場所やシチュエーションでも、やはり伝説の剣は異彩の存在感を放っている。何でもない写真がドラマチックになる。ただシチュエーションが凝りすぎていいて、自分でもわけがわからなくなってきている。「リビング・ダイニング・キッチン・ソード」ってなんだよ。ちょっと住んでみたいわ。

オマケ)小型の「どこでも伝説の剣」も作りました

手のひらサイズのどこでも伝説の剣も作った。これなら家のどこにでも置くことができる。
手のひらサイズのどこでも伝説の剣も作った。これなら家のどこにでも置くことができる。
例えば「あーやっべー…奥歯に魔王が詰まったわ…!」という状況でも…
例えば「あーやっべー…奥歯に魔王が詰まったわ…!」という状況でも…
「あっ!家に小さい伝説の剣があってよかったー!」と爪楊枝の変わりに伝説の剣を使うことができる。そんな状況があるのかは知らないが。
「あっ!家に小さい伝説の剣があってよかったー!」と爪楊枝の変わりに伝説の剣を使うことができる。そんな状況があるのかは知らないが。

色々とやってみたけど、結果的にものすごく楽しかった。というより「剣」って本当にロマンがあるよね。模造品のおもちゃの剣でここまで自分自身のテンションが上がるとは思わなかった。

ただ、伝説の剣というシチュエーションと、写真を撮っているときのテンションの高さもあってか、あとでゆっくり冷静に写真を見返してみると、「それほど岩っぽく見えないな」ということに気がついた。もし写真を撮っている途中で冷静になっていたら、情熱が冷めて途中で企画をやめていたかもしれない。勢いって大切だなと思った。
最後に伝説の剣を試しに抜いてみたら、無理やり発泡スチロールに押し込んで刺していたので先っぽがバールみたいに曲がっていた。やはり伝説の剣はあくまで夢のままの方が良いという暗示なのかもしれない。
最後に伝説の剣を試しに抜いてみたら、無理やり発泡スチロールに押し込んで刺していたので先っぽがバールみたいに曲がっていた。やはり伝説の剣はあくまで夢のままの方が良いという暗示なのかもしれない。
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