しぶしぶ場所を変える
次の舞台はガスト。ここなら24時間営業だし気兼ねなく朝までいられるだろう。入り口のドアを開けると客の入店を知らせるチャイムが静かな店内に響き渡った。
ぴろぴろぴろー、ぴろぴろぴろー
「いらっしゃいませーっ!!」
なんだこのテンション。3時過ぎだというのにガストの店員さんはランチタイムかと見紛うほどの元気さだ。たぶんバイトの学生さんだろう。うぬう、負けてはいられない。対抗してサーロインステーキ膳でも注文してやろうかとか思ったが、消化する自信もないのでサラダとドリンクバーで我慢。
それにしても店内は照明が薄暗く非常に居心地がいい。同じ徹夜セットを机の上に広げても、先ほどのマックとは違い偉い人の机の上みたいな空間ができあがる。
柔らかいクッションの椅子に浅めに腰掛けると、あまりの心地のよさに一瞬意識が飛びそうになってしまった。いかんいかん。
ガストでは居心地がいい分、油断するとすぐに睡魔が降りてくる。眠い、すごく。もう自分でもなんのためにここにいるのかすらわからなくなってきていた。 |