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コネタ


コネタ763
 
手作り塩で変わりおつまみ
前回の作品

今、私の中で空前の塩ブームがきている。
というのも、前回海水から作った塩が大量に余っているからだ。
あんなに美味しい塩を無駄にすることはできない。しかし人様にお裾分けするには幾分問題を含んだ塩だ。

時は残暑とはいえまだまだ暑くビールが美味しい。

というわけで、塩をふんだんに使った料理で、ぷはーっとビールを飲んでしまおうという企画です。

佐倉 美穂

味付き殻付きゆで卵

コンビニのおつまみコーナーで、よく味付きゆで卵を見かける。
殻が付いているのに、剥くと中身まで塩味が染みているという、少し手の込んだ物だ。
調べると、あれは卵を殻ごと塩酸で処理して、塩分子が殻を透るようにしてあるらしい。

あー塩酸、はいこのメニュー消えたー

だって塩酸なんて個人が家庭で用意できないもの。
と思っていたら、どうやら塩酸の代わりに酢でもできるらしいのだ。
うずく実験心。これはやらねば。

卵を酢に10分程漬け、殻を少し溶かす。
この時、卵の表面に泡が発生し、酢と殻の反応が妨げられるので、こまめにつついて泡を取り除く……ようにしていたら、ヒビが入ってしまった。このまま茹でたら非常に不格好なゆで卵になってしまうので、もう一回やり直し。


酢卵を思い出す

無事10分酢に漬けた卵と、比較用に何もしてない卵を飽和食塩水で15分茹でる。
味の素を加えても美味しく出来そうな感じだったが、この手作り塩のうまみに全てを賭けたかったため、塩オンリーで。

水300mlに塩60g程度

比較用の方にはマジックで「ナシ」と書き、洗って茹でた。
沸騰して数分。ゆで卵を作っているとは思えない澱みが浮かぶ。これはやはりあの海の何かなのだろうか……。

茶色のうたかた

茹で時間が経過すると、普通の卵に比べ、酢で処理したものは茶色がかってきたが、水洗いすると白くなった。
殻を剥いてみても、普通のゆで卵にしか見えない。

綺麗に剥けて小さくガッツポーズ

 

韓国海苔もどき

飲みの席では、どうしても揚げ物や肉などに偏りがちなメニューになってしまう。
なので私はいつも意識して、サラダその他「ヘルシー」と思われるものを摂るようにしている。

手軽で美味しくビールに合い、家にストックしておくのも便利。そんな酒好きの味方、韓国海苔。

「え? それ、ヘルシーなの?」という疑問はさておき、表面に塩がぱらぱらと付いた韓国海苔はとても魅力的だが、本気で作ろうとすると大変な手間だ。海藻をもらいに行くところから始めないとならない。
しかし簡単に作る方法があるという。

その秘策の主役は、味付け海苔。


ぼ、僕が主役!?

味付け海苔にごま油を塗り、直火であぶって塩をかけるだけで、韓国海苔に近い味が再現できるという。これはやるしかないでしょう。

まずごま油を塗るが、ハケがないのでキッチンペーパーにしみ込ませ、叩くように塗りつけ、それを直火であぶる。


炎上

やはりごま油も油だ。油断すると燃える。

なんて冷静に書いているが、現場では「うおっ」と言いながら慌ててシンクの水に放り込んだ。
写真を撮った根性を誉めてもらいたい。

次からは注意しながらひらひらと火がつかないようにコンロの上で踊らせる。

その後塩を塗るわけだが、なぜか前回水気を飛ばしたはずの塩はウエッティになっており、ぱらぱらと振りかけるわけにいかず、結果、スプーンで塗ることに。

これはあれか? トーストにバターか? にしては香ばしすぎるし磯臭すぎる。


怪しい「韓国海苔もどき」完成

塩竃

ふんだんな塩でやってみたい料理があった。
その名も塩竃。魚を塩で被って焼く料理だ。塩味が魚に染み、しかし魚のうまみを逃がさない、非常に魅惑の一品だという。
初めてその調理法を知ったのは「美味しんぼ」だったか。こんな料理があるのか、と、あの食べ物がえらく緻密に描写される漫画に感銘を受けた。

これは塩料理で作ってみたいところ。しかしゆで卵でけっこうな量を使ってしまったため、塩が足りない。というわけで


小アジ12cm

魚を小さくしてみた。
硬い「ぜいご」と内臓を取り、塩で包む。それをオーブンに入れ、塩が硬くなるまで焼いた。本来は塩を酒などでまとまりやすくして包むらしいが、私の塩は幸か不幸か湿り気があったので、そのまま包むことができた。
表面に焦げ目が付き、焼き上がり!

