特集 2018年1月4日

コンピューターvsヒト 三本勝負

コンピューターと人との戦いがはじまる。
コンピューターと人との戦いがはじまる。
日々コンピューターに頼り切って生きている僕たちは、もはやコンピューターに勝つことはできないのだろうか。

今回は狭い範囲のエキスパートにそれぞれの得意分野でコンピューターと戦ってもらいたいと思う。

がんばれ、人。
行く先々で「うちの会社にはいないタイプだよね」と言われるが、本人はそんなこともないと思っている。愛知県出身。むかない安藤。(動画インタビュー)

前の記事:圧力により改名した音楽ユニットのライブがカオス

> 個人サイト むかない安藤 Twitter

ガチンコ三本勝負です

いまや道を歩くのも料理を作るのも調べものをするのも、なんでもかんでもコンピューター、インターネットである。便利な世の中ではあるが、人はそれでいいのか。

今回は限定された範囲でではあるが、得意分野を持つみなさんに集まってもらい、コンピューターと対決してもらった。人に勝ち目はあるのか。応援しながらご覧ください。
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検索vs人

今回コンピューターに挑戦するのはライター西村まさゆきさん。一枚の写真からそれが撮られた場所を見つけ出す「ここはどこでしょう」を主宰するライターきっての地理好きである。西村さんには検索をいっさい使わずに「ここはどこでしょう」を解いてもらいたい。はたして人にそんなことができるのだろうか。
「できますよ、たぶん」
「できますよ、たぶん」
問題は編集部安藤が撮ってきた写真から出題する。問題の写真を撮るために休みの日に2時間歩いているのでこちらも本気である。
どれにしようかなー。
どれにしようかなー。
いつもの「ここはどこでしょう」だと写真を拡大して細部から情報を得て正解を割り出すことができるのだけれど、今回は拡大したりイメージ検索したりできないよう、写真をL版にプリントアウトしてきた。情報をかなり限定したと言える。

10枚近く撮ってきた写真の中から、こちらを出題写真として選んだ。
これでお願いします!
これでお願いします!
みなさんも一緒にお考えください。
「ここはどこでしょう!」
「ここはどこでしょう!」
正直ちょっと難しいかな、と思った。特徴的な景色ではあるが、僕がこれを出題されたら2年くらい東京中を歩き回っても正解にたどり着けない自信がある。

今回は実際に正解だと思う場所に行ってもらうため、範囲を東京都内に限定した。

この優しさがのちにあだとなるのだけれど。
「あー」
「あー」

まさかの即答

問題を作ってみてわかったのだけれど、問題としてちょうどいい風景を撮ってくるのはものすごく難しかった。都内なので遠景を撮るとどこを写しても見たことのある建物が入ってしまうのだ。かといって逆に寄りすぎてアスファルトのヒビの写真とか撮ってきても絶対わかんないから面白くないだろう。

写真を受け取ったあと、少し考えた西村さんが回れ右をして歩き出した。え、もうわかった?
「たぶんこれ、わかっちゃいましたよ。」
「たぶんこれ、わかっちゃいましたよ。」
まさか。簡単でした?

「はい。簡単、じゃないけど、たぶんあそこだと思います。」

なんなんですか。

「出題の仕方としてはさほど難易度は高くないと思いますよ。安藤さん、ここはどこでしょうをなめてますね。」
「まずこの建物見たことあるし。」
「まずこの建物見たことあるし。」
「それからここ。歩道と植え込みの形からしてお堀だとわかります。高速の下をお堀が通る場所といえばかなり絞られますから。」
「それからここ。歩道と植え込みの形からしてお堀だとわかります。高速の下をお堀が通る場所といえばかなり絞られますから。」
なんなのこの人ほんとに。

いつもの「ここはどこでしょう」でも僕はめったに当てたことがない。でかい橋、海、とがった防波堤、など、ものすごく漠然としたキーワードをもとにイメージ検索して、運が良ければ当たる程度である。それなのに。

西村さんがグーグルなのかもしれない。
「あっちです!」
「あっちです!」
西村さんはいっさい迷うことなく東西線へと乗り込んだ。やばい、正解も東西線沿いなのでもはや万事休すである。容赦なさすぎだろう。
「この辺だと思うんだよなー」
「この辺だと思うんだよなー」
「これ、近くにそば屋がありませんでしたか?」

