特集 2017年12月8日
 

約55%の人が卵かけごはんを混ぜて食べている

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卵かけご飯(TKG)はうまい。

あつあつのごはんに生卵。簡単だしそれだけでうまいしシンプルだけど奥深い料理だと思う。

そんな卵かけごはん、家族以外の人間で食べる姿を見たことってあまりないと思うのだ。当たり前だと思って食べているものだけど実はそうでもないかもしれない。そんな卵かけごはんの真実を探るべく動いた。
1986年生。大人げない大人を目指し、日夜くだらないことを考えています。ちぷたそ名義でも活動しています。

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まずは、私が普段食べている卵かけごはんの手順を見てもらおう。好きな食べ物ではあるけれど苦手な人の気持ちも何となくわかるので、生卵が嫌いな人は注意して進んでほしい。
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@ご飯と卵を用意する。普段はごはんに直がけするが、1枚目の写真のように卵を別にしてよく混ぜてからかけることもある。
A直がけするとこんな感じ。ごはんにくぼみを作って、そこに黄身がはまると嬉しい気持ちになる。
B醤油をかける。これは結婚式の引き出物でいただいた「卵かけごはん用の醤油」を使っている。
Cよく混ぜる。ちなみにこれはちょっとごはんが多かったかな? という状態。少し泡立つ「粥か?」という状態のものも好き。
と、普段はこんな感じで卵かけごはんを食べているんだけど、それを編集会議で話したところ、驚かれたのだ。
え、みんな混ぜないの?
え、みんな混ぜないの?
具体的には、「え、卵かけごはん食べる時混ぜるの?」という反応が多かったのだ。え、逆に卵かけごはん混ぜないの?

考えると、卵かけごはんって当たり前のように食べているけど、家族以外の卵かけごはんを食べるところを見ることって滅多にないから、他の人がどう食べているのかって知らない。
旅行先のホテルの朝食などで可能性あるけど、そういう場で卵かけごはんを目の前で食べていた友人がいたかどうかと考えると、私は全然思い当たらなかった。
もしかして卵かけごはんとは、その人の習慣というものが色濃くあらわれる食べ物なのではないだろうか。

混ぜる側としての主張

改めて見るとこっちはちょっと「すごく混ぜる派」からするとちょっと物足りないやつかも
改めて見るとこっちはちょっと「すごく混ぜる派」からするとちょっと物足りないやつかも
上で作っていたこちらの卵かけごはんだが、すごく混ぜる派からするとちょっと失敗かもしれない。恐らく、卵に比べてご飯が多いとこうなる。卵かけごはんを混ぜる派の中でも、「一粒一粒に絡む程度まで混ぜる派」の卵かけごはんに近いと思う。
そうそうこれぐらい
そうそうこれぐらい
これは割と結構理想形の姿で、だいたいこんな感じでふわふわになるまで混ぜる。ちなみに写真は黄身の色が薄い種類の卵を使ったものなので、普通はもっと黄色くなる。

実家では当たり前のように混ぜて食べていた。家族もそうしていたし、そうやって食べるものだとばかり思っていた。「そうするものだと思っていたから」混ぜていたし、混ぜると白身のぬるっと感が気にならないと思う。白身の質感が無くなるまですごく混ぜる。なので、自分はすごく混ぜて卵かけごはんを食べている。
「カレーも混ぜて食べてる人でしょ?」と言われたが、半分正解だ。小学校低学年くらいまでは混ぜて食べていた。だが、給食のときに「あ、カレーって混ぜて食べると嫌がる人もいるんだ」と気づいて直した。昔はホワイトシチューもかけて食べていたが、別々に食べるようになった今の方が好きになった食べものだ。もしかしてだけど、卵かけごはん混ぜて食べる派には、カレーを混ぜて食べていた(る)人も多いんじゃないかな?

混ぜない派の主張も聞いた

普段混ぜて食べている側からすると、混ぜないで食べるというのがどんな感じなのか全く見当もつかない。なので、編集部の橋田さんに普段の卵かけごはんの写真を提供してもらった。
こんな感じのビジュアルになるのか
こんな感じのビジュアルになるのか
食べ方は、卵はそのままごはんにのせて、崩しながらちょっとずつ食べるということだった。白身の質感は気にならないの?とか、いろいろ気になったので、今度は同じく混ぜない派である、当サイト随一の食いしん坊であるライター江ノ島茂道さんにも聞いてみた。
柿の種をポケットに入れながら柿の種を食べる良い写真があったので使いました
柿の種をポケットに入れながら柿の種を食べる良い写真があったので使いました
先日のWEBメディアびっくりセールで撮れた食いしん坊っぽい写真の江ノ島さんがいたので使った。食いしん坊っぽさが伝われば何よりである。
キャプション!
ここに来て出てきた”めんつゆ派”という勢力。そういえば味の素で食べるというのも聞いたことあるな。そして、混ぜる派として気になっていた「白身の質感ってどうなの」という疑問をつきつけます。
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白身の質感、「あれはあれでおいしくないですか?」という回答が個人的に衝撃だった。な、な、な、なるほど!! 卵をめちゃくちゃ混ぜて食べる派として、今までは全くわからなかった混ぜない派の気持ちがちょっとわかりました。いや、卵かけごはん、めちゃくちゃ個性でるじゃん……! ちなみに、「徐々に混ぜてその交ざり具合を楽しむ」という人もいた。

