特集 2018年3月13日
 

オカルト今昔物語

心霊写真のデジタル時代

最後は心霊写真である。西村さんは心霊写真を集めていたこともあるらしい。このときも心霊写真の本を見ていた。
昔は心霊写真の写真集も発売されていた。
昔は心霊写真の写真集も発売されていた。
――今でも心霊写真ってあるんですか?

橋本さん「うちでは心霊写真の買い取りもしているのですが、査定してください、これって心霊写真ですか? という問い合わせが結構な頻度であります。今はスマホで撮った写真がほとんどで写真データを送ってもらって査定しますが、買い取りまではいかないことが多いですね」

西村さん「そういうのを鑑定して本当の心霊写真ってどれくらいありますか?」

橋本さん「僕自身、霊感があるわけではなく、本物かどうかわからないのであくまで心霊写真として見た場合、面白いかどうかで見ています。それが本当に霊によるものなのか、偶然のいたずらなのかは見ていません」

――どのような心霊写真が良い写真ですか?

橋本さん「ありがちですけど、足が片方なかったり、腕が多い、顔にしか見えないものが写っていたりする写真はいかにもっぽくていいですよね」
話を聞きながらレジのところに写真が貼ってあるのが気になる。
話を聞きながらレジのところに写真が貼ってあるのが気になる。
聞いてみたところ、最近、買い取ったフィルム写真だそうだ。ここから心霊写真の歴史の話を聞いた。

橋本さん「日本では幕末や明治の頃に写真技術が入ってきました。この時代では写真乾板というものを用いてガラスの板に特殊な液を塗って撮影をしていました。このガラス板は放っておくと撮った映像が焼き付いてしまって、さらにそれを使い回してしまうと元々撮った人の姿がぼやっと写ってしまうことがありました。普通は失敗した写真として処分をしていたそうです」

この現象は写真家などの間では知識としてあり、はっきりと霊っぽいものを作ることは
逆に知っているからこそ作りやすかった。

橋本さん「日本の着物を着た女性が写っている写真をわざと作って外国人にお土産として販売したりしていたそうです」
他の心霊写真も見せてもらい、心霊写真好きたちは大興奮である。
他の心霊写真も見せてもらい、心霊写真好きたちは大興奮である。
この頃の写真はお店に行ったり、写真家に来てもらって撮るもので、失敗も少なく不思議なものが取れても捨ててしまう。

橋本さん「しかし、1960年代にフィルムカメラが出てくると、プロだけではなく、一般の層にも段々とカメラが普及していきました。そして、迎えた70年代のオカルトブームの中で、一般の人たちが技術が無い中で失敗した写真が「これはなんだ? 心霊写真だ!」として増えていったのです。」

70年代に出版されていた心霊写真集を見ると「これって心霊写真なのかな?」とようなぼやっとした光のようなものが写る写真が多く、手や足がなかったりした写真は少ないそうだ。

安藤さん「フィルムカメラって、暗くして撮るので光が漏れると赤くなったり、フィルムを巻かないと人の顔が2重で写ってしまうことがあったんですよ」

こういった写真は今では撮れないらしい。

橋本さん「逆に今だと、デジタルカメラやスマホのカメラだとライトを工夫したりしないとこういったぼんやりした写真は撮れないです。最近の心霊写真だと、デジタル的な加工もあると思うのですが、はっきりとした顔が写っていたりする心霊写真が多いですね。最初の頃のような心霊写真に戻ってきています」

西村さん「先祖帰りしているんですね…」

心霊写真にせよUMAにせよ他のなんにせよ、オカルトというのは実は技術や科学と密接に結びついて変化している。
だが、変化をする中でも、大切なのはオカルトは楽しもうとする気持ちがなによりも大切だと感じた。いい感じの締めだ。
【取材協力】
ナインブリックス

住所:神奈川県横浜市中区日ノ出町2丁目110-1

店舗営業時間: 11:00〜20:00

定休日:月曜日、水曜日、第3土曜日

Twitter:@ok9bricks

ホームページ:http://ok9bricks.com/

オカルトのカードダスを査定してもらったら

この記事でも使用したオカルトのカードダス。子どもの頃、自分だけが熱狂して集めていたのだが、全種類集めようと思っているうちになくなってしまった。20年前近くの話である。誰も集めてなかった、年代も古い、きっと高価で買い取りしてもらえるだろうと思って持ってきたのだ。

あの見つからないでおなじみの徳川埋蔵金並に儲かるかもしれない。
あの見つからないでおなじみの徳川埋蔵金並に儲かるかもしれない。

橋本さん「ああ、これですね。第1弾が全部で 47ぐらいまであったかなと思います。半分ぐらいありますね」
「コンプリートしていて1000円ぐらいの買い取りです」
「コンプリートしていて1000円ぐらいの買い取りです」
全然だった。理由を聞くと、乗っている写真が雑誌などに載っている有名な写真が多いので、 売値としてはそこまでではない。レアな写真や版画が載ってたりすると高くなるそうだ。しかも、第2弾もあったのか。ものすごくほしい。

橋本さん「定番のやつが多くて見たことがある愛着がわきやすいし、入門用しては素敵なカードダスだと思いますよ」

こういうのは値段じゃないから。気持ちだから。このあと、本を買って帰りました。

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