特集 2018年7月6日
 

「門かぶりの松」がおもしろい

「門かぶりの松」とはこういうやつのこと。どこか横から見たエンタープライズ号を思わせるフォルム。
「門かぶりの松」とはこういうやつのこと。どこか横から見たエンタープライズ号を思わせるフォルム。
一戸建ての住宅街を歩いていると、ときどき門の上を木の枝が横断している家を見かける。木の種類はだいたい松だ。おもしろいな、と思う。

これを「門かぶりの松」というそうだ。その成り立ちには諸説あるとのことだが、格式をアピールするためのものであることは間違いない。

今回はこの門かぶりの松を見て回ろう。
もっぱら工場とか団地とかジャンクションを愛でています。著書に「工場萌え」「団地の見究」「ジャンクション」など。

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けっこうあるぞ、門かぶりの松

この記事を書くために調べて、ついさっき「門かぶりの松」という正式名称を知るまで、個人的にこれらを「松ゲート」と呼んでいた。略して「松ゲ」とか言ってた。

このことからもわかるように、本稿は門かぶりの松にまつわるちゃんとした情報をお届けするものではない。専門家に話を聞いたりもしていない。

これまでに見つけた門かぶりの松をご紹介するだけの記事であります。

ただ、この記事を読んだ皆さんが「お、あそこに門かぶりの松があるぞ」と、いままでスルーしていたものが目に付くようになるといいな、と思っている。

あと「門かぶりの松」って池波正太郎の作品に出てくる町人の愛称みたいだ。「傘屋の松」とかいう感じの。

さて、まずはお手本のような門かぶりっぷりを見ていこう。
敷地入り口部分の上空を見事に横切る枝振り。
敷地入り口部分の上空を見事に横切る枝振り。
当然のことながら、横断している枝はだいたい補強されている。
当然のことながら、横断している枝はだいたい補強されている。
見応えのある充実した補強。
見応えのある充実した補強。
冒頭のエンタープライズ号。これもやはり補強が印象的。
冒頭のエンタープライズ号。これもやはり補強が印象的。
門かぶりの松とは、このように枝の一部が水平方向に伸ばされ、文字通り門の上にかぶっているものをいう。

この枝の伸びっぷりが見所なわけだが、その補強も面白いことに気がついた。上のものがそうだが、中にはキャンチレバー(片持ち梁)では耐えられず、終端部分に柱を立てて支えているものもある。正真正銘門だ。

いずれにせよ、枝のうち一本だけを誘導しつつ剪定を繰り返し形を整えるのには、たいへんな時間とお金がかかるだろう。
家屋本体に迫る勢いの松。もはや門の域を超えている。伸び放題の新芽も荒々しい。
家屋本体に迫る勢いの松。もはや門の域を超えている。伸び放題の新芽も荒々しい。
補強の先端が門柱の上に乗っている。正真正銘の「門かぶり」である。
補強の先端が門柱の上に乗っている。正真正銘の「門かぶり」である。
枝のカウンターバランスのように曲がった幹がかっこいい。
枝のカウンターバランスのように曲がった幹がかっこいい。
補強レスの作品もときおり見かける。門ではなく階段を上ったところに配置しているのもダイナミックでいい。
補強レスの作品もときおり見かける。門ではなく階段を上ったところに配置しているのもダイナミックでいい。
これも補強がない。個人的にはこれが見たものの中で一番気に入った。コンパクトな佇まいとか、おそらく建て替えたとおぼしき家屋とのちぐはぐさ具合がいい。
これも補強がない。個人的にはこれが見たものの中で一番気に入った。コンパクトな佇まいとか、おそらく建て替えたとおぼしき家屋とのちぐはぐさ具合がいい。

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