特集 2018年7月12日
 

駅の出口はだいたい黄色 〜JISがつくる風景〜

いかにも規格がありそうなものたち

キーボードの「JIS配列」みたいに、みんながJISだと知ってるものもある。でも規格の番号とか内容までは知らない。

たとえばキーボードの配列を定めているのは JIS X 6002「情報処理系けん盤配列」である。「鍵盤」じゃなくて「けん盤」。かわいい。
JIS X 6002 「情報処理系けん盤配列」
JIS X 6002 「情報処理系けん盤配列」
こういう規格名称を知ってちょっと嬉しいのは、ふだんカタカナで呼んでるものの日本語名称が分かることである。

キーボードはじつは「情報処理系けん盤」というのか、と思うとこれから使っていきたくなる。

それから紙のB5みたいなサイズ。いかにも規格っぽいなーと思いつつ、番号までは知らなかった。
JIS P 0138 「紙加工仕上寸法」B5
JIS P 0138 「紙加工仕上寸法」B5
A4とかA5とかのことを「仕上寸法主要シリーズ」といい、B4などは「仕上寸法補助シリーズ」というらしい。かっこいい。仕上寸法補助シリーズ。声に出して読むといい。

通常はAシリーズを使い、BシリーズはAではサイズが合わないときに例外的に使うと定められているらしい。そうなんだ! たまに規格を読むといいことがあるね。
JIS S 0021 「包装−アクセシブルデザイン−一般要求事項」シャンプー
JIS S 0021 「包装−アクセシブルデザイン−一般要求事項」シャンプー
シャンプーの容器のぎざぎざでリンスと区別するのはよく知られた話だと思う。JIS S 0021 に書いてある。最近はボディソープも増えてきたので、ボディソープの横には一本線をつけるそうだ。

お風呂場で JIS S 0021 だねえ、と思いたい。

隠れたJISにぐっとくる

JISがつくる風景には2種類あると勝手に思っている。ひとつは紙の寸法みたいに、いかにもJISで決まってそうなもの。もう一つは、駅の出口の黄色みたいに言われないと気づかないものだ。

ぼくはこの、隠れたJISにぐっとくる。ふだん気づかないけど、それがあることによって暮らしが便利になっているのだ。縁の下のJIS。そういうものはきっと他にもいっぱいあるだろう。言われなきゃわからないけど、自分でも見つけられたら嬉しいだろうと思う。

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