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コネタ


コネタ642
 
壁画探訪

以前乙幡さんがコネタで紹介してくれた沖縄の壁看板。コンクリの壁に直接ペンキで描かれた看板だ。沖縄では壁直塗りは珍しいことではないわけだけど、それにしても力入れすぎだろう、という壁に出くわすことがたまにある。それはもう歴史に残る勢いの壁画がそこかしこに。そんな沖縄の隠れた見所を紹介します。

安藤 昌教

だってめでたいんですもの。

自由な感じの壁画の数々

以前乙幡さんが紹介してくれたコネタにもあるように、沖縄の看板は壁に直にペンキで塗られているケースが多い。これはたぶんコストが安いこと、それから直接描いておけば台風とかで飛ばないこと、この二つが主な理由として考えられる。

それからもう一つ個人的に思ったことなのだが、壁に絵を描くのは単純に楽しいのではないか。安いとか丈夫とか、そういう実用的な理由だけでなく、ただ楽しいから描いている。今回はそんな自由な感じの壁画をいくつか紹介したい。

まず最初の壁画がこれ。というのもこの壁、僕の家のすぐ前にそびえたっているのだ。否が応でも毎日見る。高校のマーチングバンドがなにかの大会で賞を取った、それを記念して描かれた壁画のようだ。うれしいことがあったので壁画にしてみました。みなさん、見てください。動機としては間違っていない。

 

でかいことはいいことだ。

とにかくでかい絵が描きたい

これも近所で見つけた壁画。ひまわり。ガスのメーターとか窓とかと比較するとその大きさを測り知ることが出来る。1つのひまわりをここまででかく描いた壁画がかつてあっただろうか。しかも角をまたいで3面にわたって描かれている。

 

壁一面に壁画。

好きだから描きたい

町ではヒップホップ系のグラフィティを目にすることがあるが、ここまで目立つところにでかでかと描かれたものも少ない。しかもこのサイズの絵で、表現されている内容はドリンクオール500円、のみ。この労力でその情報量。もう好きで描いているとしか思えない。

交番にも壁画。

交番の壁にだって壁画。古いものなのかかなり色あせてしまっているが、よく見ると天女が宙に漂っている。やくざの背中にいそうな和風図柄だが、ここは警察。これも特に意味があるわけでもなさそうなので、やはり好きで描いたものなのだろう。

 

天女、人気です

他所でももう1つ天女の壁画を見つけた。某福祉施設のビル一面に描かれた壁画だ。平和な町の空を天女が舞っている、の図。ここまで巨大な壁画を描くのにどれほどの労力を必要としたことか。ちなみにダヴィンチは最後の晩餐の壁画を描くのに3年かけている。

それにしても沖縄の壁画はどこか工場で描いたものを現地に持ってきて貼った、というわけではなく、もろに壁に筆やスプレーで描いている。でかい壁に思いっきり絵を描く、それは楽しいことなのだろう。うまいとかへたとか、意味があるとか無いとか、そんなのどうでもいい。人生やっぱり楽しんだもの勝ちなのだ。

ここにも巨大な壁画が。
やっぱり天女でした。

 

屋内スペースも油断すると壁画が。

白い壁なんてゆるせない

駐車場やマンションの踊場のふとしたスペースにも壁画が。無地ではだめだ、なんとかしなくては、と思ったのだろう。だけど看板を取り付けると台風で飛ぶし第一高い。ならば絵でも描いておくか、楽しいし。そういうことなのだろう。

 

ここまでくると壮観です

最後にもう一つ驚くべき壁画群を紹介したい。団地の各棟の壁にそれぞれ動物達が描かれているのだ、しかもかなりリアルに。それらが何かを伝えているかというと特にそういうわけでもないので、これもやはり好きで描いた壁画なのだろう。そこにはもう理屈を超越したすがすがしさすら感じる。

草むらからバンビ。見上げるほどでかいバンビ。
象だってパオーンと言っています。
やけにリアルならくだ。血管浮いてます。
こちらは希少種パンダ。味のある描写です。

まとめと考察、あと危惧

古代人類の生活様式に関するいくつかの重要な情報は、壁画によって未来の人類に残し示された。人が犬を飼い、狩猟をしている、洞窟に描かれたそれらの壁画は未来へのメッセージなのだ。そういう点で沖縄が未来の人類にとって重要な場所となることはまず間違いないだろう。

だけど沖縄の壁画が未来の人類に間違った認識を与えなければいいと思う。昔は天女がいたのだ、とか、これはこの辺りにもパンダが生息していたという証拠だ、とか。

まあそんな難しいこと考えずにこれからもぞくぞくと出現するであろう壁画を楽しみにしていきたいです。


 

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