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コネタ


コネタ186
 
時価6000万円の純金トイレ
六千万円の便器と記念撮影

時価6000万円と言われる純金製のトイレが、香川県の宇多津に展示されているらしい。

がぜん興味を持って調べてみたところ、このトイレは現在、バブル期に建てられた「ゴールドタワー」の最上階に展示されているという。

燦然と輝く金ぴかタワー、そして6000万円の純金トイレ。いいなあ、この滅茶苦茶なバブル感覚!! やっぱり世の中、「ガハハ!」な成金趣味がないとつまらないですよ。

そこで今回は、ゴールドタワーに行って純金トイレを見てくるという、胸おどる取材計画を立てたのでした。

(text by ステッグマイヤー名倉

ゴールドタワー。あまりにも唐突な出現。

ゴールドタワー見参!

JR宇多津駅で下車して歩くこと数分。ゴールドタワーは突然その姿を現した。うわっつ!!

あまりにも唐突な出現に思わず面食らう。高層ビルひとつない、のどかな郊外の風景に突如、巨大な金ぴかタワーが視界に飛び込んでくるのだ。

バブルの号令に合わせてスタートダッシュしたはいいが、振り返ると後続選手は誰一人いなかった。…という感じだろうか。

いや、あなたは文句なしのトップランナーですよ。一名中の一位! もはや敵なし。


ゴールドタワーの内部構造。ありゃー。

ゴールドタワーに入る

建物の高さ158メートル。外見も数字も都心の超高層ビルに引けをとらない貫禄である。

だが、入場料を払ってタワー内部に入ってみたら気が抜けた。高さ158メートルもあるくせに、実際のフロアは4階分しかないんである。

…なるほど、こういうコトでしたか。完全に肩すかしを食わされた気分。

まあいい、目指すは最上階のスカイバンケット。純金のトイレあるのみ!!

ちなみに1Fは全面ゲームセンターでした。


最上階・スカイバンケット。親子連れの団欒ムード。

エレベータに乗って最上階へ

受付で展望台行きの別料金を払う。直通エレベータに案内されて乗り込むと、ものの数分で最上階に到着。

扉が開くとそこは、親子連れの家族がたむろする団欒ムードの一角だった。考えてみれば確かに、「高いところ」も「トイレ」も子どもが喜びそうなスポットである。

30歳の男が一人でウロウロしていると周囲から浮いているのをひしひし実感する。「取材だからね、取材!」とアピールするため、必要以上にデジカメを構えたり 。


ついに出会えました!

お目当ての純金トイレ!!

それはガラス張りの小部屋に、うやうやしく展示されていた。ライトアップされてピカピカ輝いて。

家族連れの面々は皆、「ほうー!」とか「へえー!」とか「キレイだねー!」とか、思い思いの感嘆を漏らしながらディスプレイに見入ってい る。

…あのー、これ便器なんですけど。「何のためにこんなモノを!?」という素朴な疑問が頭に渦巻く。

でも、あくまで大真面目に展示してある純金トイレには、そんな邪念など吹き飛ばしてしまう「負のパワー」がみなぎっていたのでありました。


なにやってんだ大蔵省。

「検定済」のお墨付き

純金トイレのかたわらには、大蔵省造幣局による「検定済」の掲示が置かれていた。

なんでも、純金26キロを使用しており、これが時価6000万円相当であるとのこと。ふーん。

それはいいとして、大蔵省造幣局。こんな便器などしかつめらしく検定してる場合なのか!? 

大蔵省までも巻き込んだ壮大なコントの様相。


意外と軽かった。セルシオ一台分。

便所スリッパも純金製

さきほどチビッ子が触っていたので気になっていたのだが。

フロアには「純金製の便所スリッパ」も展示されていた。純金2.5キロで時価500万円相当とのこと。巷の高級国産車は、このスリッパと同じくらいの価値なのか。

なお、生地が薄い部分はベコベコに変形していた。おそらく腕力自慢の猛者たちが競って押しつぶしたのだろう。

ぼくも挑戦してみたが1ミリとて変形せず。


穴から取り出せないかと不毛な努力。

みんな考えることは同じ

こういうモノを目の前にしてつい考えてしまうことはただひとつ。

「どうにかして穴から取り出せないものか」

ためしに挑戦してみたら案の定ダメでした。片足ずつなら取り出せそうなのだが、両足が溶接されているので全く通らないのだ。

考えることはみな同じようで、穴には無数の傷が付いていた。よく見れば、金粉を削り取ろうとした痕も。ああ世知辛い。

それにしても、両足がくっついている便所スリッパ。いくら純金製でも履きたくないと思った。こんな行儀良い姿勢でウンコなどしたく ありません。




宇多津駅で買ったリアルゴールド。

…というわけで。 純金製のトイレとスリッパを堪能して、ゴールドタワーを後にしたのでありました。

今回の取材で改めて感じたのは、「冗談は真顔でやるに限る」ということ。

金色の便器というだけならアリガチだけれど、それを何千万円もの純金を使って、大蔵省まで巻き込んでやってしまう「よく分からなさ」 。これは単純に素晴らしいと思った。そして、こんなコトを堂々とやってのけた当時の宇多津町には、最大限の拍手を外野からおくりたい。

ゴールドタワーから帰る道すがら、宇多津駅の売店でリアルゴールドを買った(缶入りなのが 珍しかったこともあって。ちなみに京都では瓶入り)。

ゴールドづくしの一日を〆るにふさわしい栄養ドリンク、リアルゴールド。「金はもうたくさんや…」と少々うんざりしながら、グッと一気に飲み干した。 なんか余計に疲れた気がした。



 

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