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コネタ


コネタ052
 
吉野家でタコライスが食べられる

え、タコライス?
沖縄には「タコライス」という食べ物がある。タコの入ったご飯ではない。タコスの具がライスに乗っかっているのだ。米軍統治時代にアメリカから入ってきたタコス(牛挽肉、レタス、トマト等をトウモロコシの粉で作った皮で包んで食べる)を、日本風にアレンジしたことが始まりとも言われる。このタコライス、沖縄ではとてもポピュラーなメニューで、専門店もたくさん見かけるのだが、なんと、あの牛丼の老舗吉野家でも食べることができるという。さっそく行ってみました。

安藤昌教


入り口横には、大きな幕が。一押しです

あの牛肉騒動以来、吉野家をはじめとするどんぶり業界は、牛丼に代わる様々なメニューをひねり出してきた。豚丼、親子丼、マーボー丼等々。そういえばカレー丼なんてのも。それ、カレーライスじゃん、と我ら素人は安易に考えてしまうのだが、そこはやはり牛丼の老舗として、あくまでどんぶりで行かなければ、というプライドがあったに違いない。しかしそんなどんぶり哲学を完全に無視したメニューが沖縄にはあった。

 それがタコライスだ。

 国道沿いの吉野家に車を進めると、まず入り口の隣の大きな垂れ幕に目が留まる。沖縄吉野家限定メニュー、タコライスの看板だ。なんとなく南国ムードの漂う垂れ幕に、辛そうなチリソースのたっぷり乗ったタコライスが映えている。しかも380円は安い。専門店で食べると、だいたい500円くらいが相場ではないだろうか。さすが吉野家、タコライスだって、早くて安くてうまいのだろう。期待は膨らむ。

ああタコライス、タコライス・・。


お好みの辛さにできます!

 なんて期待に胸を高鳴らせてはみたものの、実は筆者は辛いのに強いほうではないのだ。密かに、ものすごく辛いタコライスが出てきたらどうしよう、と不安を抱いていた。しかしそんな不安をすっとばす情報が垂れ幕の下の方に小さく書かれているではないか。

お好みの辛さにできます

願ってもない。これで安心だ。マイルドな辛さのタコライスを頂きましょう。

こういうことですか

 カウンターでタコライスを注文すると、景気のいい声で注文が繰り返された。

「タコライスいっちょー」「はい、タコライスいっちょー」

 その声を聞くか聞かないかのうちに、奥の厨房ではいきなり調理が始まっているではないか。いや、あの、辛さの注文ができるんじゃないんですか。おずおずと店員さんに辛さへの不安を打ち明けると。

「はいっ、こちらで調節していただけますっ!」

 と笑顔で渡されたのがこれ、コーレーグース。唐辛子を泡盛で漬け込んだもので、沖縄そばに一滴たらすことで味が引き締まるといわれている。タバスコなんて目じゃないほど、そりゃあもう辛い液体だ。

 そうか、辛さの調節ができます、というのは、どこまでも辛く出来ます、ということだったのだ。しかたがない、デフォルトの辛さが常識的であることを願おう。

うまいですよ

 出てきたタコライスは、チリソースが別の器に盛り付けられていて、自分でその量を調節することが出来た。一安心だ。とはいっても、味見したところ、それほど辛いわけではなかったので、結局全部を盛り付けることに。

 タコライスは、はじめその取り合わせにとまどうことになる。なにせレタスとチーズと挽肉がご飯の上に乗っているのだ。しかし実際に食べてみると、以外にもこれが結構いける。シャキシャキしたレタスの食感が、チーズと挽肉の味の濃さをやわらげてくれる。また、ほんのり辛いチリソースがアクセントとなって、全体のバランスを保っている。いや、これはうまいですね。

 吉野家のタコライスは味、ボリューム共に満足できるものだった。僕は大食いの方なのだが、一皿で十分満腹になる。さすが吉野家、早い安いうまい、の牛丼哲学はタコライスにも受け継がれていた。

 牛肉を待ち焦がれているあなた、少しイレギュラーですが、タコライスはいかがでしょう。今のところ沖縄でしか食べられないのですが。


 

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