糊の主成分をご存じですか。
…え? 知ってる? …そうですか、私は知りませんでした。主な成分は「でんぷん」だそうですね。
でんぷん。イモなんかに入ってるアレですか。だったら糊なんて、わざわざ買う必要ないじゃないですか。台所にあるもので作れるじゃないですか。
そんな思いに駆られ、作ってみました。
(高瀬 克子)
粉から糊へ
でんぷんといえば、片栗粉だ。揚げ物(立田揚げ)が好きでよく作るため、我が家の片栗粉消費量は、ちょっとすごいことになっている。
他には料理のトロミ付けに使う片栗粉だが、今回は食には無関係だ。 そのわりに罪悪感がゼロなのは「糊づくり」という正当な理由がある からだろうか。
さっそく水で溶いた片栗粉を鍋に入れ、火にかける。
驚いた。ものの10秒で糊が出来てしまった。ためしに紙が付くか試してみたのだが、結果はご覧のとおり。
すごい。糊って、こんなに簡単に出来たのか…。もはや私の頭の中では、糊は文房具ではない。台所用品の一部だ。
調子に乗って、さらにもう一種類作ることにした。片栗粉以外に「でんぷん」全開な物といえばコチラ。
こちらも同じように、コーンスターチを水で溶いて火にかける。やはり水の温度が上がってきたかなー、と思う間もなく糊が出来た。 簡単すぎて拍子抜けするくらいだ。
さらに調子に乗りました
昔の人は、障子の張り替えにゴハンを使ったという。果たして「ゴハン糊」は、イモやトウモロコシ以上の威力を発揮するのだろうか。
せっかく出来た糊を、このまま「お粥」として食べてしまっては勿体ない。なんたって、食べられる糊だ。
というわけで、意味もなくアレコレくっつけてみました。
同じコメから出来た物だもの
煎餅っぽい物を買ってきて、思うままに糊づけてみた。理由はない。 糊づけたかったから糊づけたのです。竹たてかけたのです。
あられ自体の重さと、糊が瞬時に乾かないことが影響し、写真以上の長さの玉すだれは出来なかった。
残念であると同時に、瞬間接着剤を発明した人類を褒め讃えたいと思った。…アロンアルファ、食べられないけど。
「上に伸びるには限度がある。ならば、平面にくっつけてみよう」と思いたち、出来上がったのがこちら。
まだまだ可能性がある糊です
これからは「あっ、糊がない!」なんて時は、コンビニに走らずに台所を漁ろう。
糊が食べられるなんて、考えてみればスゴイ話だ。もっと他に有効利用できると思うのですが、どうでしょう。何か思い付いたら、どうか教えてください。