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コネタ


コネタ007
 
森の中に巨大なアンテナがある
まじかっこいいっす

沖縄はリゾート地だ。本土からは南の島の風を感じようと観光客が多く押し寄せる。ところがここ沖縄では、実は宇宙の風までをも感じることが出来てしまうのだ。まさにグローバルコミュニケーション。そんな未知なる宇宙へ思いをはせつつ、沖縄宇宙通信所へ見学に行ってきました。

安藤 昌教




近づいていいのだろうか

 今回目指す沖縄宇宙通信所は森の中にぽつんと位置している。国道沿いに見つけた看板を頼りにわき道へ入ってみると、そこは木々が鬱蒼と茂るジャングルへの一本道だった。

 しばらく道に迷ったのかと心配しながら突き進むと、沿道には「危険」の看板が。そして突如目の前に巨大なパラボラアンテナが出現した。あれが宇宙と通信するためのツールなのだろうか。SFチックな雰囲気が否応なく漂う。行ってみたらサルが支配していた、なんてことにならなければいい。


どーんとこい、宇宙

 アンテナまでは一本道なのだが、だからこそ、本当に入っていいのだろうか、ワナではないのか、という不安がつのる。

 アンテナは近くで見ると本当に巨大だった。直径なんと30メートル。10階建てのビルの高さにも相当する。しかもでかい割に、角度をいろいろと変えることができ、地球の周りを回っている人工衛星をコントロールしたり、衛星から発信された情報を受信したりしているのだという。

 それにしても巨大な機械というのは、なぜこんなにも格好良いのだろうか。お金があったら本気で買い取って庭にでも置きたいところだ。


入り口には「追跡管制塔」の文字が

 アンテナ横にある沖縄宇宙通信所入り口。流暢なフォントがミステリアス感を増長させている。施設内の展示室は無料で見学できるはずなのだが、本当にここから入っていいのだろうか。入り口には「追跡管制塔」と書かれている。


海洋観測衛星の模型。かっこいい

 意を決して館内へ入ってみると、展示室には、人工衛星やロケットに関する模型が置かれていたり、マンガを使って簡単に説明がなされていたりして、子供にもその仕組みを知ることが出来るようになっていた。はずなのだが、実際、その内容は結構難しい。一瞬わかったように錯覚するが、もう一度思い直すと実はわかっていなかったりする。で、結局楕円軌道ってどこを回るんだっけ、とか。


見学者ノートより

 沖縄宇宙通信所は確かに毎日宇宙と交信をしていた。しかも僕たちの目に触れないところでひっそり粛々と。あの巨大なパラボラアンテナが、山奥でしっかりと仕事をしてくれているおかげで、僕たちはテレビを見たり天気を予想してもらったりと、便利な生活を送ることができるのだ。難しい話はさておき、しっかり働く人への感謝の気持ちを再確認することが出来た。ありがとう、パラボラアンテナ、ありがとう、働くみなさん。

沖縄宇宙通信所
沖縄県国頭郡恩納村安富祖金良原1712
見学は年中無休 10:00〜17:00

 


 

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