箱には「回収しますのでお電話下さい」と書かれている。早速記載の番号に電話をかけてみた。
「はい、気象台です」
「あの、気象観測器というものが落ちてきたのですが」
「・・・は」
「ええっと、スチロール製の箱です。風船が付いていました」
「ああ、レーウィンゾンデですね」
よく見ると箱には確かにレーウィンゾンデと書かれている。
「で、何か被害はありましたか」
「いえ、特に」
「そうですか、ありがとうございました。では燃えないゴミとして捨ててください」
「捨てていいんですか」
「ええ」
「回収しないのですか」
「もう計測は終わっていますので。捨てるのが面倒でしたら取りに伺いますが。」
謝礼どころか僕がもらったのは案の定ゴミだった。だけどせっかくなので少し話を伺った。以下、お話の内容から抜粋。 |