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コネタ


コネタ256
 
カギをあけてカニをもらおうIIに挑戦

 右の写真、新聞の折り込みに入っていたチラシである。「いんべやあフェスタ勝浦」──千葉の港町の地域祭りといった感じだろうか、活気あふれる雰囲気が楽しげな広告だ。

 しかしどうだろう、写真右下に注目してほしい。「カギをあけてカニをもらおうII」とある。

 カギをあけてカニをもらおう。しかもII。

 何回読んでもわからない。カギをあけてカニをもらおう。やっぱりだめだ、まるで見えてこない。

 謎を解くべく、実際に行ってみたレポートです。

(text by 法師丸

「あんだもよってみらっせ」(方言は適当)
布コーナーが異常人気

●確かにあった謎のコーナー

 会場は千葉県・勝浦市の漁港近く。たくさんの人でにぎわっていて、地元で獲れた海産物や名産品などがいろいろと売られている。

 そんな中に、おばあちゃんたちが集まっている人だかりを発見。ひしめくおばあちゃんたちの間から中の様子を見てみると、売られているのは布だった。

 ひときわ人気の布コーナー。港町とはあまり関係なさそうだが、逆に考えれば布を求める気持ちが港町の人たちにあってもおかしくない。

 布コーナーのヒートアップぶりにも象徴されるように、全体的に活気のあるこの「いんべやあフェスタ」。「いんべやあ」というのは房州弁で「行こう」という意味であるらしい。そうだ、私も謎のカニコーナーに導かれてやってきたのだ。

 そう思っていたのだが、またも出くわした行列につい並んでしまう。地元高校が作った缶詰コーナーだ。これは確かに買いたくなる。

 他にもいろいろ引っかかりつつも、ついにカニコーナーを発見。確かにそこに謎の扉は開かれていた。


「人がわんさおるっとね」(方言は適当)
ほんとにあったカニコーナー

 

このドアの向こうにカニが
ジャンケンは後から追加したっぽい
金庫の中にカニがあるわけではない

●別に脈絡はないカニコーナー

 何回読んでも頭の中で整理がつかなかった「カギをあけてカニをもらおうII」。実際に来てみてもそのままの看板が立ててあるだけで、それ以上の脈絡の説明はない。

 コーナーのドアに書いてある説明を読むとルールがわかる。ドアのカギを開け、ドリブルとジャンケンをして、さらに金庫のカギを開けるとカニがもらえるのだ。

 それ以上でも以下でもない。そういうルールのコーナーなのだ。

 意外だったのはドリブル。そんなの聞いてない。ドリブルなんかしばらくしてない。いや、しばらくというよりは、もう何年もしていない。10年とかそういう単位でしていないかもしれない。

 新たにたちはだかる壁・ドリブル。カニをもらうのはなかなかハードだ。

 金庫とカニが並ぶシュールな光景の中、次々と参加者が挑んでいく。最後の金庫を時間内に開けることができればカニがもらえるのだが、ダミーのカギがいっぱいあってなかなか開けることができないようだ。

 残念賞はリンゴジュース。リンゴジュースのおいしさも認めるが、カニとの落差はあまりにも大きい。失敗した子供は泣くのをこらえているようにも見える。自分もあんなみじめな気持ちになるかもしれないと思うと気合いが入る。

 そんな中、ついに成功者が出現。素直な喜びっぷりがまぶしく見える。

 ちなみに金庫の中にカニが入っているというわけではなく、ここにも脈絡は別にない。


そんな風にカニをスタンバイされるとあせるよ
目をそらして受け取るリンゴジュース

カニへの扉が開いた瞬間
その気持ち、よくわかるわー

 

子供たち注目の中、チャレンジスタート
カニに向かって加速するドリブル
「カニもらうだば、本気だっぺ!」(方言は適当)

●そしてカニへと突き進む

 順番待ちの列に私も加わり挑戦してみる。

 写真では子供ばっかりの列にひとり大人の私が混じっているように見えるが、実際には私以外の大人も参加していたことも記しておきたい。

 カニがほしいと思う気持ちは子供も大人もおんなじ。制限時間は子供より大人の方が短いので、そういう意味でもカニへの道はフェアだ。

 それでもまあ実のところ大人の姿はまばらなのだが、とにかく挑戦。すばやくドアのカギを開け、続いてのドリブルも思ったよりスムーズにできた。列に並んでいる間にしていたイメージトレーニングが功を奏したのだと思う。

 カニを目指してドリブル。体育の時間はあまりやる気のなかった私だが、カニがかかるとこんなに本気になれる自分を発見だ。

 ジャンケンでもなんとか勝利をおさめたのだが、手こずったのはやはり最後の金庫。ダミーのカギがいっぱいあってなかなか開かない。ああ、もう少しでカニなのに。

 残り時間がカウントダウンされてせかされる。……おお、ついに開いたぞ!

 さっき失敗した子供たちがうらめしそうに見ている中、カニを受け取る。もらえるカニは2杯なのだが、発泡スチロールの箱ごともらったことで自然とテンションも高くなってくる。

 カニの箱を持ってフェスタ会場を歩く。道行く人も振り返る。いやあ、それほどでもー。

 「カギをあけてカニをもらおうII」。まさにその通りのコーナー。これからの生活でもカニを手にすることはあると思うが、それがカギを開けたからという理由であるのは最初で最後だと思う。

開いた!(そこにカニはないけど)
こんな気持ちでカニを手にするのは初めて

謎の食べ歩きツアーも発見

高ぶるカニへの思い

 高いテンションながらも全体的にゆるくもあった「いんべやあフェスタ」。カニはおいしかったし、高校で作った缶詰もおいしくて満足だ。

 写真はフェスタ内で見かけた店先の様子。食べ歩きツアーはいいとして、バナナが時計屋の店頭に置いてある。

 またしてもわからないイベントが登場。一体なんなんだ。

 カニを食べながらも思い出すと深まる謎。こちらの方は参加できなかったので実体は不明のままだ。まだまだ奥が深そうなこのフェスタ、来年もやっていたら今度は食べ歩きの方に挑戦してみたいと思う。


 

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