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コネタ


コネタ669
 
電気で光る鉛筆の芯
昼、焼き鳥、ビール、天国。

焼き鳥のつくねの美味しさが社会人になるまでわからなかった。
しかし飲み屋で出されたつくねに卵黄を付けて食べた時の、あの濃厚な味と荒っぽい食感にコロリとやられてしまった。
以来つくねが好きだ。そしてその時にはもちろんビールだろう。

そしてふと手に持った竹串を見て思った。
「エジソンは白熱球のフィラメント(光る部分)に、苦労して竹が適することを見つけたんだよな……」

それならこの竹串も、光るんじゃないのか?

佐倉 美穂

電気は慎重に扱う

今回の実験も電気を使うので、以前サンマを電気で焼いた時にお世話になった、電気電子科卒業の友人に手伝ってもらうことにした。
早速つくねの竹串を洗い、乾燥させた。そしておもむろに電気を流してみる。

とはいっても電気だ。家庭用の100Vはさすがにやばい。何が起こるかわからない。一つ、ここは大人しく、12Vの電流をパソコンの中から貰うことにしよう。
パソコンを解体し、コードから電流をいただく寸法だ。


この中のコードを切断して使います

この作業も知識のある人に指南してもらわないとできない。くれぐれも真似をなさらぬようお願いいたします。

さて、竹串にコードから繋いだクリップを挟み、スイッチON!


どうでるか

エジソンが苦労した末に成功した時、「マーヴェラス、タケ!」と叫んだかどうかは知らないが、この竹串には「がっかりだよほんとにもう」と言いたくなる程変化がなかった。

調べてみると、フィラメント用の竹は蒸し焼きにして炭化させたものを使うらしい。

細い、炭素で出来てる物。
あるじゃん、身近に。


そう、鉛筆の芯だ。


今回の精鋭たち
鉛筆削りも精神統一のひとつ。

新たなる挑戦

鉛筆を削り、芯だけにして電気を流してみよう。この際だから、バリエーションも豊富に。
・黒鉛筆
・赤鉛筆
・緑鉛筆
・青鉛筆
・シャープペンシルの芯
という具合だ。色鉛筆の色はなんとなく光の三原色で選んでみた。

まず鉛筆を削らなければいけない。
私は鉛筆を削るのが苦手だ。小学生になった時、自動の鉛筆削り機をプレゼントされ、そこに鉛筆を差し込むだけで「ウィーーン」と面白い程削れたのだ。

しかし今欲しいのは尖った鉛筆ではない。しょうがない、カッターで削るか。

しょりしょり……あ、折れた。
まあ、短くても、クリップを挟む間隔があるなら良しとしよう。
というわけで不揃いな芯で、再度実験。

 

スタンダードな黒

まずは黒鉛筆の芯。
両端にクリップを挟み、パソコンの電源をいれると、12Vの電気が流れるのだ。
明かりを消して観察していると、30秒程でじんわりと赤くなってき、薄赤く発光した。
まるで目が慣れた暗闇でやっと確認できる蛍を見たような、そんな感動すら湧いてくる。
美しい。美しいですよ、これ。

これに電気を流すと
鉛筆の芯とは思えない優しい光

 

色鉛筆三色

赤く光るのなら、最初から赤い赤鉛筆はどうだろう。
電気を流すが、一向に変化の兆しなし。
テスターで計ってみると、芯の部分には電気が流れていない!
他の二色も同じで、全く変化がなかった。

どのように素材が違うのかわからないが、色鉛筆は絶縁体となるようだ。
もっと強い電気を流したのなら違う結果が出たのかもしれないが……。


うんとも
すんとも
かんとも

 

シャープペンの芯

最後にシャープペンの芯だ。
鉛筆の芯より細い分、強い反応が見られそうで期待してしまう。
さあ、スイッチ、オン! と、わー!


部屋に点る幻想的な灯り

スイッチを入れた瞬間に強く光った、というか輝いた。まるでマッチの火のようだ。
雪の年末に外でこれをやったら、亡くなった祖母がでてきてくれそうな、幻想的な明かり。三つの願いも叶えてもらえそうだ。


美味しいつくねをください
スカンク好きな方、連絡ください
天国はまだいいから、プールに連れてってください

しばらく通電していた芯は焼き切れてしまった。儚い夢だった。

結果

12Vの電流では、シャープペンの芯が美しく輝き、黒鉛筆も静かに発光した。
それ以外はやる気なし、といったそぶり。

焼き切れたシャープペンの芯を、未使用の芯と比較してみると、ずいぶん細くなっていることがわかった。糸というか、もう針のようだ。
「私、燃え尽きたわ…」という声が聞こえてきそうな写真である。

 

燃え尽きちまったぜ……

 

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