あったような気もするし、定食屋だった気もする。出題者よりも回答側が詳しいってどういうことか。

「ぼく実は今日の午前中もこの駅のあたりにいたんですよね。」

なんと。写真を撮る僕とニアミスしていたということか。もう怖い。

最近では都内のどこにいても西村さんが見ているような気がしている。西村さんは実は一人じゃないのかもしれない。
「あった、写真のビルあれだ。」
「あった、写真のビルあれだ。」

容赦なく正解

「ビルがこの確度で見えて、高速のカーブが外側から見える、そしてこの太い橋脚があって…。わかりました、こっちですね。」

正解にたどり着くまで西村さんは一度も躊躇することがなかった。出題者への配慮も含めて、躊躇なしである。
「ほらね、ぴったり。」
「ほらね、ぴったり。」
正解です。みなさんはわかりましたか?答えは飯田橋駅の近くです。

さらに怖いことに、そこには西村さんが言っていたとおりそば屋もあった。
「ほら、そば屋でしょ。」
「ほら、そば屋でしょ。」
世が世なら予言者である。

「今まで何度も通りかかっているんだけど、実はまだ食べたことないんですよね。美味しそうなんだけどなー。」

地理神への貢ぎ物としてそばをおごらせてもらいます。
と思ったら営業終わったところでした。残念。
と思ったら営業終わったところでした。残念。

検索するより速い人もいる

普段の「ここはどこでしょう」も問題の難易度を調整するのがものすごく難しいのだとか。その気持ち、僕がいま一番よくわかっています。

「今回、都内って限定したから簡単だったってことはありますね。ノーヒントでどこでも行っていい、ってなったらある程度悩んだと思います。シンガポールとか行っていたかも。」

それはただ西村さんが行きたいからだけだろう。範囲を絞って戦えば人が検索を勝こともある、ということがわかりました。
他の問題を渡してもやっぱり当てられたのでこの人は検索を超えていると思います。
他の問題を渡してもやっぱり当てられたのでこの人は検索を超えていると思います。
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インスタグラムvs人

インスタグラムにアップされた写真はなぜかどれもおしゃれに見える。それは多彩なフィルターを使うことができるからではないか。

今回は「元祖インスタグラマー」「自撮りのプロ」「おしゃれ写真ならまかせてほしい」を自称するライター地主くんに、自力でインスタグラムを超えるおしゃれ写真を撮ってもらいたい。はたして人にそんなことができるのだろうか。
「余裕だと思いますよ」
「余裕だと思いますよ。」
地主くんが指定してきたのは夜の赤坂。これを撮影したのはクリスマス直前である。街がもっとも光り輝いている季節だ。
「あそこがやばいんです。」
「あそこがやばいんです。」
地主くんいわくこの近くに最高にインスタ映え(注:インスタグラムを撮るのに適した)するスポットがあるという。
「僕ならインスタグラムを使わずに映えさせられますね。」
「僕ならインスタグラムを使わずに映えさせられますけどね。」
やってきたのはハートのイルミネーションがまぶしいフォトスポット。カップル撮り用のスマホ置き場が設置されていたりして僕たちの侵入を阻止している。
並ぶカップルを押しのけて自撮りする芯の強さ。
周囲のカップルからのプレッシャーをものともせず自撮りする芯の強さ。
どうですか、インスタを超えた写真は撮れますか?

「ここはダメですね、どう撮ってもインスタっぽくおしゃれに撮れてしまって自分が出せません。」

たしかにここまで構図も背景も固定されてしまってはみな同じ写真になってしまうのも当然だろうか。サンプルとして実際にインスタグラムを使って撮ってみた。
せっかくなのでフィルターもばっちりかけます。
せっかくなのでフィルターもばっちりかけます。
一人の寂しさをカバーするおしゃれさ。
一人の寂しさをカバーするおしゃれさ。
さすがはインスタグラムである。何をどう撮ってもおしゃれになる。これはもしかしたら我々には真似できない機能なのではないか。
道で飲んでるおっさんを撮ってもおしゃれになる。
道で飲んでるおっさんを撮ってもおしゃれになるんだからずるい。
いかん、これではインスタすごいっていう記事になってしまう。地主くん、なんとかならんかね。