目とヒレを書いてみたのだが。

 

いざ実食

さて、ビールのつまみが揃った。


並べるとしょぼい

いただきます!

●味付きゆで卵
あ、ちゃんと味が付いている。店にあるものよりは薄味だが、塩はきちんと殻を透過したようだ。しかしやや薄すぎたか。酢に漬ける時間を長くするか、茹でる時間を長くするか、改善の余地がある。もしくは私の塩はやはり混ざり物が多かったのか。

比較用の酢につけていない卵は、やはりただのゆで卵で、塩味もなにもなし。
これはこれでつぶしてサラダにしてもいいですな。


●韓国海苔
最初は味付け海苔の甘味が強かったが、だんだんと塩味が強くなり、この甘味を消すにはかなりの塩が必要だけれども、それだけ塩を使うとしょっぱくてあまり食指が伸びない、という形になってしまった。
塩分が多い方がビールには合うけれども、これはちょっとしょっぱすぎだ。
振り向けばヘルシーは遠いところになりにけり、といった感じに。くっ……。


●塩竃
塩をたたき割って小アジを食す。
これが、美味しい! 
丁度良い加減に塩味が染みていて、アジの淡白な身に深みが増している。
魚が小さい為、塩味が強くなりすぎるのではと危惧していたが、これがどういう計算か、非常によくできたつまみになった。
次から次へと口へ運んでしまい、あっという間に小アジは無くなってしまった。残念。
これはいろんな酒にも、もちろんおかずとしても役立ちそうだ。

と、このメニューでビールを喉を鳴らして飲みましたよ。
仕事でもビール最高です。
もちろん塩が特別ですから!

 

口直し

デザートを置いてない居酒屋ってあるのだろうか。
という程、酒を飲んだ後にあっさりした甘い物を食べる人は多い。

ではそれも一つ挑戦してみよう。その名も塩アイス。
ディズニーシーでも売られている人気商品だ。
塩とアイスというぎょっとする組み合わせだが、これが実はさっぱりして美味しいという。

用意したのはハーゲンダッツのバニラ。この完成された味に、さらに改良なんてできるのだろうか。


愛してる。

味比べ用に半分取り除いたアイスに塩を適当量入れ、混ぜる。

ねるじぇらねるじぇら

よくまざったところで、期待しつつ口へ運ぶと……

苦い。

しょっぱさが甘味を消すのか、もう苦い冷たいねっとりしたもの、としか認識できない。
あの高級アイスの美味しさはどこへ行ってしまったのか。

これも任務だとばくばく口へ運んだ。記事にするのでなかったら、速攻で吐き出していただろう。一言目の「苦い」も、とても抑えた表現なのだ。本当なら「ぐええええ!」と書きたいところだった。
食べきった自分を誉めたい。そして比較用に取っておいたアイスがあって良かった。これぞ口直しだろう。

本当はアイスの表面に塩をぱらぱらと振るくらいでいいらしい。西瓜に塩くらいの気持ちで。

追加実験

酢に入れた時にヒビが入った卵は、もったいないので砂糖味になるか実験してみた。
砂糖味のゆで卵、なんて違和感があるかもしれないが、甘い卵焼きがあるのだからOKなのではなかろうか、という考えだ。

どうせなら、ピンクで甘いかわいいゆで卵を、と思って食紅を入れたが、食紅は酢に漬けた卵の殻を透過しないようで、ひび割れたところだけ赤くなっていた。

マーブル模様でステキともいえるが、なにやら呪いの石のようにもなってしまった。

喋りだしそう

さて、食べてみた。
どうやら砂糖は殻を通らないようで、見た目とはうらはらに普通のゆで卵だった。

最初に少しヒビを入れ、いろんな色のお湯で茹でてカラフルな蜘蛛の巣模様のゆで卵を作るのも面白いかもしれません。食欲が湧くかはさておき。


 

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