特集 2018年6月10日
 

松本商店の美味しい干物レシピ(デジタルリマスター版)

干物を持ち帰って焼いたよ編 まずはサンマ

サンマの干物。元は1尾68円のサンマ。脂が美味しそう過ぎる。
サンマの干物。元は1尾68円のサンマ。脂が美味しそう過ぎる。
大根おろしを用意してサンマを熱した焼き網に載せた。ジュッと音がして身が焼ける。脂が焼き網に落ちると白い煙が立ち上り脂の焼ける匂いが弾ける。

 焼き上がったサンマの腹は脂で素揚げ状態。サクサクと骨なんか全く気にならずに食べられる。身も皮も、まるで脂と旨味の結晶。それを大根おろしが信じられない相性で演出する。一言で言うと、

美味い!

のだ。

 味は結構オリジナルの干物に近い感じがする。これから先干物どうしよう、と思っていたがこれで自作の道が開けた。市販の干物はいまいち美味しくなくていつも実家の干物を食べていたのだ。

鯖の干物、アジの干物

鯖の干物は半身分。アジの干物も焼いてみた。
鯖の干物は半身分。アジの干物も焼いてみた。
鯖の干物は脂ののりがいまいちと感じた。煮物用の鯖だったのかも知れない。あと、身が厚かったので塩汁に漬ける時間をもう少し長くした方がよかった。干物作りは難しい。

アジの干物はかなりの出来映えだったように思う。これはサンマと並んで実家のアジに近い。成功と言えよう。

サンマみりん干し、イカみりん干し

この照りと色。これがみりん干しの魅力。
この照りと色。これがみりん干しの魅力。
みりん干しを焼くと独特の甘く香ばしい香りが漂う。ゴマ、醤油、砂糖の焼ける香りだ。どれも日本人が愛してやまない香りであり、大和民族のDNAに語りかける力を持っている。

 そんなサンマみりん干しが不味いわけがない。正直、あんなドロドロな砂糖醤油みたいなつけ汁で美味しくできるか半信半疑だった。が、食べてみて半疑は吹き飛び確信に変わった。

これだわ、完全にこの味。

 予想以上の出来だった。おー、おー、すげー、と思いながらあっという間に1枚食べてしまった。逆にイカみりんは失敗だった。

 なにが悪かったかって、イカの質が悪かった。半分乾いたような冷凍イカを使ったためか、半ばスルメの様な食感になってしまった。オマケに身に味が染みてなかった。

ブリのみりん干し

ブリのみりん干しは松本商店には無かった。僕オリジナルだ。
ブリのみりん干しは松本商店には無かった。僕オリジナルだ。
見た目はブリの照り焼きという風情だが、味も大体そんな感じだ。左の切り身は脂がまだ泡立っている。おわかりいただけるだろうか。

 これはかなり美味しかったが、あんまり干物である必然は無いかも知れない。普通にブリ照りにして食べる方が簡単で美味しい気がする。なんでもみりん干しにすれば良いって訳でもないのらしい。

 

 以上、失敗もいくつかあったけど概ね美味しい干物が、松本商店の干物が出来た。これからは干物をたべたくなったら自分で作ることにしようと思う。

干物は良い。なにせ美味い

レシピは大体わかった。と同時に、美味しい干物を作る大変さもわかった。これは大変な仕事だ。1年中、違う条件の中で同じ味を出し続ける難しさは、今回一度作ってみただけで判る。
鴨川市、亀田病院の前から見た夕焼け。
鴨川市、亀田病院の前から見た夕焼け。
「美味しい干物を作る」、ただそれだけを愚直に続けてきた父、母、さらにその先代達に思いを馳せると、違う職業に就いているけど自分も頑張らなくてはなぁと思わざるをえない。手抜きの誘惑に誘われることもあるけど、それが仕事である以上、クライアントや読者のことを考えて良いものを作っていきたい。

それが、実家のレシピを習って自分で干物を作って思ったこと。忘れ気味になったらまた干物を作って食べよう。きっと初心に戻れるに違いない。

 

 と、締めておいてなんですがちょっと続く。干物と一緒にいかの塩辛も作ろうと思ってレシピを聞いた。いかの塩辛も自家製で人気商品だったのだ。そしたらなんと、完成まで1年掛かると言われた。

えー。

という事で、松本商店三部作の三作目、いかの塩辛レシピは一年後になります。気長にお待ち下さい。それまでレシピは営業上のヒ・ミ・ツ。

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