「百均に行きましょう。人生に足りないものはたいてい百均にあります。」

確かにこのままでは勝機がない。アナログアイテムを足すことは企画趣旨にも反しないだろう。
「これとか使えますよ。インスタよりも映えると思うなー。」
「これとか使えますよ。インスタよりも映えると思うなー。」
「確定申告するときに自分がどれだけ百均に頼っていたのかわかりますよね。」
「確定申告するときに自分がどれだけ百均に頼っていたのかわかりますよね。」
「これとかも映えそうだなー。」
「これとかも映えそうだなー。」

アイテムでインスタに勝つ

アイテムをゲットしたところで改めておしゃれ写真に挑む。まず地主くんが選んだのはよく受験生が使っている暗記用のチェックペンだった。
「僕はもう暗記とかする段階ではないのでこうやってシートを使います。」
「僕はもう暗記とかする段階ではないのでこうやってシートを使います。」
普通に撮ると普通の絵だけど
普通に撮ると普通の絵だけど
暗記フィルターを通すとおしゃれに!
暗記フィルターを通すとおしゃれに!
なるほど!インスタグラムのデジタルフィルター機能を超えるためのリアルフィルター機能だ。

「これさえ使えばインスタいらずですから。」
「ハイ、チーズ(ひとりで)」
「ハイ、チーズ(ひとりで)」
地主作。
地主作。
撮った写真を送ってもらった。確かになんというかアーティスティックではある。映画ブレードランナー的世界観とでも言おうか。笑顔の口の部分をフィルターに写った自分の顔で隠しているのは内面の現れかもしれない。だとしたら闇は深い。

「ほかにこんなアイテムもあります。」
「これも使えますよ」
「これも使えますよ」
虫メガネも効果的に使うことができるのだという。

「ほら」
デカ顔。
デカ顔。
おしゃれを目指したのに結果的にデカ顔になってしまっているのはカルマだろうか。

「光る棒も有効です。これはフィルムみたいな写真が撮れます」
「こうして顔とカメラの間のうまいところに置きます。」
「こうして顔とカメラの間のうまいところに置きます。」
するとこうなる。すごい!
するとこうなる。すごい!

これはちょっとすごいと思った。間違って端が感光しちゃったフィルム写真みたいな写真である。

すごいね地主くん、これは!

「安藤さん、まわりのカップルを見てください。インスタうんぬんよりも、おっさん二人でキャッキャと写真撮り合っている時点で水をあけられている気がします。」

そうですね、帰りましょう。どっちが先にギブアップするかとけん制しあっていたのだけれど、ほぼ二人同時に限界を迎えた。インスタグラムは便利だし、夜景はカップルで見たらいいと思う。

我に返ったところで終了

地主くんは翌日からペルーに行くというので「気を付けてね」と声をかけて別れた。ぜひペルーで地主くんにしか撮れない写真を撮ってきてもらいたい。それこそがインスタいらずではないか。

やんわりと負けを認めたところで、今回は終了とします。
「インスタグラムもしょせん人が作ったものですから。インカ帝国には勝てません。」
「インスタグラムもしょせん人が作ったものですから。インカ帝国には勝てません。」
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グルメサイトvs人

コンピューターに依存しているわれわれ現代人は、美味しいものを食べに行くにしてもグルメサイトの評価て行き先を決めたりする。

もっと野生に語り掛けてみないか。ライター江ノ島くんにグルメサイトに頼らずに美味いラーメン屋を探してもらうことにした。はたして人にそんなことができるのだろうか。
「できるんじゃないですかね。」
「できるんじゃないですかね。」
最近はたまに足の先が痛いからラーメンは控えている、という江ノ島くんだが、今回に限り自主規制を解除してもらった。

