……ん、うん。
はむはむはむ。
うん、なるほど、なるほど。
具はピーマン、タマネギ、あぶら身の少ないベーコン、缶詰めマッシュルーム。
米はふっくらパラっとしています。コンビニのカレーピラフみたいに、ベタっとしたカレー味ではなく、スパイスの香りがさっと立ち上がっていて、ほどよい辛さです。
確かに、おいしい。もちろん高級料理の美味しさじゃないんですが、普段食べるものを、洗練させてヴァージョンアップした味です。日常食の延長線上の味……。
ジャンルで言えば、先日紹介した、「東京駅そばにある、サラリーマンに大人気のナポリタンの店」のような感じです。
「じゃあ、もしこの店がオフィス街にあったら、サラリーマンやOLさんに人気の店になるんだろうなあ……」
でもこの店のお客は、働き盛りの元気なサラリーマンではなく、病気関係者。
「ここの料理人って、病気でヘコんでる人たちに、『ウマいもん食って元気出して欲しい!』とか思ってるのかなあ……」
一気に食べきった空っぽのお皿を眺めつつ、そんなことを考えました。
ちなみに金額は662円でした。安い。
今は、たいていの人は、臨終を自宅ではなく、病院で迎えます。
美味しい食べ物のある病院で死にたいなあ、ゴハンが激ウマっていうのが売りの病院があったらいいなあ……と思いました。病院ミシュラン本があったらいいのに!
取りあえず、次回立川に行くときは、ナポリタンを食べてみたいと思っています。 |