ギャルの聖地・渋谷109を、定期的に見学することにしている。
……という話を、先日、男性の友人(20代後半)に言ったらば、
「うそ、オレ、中に入ったことないよ」と言われた。
「ああー、男の人は用事ないよねえ。行くのは、上のレストラン街くらいかー」
「どんな感じなの、中って」
「もうねえ、テンションが高いのよ。お祭りみたい。ギャル服屋とギャル小物屋さんがみっしり詰まってるわけなんだけど、それぞれの店が、それぞれの趣味にあった音楽を、でーーーっかい音でかけてんの。一歩あるくと、べつの曲が聴こえてくるという。しかも、もちろんアッパーな曲ばかり、トランス系の」
「ディズニーランドみたいだね」
「そう、遊園地っぽい。目に入ってくるのも、アッパーなギャル服ばかり。ヘソや肩が出て、靴の先はとがってて……。そこに完成度の高いギャル店員さんがいて、ギャルに接客してるという」
「すごいなあ」
「行くと疲れるよ」
「じゃあ行かなきゃいいじゃん!」
「いや、でもなんだか、観察しておきたいんだよねえ……」
(text by 大塚 幸代) |