撮影場所は職場近くでいいかと聞いたところ「あの辺りのラーメン屋は全部行ったので勝負になりません」と。かっこいいが、やはり規制は設けるべきなのかもしれない。
撮影場所は江ノ島くんに土地勘がまったくないという渋谷にした。
撮影場所は江ノ島くんに土地勘がまったくないという渋谷にした。
ルールは簡単だ。江ノ島くんにはネットのラーメン評価サイトを見ずに渋谷で最もおいしいラーメンを見つけてもらいたい。食べた後で評価サイトを見て世間の評価と比較するのだ。データが上か、江ノ島の嗅覚が上か、真剣勝負である。
「渋谷はまったく知らないんですが、見た感じラーメン屋は多いですね。ハイレベルな戦いになると思いますよ。」
「渋谷はまったく知らないんですが、見た感じラーメン屋は多いですね。ハイレベルな戦いになると思いますよ。」

ちなみに江ノ島くんは普段どうやって美味しいラーメン屋を選んでいるのか。

「基本的に冒険はしません。ある程度グルメサイトも見ますが、店に入る前には美味いかどうかだいたいわかります。」

それでは外すことはないのだろうか。

「ありますね。濃いの食べたいのにあっさりしたのが出てきた時とか、ふざけるなと思います。食べるけど」

深いような浅いような話である。話しながらも江ノ島くんは着々と店を吟味していく。看板を眺めにおいを嗅ぎ、お客の入りをチェックする。

どうでしょう。

うーん。
うーん。
「ここもいいんですけどほら、メニューが多いじゃないですか。その分美味さが分散していると思うんですよね」

うまさ保存の法則である。その理屈でいくとメニューを絞ったラーメン屋が最強ということになる。
まだ知らない美味いものを食べたい、ということで有名なチェーン店はパス。
まだ知らない美味いものを食べたい、ということで今回は有名なチェーン店はパスとした。
江ノ島くんはちなみにラーメンに好みはあるのだろうか。

「僕はつけ麺が好きなんです、ただ今日は油そばを食べたい気分でもあります。」
あそこにも、そこにもラーメン屋が!
あそこにも、そこにもラーメン屋が!
ちなみに同行する編集部安藤はほぼラーメンについては無知である。カップラーメンはたまに食べるが、ラーメン屋に行くのは前回の二郎以来。「油そば」についてはたぶんまだ食べたことがない。

それを江ノ島くんに伝えたところ哀れみを込めた顔で見られた。失礼のないようにしたいところである。
「こういう駅から外れた裏通りで生き残っているラーメン屋というのは美味いことが多いです。」
「こういう駅から外れた裏通りでひそかに営業しているラーメン屋というのは美味いことが多いです。」

裏通りには名店がある

人通りのまばらな地帯で見つけたラーメン屋の前で江ノ島くんが立ち止まった。ここなのか。
江ノ島くんが足を止めた。
江ノ島くんが足を止めた。
「これはもしかするかもな~。」
「これはもしかするかもな~。」
「ほら、つけ麺って普通味の濃い魚介とんこつ系じゃないですか。でもここは牛もつが入っているんです。攻めてるというか、こういう冒険は基本をマスターしたお店の人の自信の現れだと思うんですよね。」

ポスター一枚見ただけでここまで勝手に解析できるのはすばらしい。

「候補の入れて次行きましょう。」
ラーメンハンターの目は常に次のラーメン屋を探している。
ラーメンハンターの目は常に次のラーメン屋を探している。
「見てくださいこのにおい」
「見てくださいこのにおい。」
江ノ島には見える。
「うっわ、ここかも」
「うっわ、ここかも。」
次に訪れたのは昔から続くたたずまいの中華屋。江ノ島くんの言うように確かにニンニクの香りが道を隔てても漂ってくる。
「やっばいなー」
「やっばいなー。」
この店にひかれた理由を聞くと

「メニューが多くて定食もあるところですね。ご飯が食べられるじゃないですか。」

それはいささか「うまさ保存の法則」に反していないか。まあいい、今日は江ノ島が法律である。江ノ島くんのこれまでの行動を振り返ると、上の写真のお店とあと一店、下の写真の油そばのお店が気になっている様子だった。そういえばはじめから油そばが食べたいと言っていたし。
「油そばは美味いんだよなー。」
「油そばは美味いんだよなー。」
いったん整理しましょうか。

「そうですね。すでに15店以上見てきましたからね。とりいそぎ3店に絞ってみましょう」
心を鬼にして3つに絞る江ノ島。このあとわからなくなって5つ選んだ。
心を鬼にして3つに絞る江ノ島。このあとわからなくなって5つ選んだ。
江ノ島くん、普段は決断悩む方ですか?