黄身のみ派

では、次に、第三勢力ぐらいで存在する、「黄身のみを使用する派」の主張をライターのぬっきぃさんにしてもらった。
黄身のみ派
黄身のみ派
ぬっきぃさんの卵かけごはんの特徴は「白身は別(他の料理に使う)」「海苔はマスト」というところだろう。醤油は混ぜる時に入れる。ちなみに聞いてみると海苔を入れるという人は多かったので、卵ごはんのトッピングとしての海苔の人気が伺えた。

こだわり食べ派

「卵かけごはん混ぜる派」、「卵ごはん食べない派」、「黄身だけ派」の大まかな3勢力が出そろったが、それ以外にも「黄身のみを2個使う」などこだわりの特殊な食べ方をする人もいた。当サイトライターの北向ハナウタさんもちょっと変わった食べ方をするという。
北向ハナウタさんの「冷やし卵かけごはん」
北向ハナウタさんの「冷やし卵かけごはん」
@少なめによそったご飯を冷まし、中央に穴をあける
A別皿で卵を用意。醤油をかけてかき混ぜる
B卵をかけ、混ぜずに食べる
北向さんが自身で「冷やし卵かけごはん」と呼ぶ食べ方、スープカレーや冷や汁といったサラサラの汁ごはんが好きな北向さんがたどり着いたゴールの卵かけごはんがこちらなのだそうだ。
よく混ぜた卵を後からかける食べ方ながら、ご飯を冷ますところにこだわりを感じる。ビジュアルが卵かけごはんというか、スープカレーのようである。
いろいろな卵かけごはん
いろいろな卵かけごはん
当サイト内ではよく混ぜる派の同士は少なく、卵かけごはんは混ぜない派が多いようだった。では、範囲を広げてもう少し広く聞いてみるとどうなるだろうか? 回答がもらえるかどうか戦々恐々としながら自分のTwitterでアンケートを採ってみた。

卵かけごはんについて約6300人に聞いた

すごく混ぜる派が上回った!?
すごく混ぜる派が上回った!?
結果的に卵かけごはんに関する調査は6271票を集めることができた。よかった……。Twitter上でご協力いただいたみなさん、ありがとうございました。
すごく混ぜる派が2947人、そんなに混ぜない派が2383人とすごく混ぜる派が上回った。卵かけごはんが好きではない方など向けに用意した、途中経過で回答が見られる設問に投票した人がだいたい941人いるが、それを取っ払って考えると今回の調査では、卵かけごはんをすごく混ぜる派が55%、あまり混ぜない派が45%という結果になった。

混ぜる派の中では、「お店で混ぜる方法を教わり、それから混ぜるようになった」という人も何人かいた。最近は飲食店や居酒屋などでも卵かけごはんを見かけるようになったが、お店では混ぜることを推奨するパターンが多いようだ。あと卵かけごはんは手順やトッピングなどにも細かな家庭ルールが感じられる。今回の結果を踏まえて、ざっくり卵かけごはんの手順を図にしてみた。以下がそれである。

卵かけごはんの手順を図にした

たまごかけごはんの図(私調べ)
たまごかけごはんの図(私調べ)
こんなに食べ方が分かれる食べ物、他にあるのだろうか。私は知らない。今回は混ぜる程度について3種類用意した。というのも、アンケートを採るにあたり、それこそ泡が出るくらいに混ぜる人、ごはんの一粒一粒に絡む程度まで混ぜる人、ほとんど混ぜなくて、卵をつぶしながら食べる人といるということに気が付いてしまったからだ。
作ったけど完全に蛇足だったやつ
作ったけど完全に蛇足だったやつ
生卵が得意じゃない人は目玉焼きにしてご飯にのせるのがいいだろう。あと、生卵があまり得意じゃない人におすすめしたい食べ方は黄身のみをかける卵かけごはんだ。私はトッピングでバターをのせるのが好きである。これもまた、美味しいんだ……。

“卵かけごはん観”を揺るがす食べ方との出合い

最後になってしまったが、編集部藤原さんが食べてみたいと思っていた方法を教えてくれたのをやってみたらまた私の卵かけごはん観が変わってしまった。
これも人気のある食べ方なのだそうですが、私ははじめて知りました
これも人気のある食べ方なのだそうですが、私ははじめて知りました
その方法は、白身とご飯をよく混ぜてから、黄身と醤油を落として黄身を絡めながら食べる、というものだが「卵かけごはんっていうかもはや料理」という感想が口から出た。淡白な味わいのごはんに濃厚な黄身が絡んで口の中で福音を告げるラッパが鳴り響くような感じだった。卵かけごはんが得意じゃないという人も挑戦してみる価値ありだと思う。
いろんな食べ方の主張が出てきたが、卵かけごはんは自由にアレンジして食べることができるのがいい。卵とごはん、というシンプルな材料ながら手順が全然違ったり、トッピングも人によりそれぞれだった。海苔にかつおぶしに食べラーに七味にごま油にオリーブオイル……。卵かけごはんはまだまだポテンシャルがある無限の食べものだ……。

人と食べるのも楽しい卵かけごはん

もっといろんな人の卵かけごはんを食べるところが見てみたいと思っていたのだが、後日、卵かけごはんが食べられる店に友人たちと行く機会に恵まれた。
卵かけごはんはやっぱり個性がでる
卵かけごはんはやっぱり個性がでる

私を含めて4人、全員が「混ぜる派」という集まりだったが実際に食べはじめるとごはんに卵と醤油を入れてからぐっちゃぐっちゃ混ぜる人(私ともう一人)、黄身をよく混ぜてからかける人、一粒一粒に絡める程度に混ぜる人と混ぜる派の中でも食べ方の違いを見ることができて面白かった。友達同士で卵かけごはんを食べるの、意外な一面が見られるから大いにアリだと思う。
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