特集 2018年2月20日
 

食べてはいけないのに食べたくなるものでパフェを作った

だが絶対に食べてはいけない。
だが絶対に食べてはいけない。
絶対に食べてはいけないのにどうしてもおいしそうに見えてしまうものがあると思う。

そういうキラキラしたものたちで絶対に食べてはいけない「誤飲パフェ」を作った。
1987年東京出身。会社員。ハンバーグやカレーやチキンライスなどが好物なので、舌が子供すぎやしないかと心配になるときがある。だがコーヒーはブラックでも飲める。

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無香空間がすごく魅力的だ

絶対に食べてはいけないのにどうしてもおいしそうに見えてしまうもの。僕の場合は消臭ビーズの『無香空間』がそうなのだ。
無香空間。
無香空間。
開けると夢みたいなものが詰まっている。そして大きく「たべられません」の文字。
開けると夢みたいなものが詰まっている。そして大きく「たべられません」の文字。
今まで、食べてはいけない、食べてはいけないと自分に言い聞かせながら口の中にたまる唾液を飲み込んできた。しかしどうしても魅力的に見える。ならばその魅力を一度存分に発揮させたいと思うのは自然な心の動きだろう。プロ級の豪速球を投げられるピッチャーに、いつまでも草野球をさせておくのは歯がゆいのだ。

おいしそうに盛るところまでなら健康に影響はないだろう。つい食べたくなる食べてはいけないものでパフェを作ってみた。「誤飲パフェ」だ。
※ しかしとにかく絶対に食べてはいけない。「おいしそう」とも思わない方がいいかもしれない。パフェを見た感想は具体的にせず、「なんとなくポジティブな感情」として漂わせながら読んでいただければ幸いです。

誤飲パフェである

これが誤飲パフェです。絶対に食べてはいけない。
これが誤飲パフェです。絶対に食べてはいけない。
なぜなら食べてはいけないものでできているから。
なぜなら食べてはいけないものでできているから。
消臭ビーズをベースに、食べたくなる、そして絶対に食べてはいけないキラキラフワフワした絶対に食べてはいけないものを集めた。

何というか、かなりパフェだ。消臭ビーズを見て口にためていた唾液、あれがたくさん出る。しっかり重さもあるし、持つとてっぺんのクリームがふるふる揺れる。控えめに言って大変愛おしい。
遠目にはもうかなりパフェ。
遠目にはもうかなりパフェ。
しかし匂いだけが過剰にフローラルで「食べちゃいけないんだろうな」という気持ちを育ててくれる。遠くから見ると飛びつきたくなるが、近くで見ると細部や香りに違和感のある、そして何があっても食べてはいけないパフェができた。

思っていたよりいいものができてしまった。見れば見るほど配色やキラキラ具合がいい。クリームの絞り袋で盛り付けた保湿クリーム(ニベア)の感じなんか、もうたまらないものがある。
クリーム部分の色と質感がすごくいい。食べてはいけないけど。
クリーム部分の色と質感がすごくいい。食べてはいけないけど。
ニベアを絞り袋で盛り付けた。すごく楽しかった。食べてはいけないけど。
ニベアを絞り袋で盛り付けた。すごく楽しかった。食べてはいけないけど。
そしてニベアが取り囲んでいるのはジェルボールの洗剤である。この、バラの香りがするタイプのやつが一番いい感じだった。断じて食べてはいけないが。
そしてニベアが取り囲んでいるのはジェルボールの洗剤である。この、バラの香りがするタイプのやつが一番いい感じだった。断じて食べてはいけないが。
脇に添えてあるキラキラしたものは、
脇に添えてあるキラキラしたものは、
バスエッセンス(お風呂に入れる、いい香りがする食べてはいけないやつ)と、
バスエッセンス(お風呂に入れる、いい香りがする食べてはいけないやつ)と、
クローバーの形の針金である。どちらも食べてはいけない。
クローバーの形の針金である。どちらも食べてはいけない。
バスエッセンスなんて家の、お菓子をストックする缶の中に入っていて、もう高級なグミにしか見えなかった。高級なグミと間違えて缶の中に入れてしまったのかもしれない。

そのポテンシャルを買われて今回、パフェのアクセントとなる位置にやってきてもらった。でも食べてはいけない。グミではないから。グミみたいだ、と思うことさえ何か危うい感じがするのでやめよう。
あと柔軟剤と整髪料と消臭ビーズが混ざってタピオカみたいな雰囲気に。決して食べてはいけない。「タピオカみたい」と思ったその感情も消そう。
あと柔軟剤と整髪料と消臭ビーズが混ざってタピオカみたいな雰囲気に。決して食べてはいけない。「タピオカみたい」と思ったその感情も消そう。
これはすごいものだ。とりあえず記念写真を撮った。
これはすごいものだ。とりあえず記念写真を撮った。

美しいものを作ったのだ

この誤飲パフェ、家族(大人)に見せたら「かわいい」「よくできている」「きれいだ」と大変好評であった。そうだろうと思う。すごくいいのだ。これは。

そこで、偶然友人家族(二家族)がうちに来る機会があったので、子供たち(11ヶ月と2歳半)に見せてみてもいいか聞いてみたところ、笑顔で「絶対ダメ」と断られてしまった。パフェのように盛らなくたって、ただでさえ何でも口に入れることに気を揉んでいる時期なのだ。その場では見せるだけで済んでも、家に帰ってから同じものを探して口に入れてしまうかもしれない。誤飲パフェは、それを前にして平常心を保っていられる大人の嗜みなのだとあらためて感じた。

しかしである。パフェを見てワクワクした気持ちになった大人の方も、そのワクワクを消化する先がない。食べちゃいけないからだ。つまり冒頭で紹介した、消臭ビーズが魅力的だが手の出しようがない、その気持ちをさらに増幅させてしまう代物ができてしまったのだ。
図にするとこうだ。図にする必要があるのか分からないけど。
図にするとこうだ。図にする必要があるのか分からないけど。
問題を解決させようとして更にこじらせてしまった。スリ傷にマキロンを塗っていると思ったらこれは塩だったのだ。

というわけで特になんの役にも立たない、ただただ美しいものができた。

でも、そうなのだ。何の役にも立たない、ただ美しいものを作ったのだ。

そういうのって、すごく素敵なことだよねって、そう思う。
!

絞り袋、楽しい

パフェを作っていて一番楽しかったのは、何と言っても保湿クリームを絞り袋で盛り付ける工程だった。クリームの硬さがちょうど良くて、やっていて手応えがあった。
余ったニベアも、こうして妻にあげた。
余ったニベアも、こうして妻にあげた。
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