「そうですね。この前パソコンが壊れたので買いに行ったんですが、秋葉原で8時間迷いました。迷った末に買ったパソコンがこれが本体がゆがんでいまして。」

そのパソコンいっかい見せてほしい。

しかしラーメンはさっきからずっと気にしていた油そばに決めたようだ。
「そうか、オプション追加したらいいのか」江ノ島くんの頭の中ではすでに食べ終えている。
「そうか、オプション追加したらいいのか」江ノ島くんの頭の中ではすでに食べ始めている。
油そばは美味しいが、濃いので途中で飽きてしまうことがあるのだとか。そういう時にオプションで味を変えられるかどうかは重大なポイントなのだという。
「決めた!ここにしましょう」
「決めた!ここにしましょう」
決まった。ここまでざっと1時間の旅だった。普通だったら迷いすぎてグルメサイトを見ているところだろう。今回は自分の嗅覚と食べたさだけで選んだお店だ。これは期待しかない。

いざ実食

先に出てきたラーメンを江ノ島くんがするっと一口食べる。
どうっすか、うまいっすか。
どうっすか、うまいっすか。
「美味いっす。はい、予想通りというか、あの、はい。ごめんなさいいま食べてるんで。」

しばらく一生懸命ラーメンを食べる江ノ島くんを、そうかやはり正解だったか、と尊敬しながら眺めているところに少し遅れて僕のラーメンがやってきた。初めての油そばである。
これが油そばか。なるほどすごい油感だ。
これが油そばか。なるほどすごい油感だ。
出てきた瞬間、これはすごいなと思った。油そばの名前のとおりの見た目である。強烈に美味しそうだがそのぶん濃そうでもある。確かに自分ひとりでは出会えていなかったラーメンだ。

息をのむ僕をよそに、となりの江ノ島くんの目が光った。

「安藤さん、そっちがぼくの注文したやつですね」
「肉ぼくのなんで返してくださいよ。」このあと煮卵も取られた。
「その肉ぼくのなんで返してくださいよ。」このあと煮卵も取られた。
こっちが江ノ島くんの注文した方だった。ということは先に出てきて江ノ島が今食べてるやつがおれのだったか。何も言わずに食べていたから彼のだろうと思っていたのだが、あれは単におなかがすきすぎていただけだろう。

江ノ島くんがオプションでもりもりに追加した肉と煮卵をさらっていった後の油そばを、食べてみた。
いやー。うわー。
いやー。うわー。
初の油そばは想像以上だった。正直肉を江ノ島くんに持って行ってもらったのも正解だったと思う。濃い。本当に、濃い。ただ、油と共にそのどんぶりに詰め込まれた美味さの密度もすごい。

夢中で食べて外に出た。
「いやあ、やっぱり美味かったですね。」
「いやあ、やっぱり美味かったですね。」
ではここで江ノ島くんが普段参考にしているというラーメンサイトで渋谷のラーメン事情を調べてみよう。
うっわー、あっちだったー。
うっわー、あっちだったー。
最後まで絞った5店の中で、いま食べた油そばは2位だった。1位はあの裏通りにあった牛もつつけ麺のお店である。まあ江ノ島くん、それは人の評価ですから。僕たちが五感で探し当てたあのお店だって美味しかったじゃないですか。

「そんなことより安藤さん、このラーメンはやしってお店が評価高いんですよ。行きましょう。」
行くんか。
行くんか。
ラーメン評価サイトで首位を獲得しているお店が近くにあるのだという。鼻ではそこを探し当てられなかった我々だが、後学のため食べに行くことに。江ノ島くんは途中、坂が急だと憤慨していた。
行ってみたらお休みでほっとした。
行ってみたらお休みでほっとした。

自分で探すのは楽しい

ラーメン好きが五感と足で選んだラーメンは、グルメ情報サイトでも確かに高得点を得ていた。なによりネットに頼らず自分で探す、という感覚がむしろ「新しく」感じた。便利さは情報サイト、楽しさは五感、そういうことだと思います。
途中で一度ロッテリアに入りそうになったことも追記しておきます。
途中で一度ロッテリアに入りそうになったことも追記しておきます。
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