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コネタ


コネタ336
 
人工スキー場に降る雪
この雪が人工かぁ。

冬ですね。
寒がりの僕にとってはいやな季節です。
そんなことはさておき人工スキー場にどうやって雪を降らしているのか気になりませんか?
オープン前の人工スキー場に見学に行ってきました。

思いつきで箱根まで向かったんですが約3時間かけて現場に向かう最中都内の喫茶店ネタでよかったんじゃないか、と軽く後悔しましたが積年の疑問が解決できてよかったです。

梅田カズヒコ

箱根登山バスで60分。
温泉地を越えバスは進む。

今年の暖冬、雪が溶けていないか心配だ。

目指す人工スキー場は箱根にあります。スキー場を目指し東京から南へ(スキー場に行くのに南へ下るのは少し変ですね)小田急線で揺られること1時間半、神奈川県を横断し終点の箱根湯本に到着、さらに目的地のスキー場までバスで1時間。バスは急斜を走り箱根の奥へ奥へ向かいます。このバス、細めの山道を縫うように走るためかなり怖いです。特にバス同士がすれちがうときなんか本気で落ちてしまわないか不安になります。

バスも怖いんですが不安なことがもうひとつあって、今年は暖冬だといわれていますがロケの日は10月後半の気温、箱根は山の中とはいえ気温は15℃でした。厚着だとちょっと暑いほど外気。雪が溶けていないか心配です。


目的地に到着!

取材協力

箱根ピクニックガーデンスノーボードパーク
神奈川県足柄下郡箱根町元箱根143−1
0460−3−6885 (オープン期間中のみ繋がります)




雪だー! やったー! 人工とはいえ今年はじめてみる雪にうれしくなって思わずはしゃいでしまいました。人間はつまらないことではしゃげますね。

ただこの日はスキー場オープン一週間前なんですが、まだスキー場とはとても呼べない雰囲気です。一週間でオープンできるんでしょうか? アテネオリンピックの準備と同じように見てるこっちが心配になるような光景です。

 

車で颯爽と登場した担当の植野さん。

さっそく案内していただきました。

ご担当の植野さんにご案内していただきました。

「この動く歩道で頂上に上ります。この動く歩道、約214mあって屋外にあるものとしては日本で一番長いですよ。」

雪を見に来て日本一の動く歩道に乗れるとは。うれしくなってしばし雪そっちのけで動く歩道を鑑賞しました。

長い長い動く歩道に乗ってコースの頂上へ向かいます。
屋外にあるものとしては日本で一番長い動く歩道(214m)。確かにめちゃくちゃ長いです。

日本一長い歩道に乗る植野さん。

 

本題に戻る。

どうも僕は変わった乗り物系に弱くて雪をひとまず置いて日本一の歩道をしばし鑑賞していたんですが案内してくれた植野さんにも悪いので今回の主旨に戻ります。


これが雪を作る機械だ!
「これがなければ商売あがったりだよ」
MITSUBISHIの文字。三菱はなんでも作るんですね。

すごいぞ『アイス・クラッシャー・システム』!

順を追って雪の降らせ方を見学します。

まずは雪を作る専用の機械「ICS」(アイス・クラッシャー・システムの略らしい)で雪を製造します。館内にはこのICSが4台あってこの機械が24時間フル稼働で約9,900uの敷地を白銀で埋め尽くします。

この雪を作る装置のしくみ、わかりやすくたとえるならば冷凍庫にいれていた缶ビールを急に外に出すと温度差で霜がつくのといっしょです。この原理を利用して巨大な冷たいロールに水を吹き付けて霜を作ります。(冷たいロール=缶ビール、水=外気)
次にロールに張り付いた霜をはがします。そしてポンプに送り込むというシステムです。
この要領で一日に生み出される雪の量は最大50トン!!

植野「そんなわけでこの機械のおかげでうちは運営できてるんですね。逆にこれがなかったら商売あがったりですよ」
梅田「すごいですね。ちなみにこの機械はどこで作ってるんですか?」
植野「それは知りません。裏に書いてあるんじゃないですか? えーっと、あ、三菱だ」

世界の三菱の実力を思い知りました。鉛筆から人工スキー場の造雪機まで一社で作るなんて。


雪をパイプで運んで雪の山を作ります。

やはり最初はパイプで雪を作っても溶けてしまうらしいです。なので夜の外気が寒いうちに集中的に雪を作るようです。ただ、一回積もった雪は写真のように山にしておけば溶けにくいらしいです。


雪がでてくる部分。
近づいてみるとでかい。
雪というより魚屋さんにある氷に似ています。
スキー場からは芦ノ湖が見えます。

一週間前なのにこんな雰囲気で大丈夫なのかなとい思って聞いてみた。

梅田「オープン一週間前ですがもっと雪をならさなくていいんですか?」
植野「早いうちに雪をならして作っちゃうと溶けちゃうんですよ。今のうちは雪山にしておいたほうがいいんです」
梅田「なるほど。今年は暖冬ですけど予定通りオープンできそうですか?」
植野「箱根は朝晩冷え込むんで問題ないです。僕らは人工スキー場なので逆に助かってるんですよ。天然というか普通のスキー場のほうが雪が降らなくて大変じゃないですかね」

なるほど、早くならして雪山っぽくしなきゃっていうのは素人の発想のようだ。



オープン直前になると、これで先ほどの雪山をならす。細かいところは人手でコースをしあげるが基本的にはこの車でならすらしい。

帰りは芦ノ湖に寄って帰りました。

雪を見ていると食べてみたくなったので「雪を食べてるところを写真に撮ってください」と頼んだら軽くたしなめられました。でも長年の疑問だった人工スキー場に降る雪の謎が解決してよかったです。

箱根ピクニックガーデンスノーボードパークは3月6日までオープンしています。
お金も暇もあまりないけどスキー、スノボには行きたいという方、
都内から2時間半、交通費片道2000円強の安上がりのスノーボード&スキー場に遊びに来るのはいかがでしょう。



 

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