デイリーポータルZロゴ
検索天気地図路線このサイトについてランダム表示ランダム表示
アット・ニフティロゴ

コネタ


コネタ849
 
カラダで、こたえる
恥をさらし中のみなさん

テレビで、「からだ」の部位名称を使った慣用句などの、テストをやっていました。
中学受験用模擬試験で、出題されているものです。
ようするに小学生相手です。

私もやってみましたが、三問中、正解はたったのひとつでした。

これはくやしい。

あまりにもくやしすぎるので、みんなにも実際にやってもらうことにしましょう。

そうすればきっと、私の気も晴れることと思います。

(text by 土屋 遊

本当はみなさまに恥をさらしていただきたいのですが、私の策略だと思われるのもシャクにさわるというもの。

いかにも答えられそうな人と、その反対の人。そして微妙な人で選抜したメンバー三人にご協力いただきました。

みなさまもよろしければ、ぜひご一緒にお考えください。

 

まずは私が唯一正解した、小学生正解率89%の問題です。

第一問

目を皿にする

という言葉がありますが、これはどんな表情でしょうか。
実際にやってみてください。

 

ひとりめ


メガネ女史のNさん(詩人)

 

「目を見開く感じ?」

私が一番出来るのではないかとふんだメガネ女史のNさん(詩人)は、

「目を見開く感じ?」

と説明しながらカメラにおさまりました。失礼ながら

「見開いているようには見えませんが」

と返しますと、

「見開いていますっ」

と断言なさいます。

「あのーその、メガネをいじっている仕草も解答のうちですね?」

と念を押しましたが

「ちがいます。メガネは関係ありません」

と、きっぱりとお答えいただきました。
メガネっ娘マニアを敵にまわすつもりでしょうか……。

 

 

ふたりめ

 

近よりすぎるMさん(デザイナー)

 

「こうゆう顔ですよっ!」

Mさんは日頃からキューピーのようなまんまるの瞳をしていますので、こちらも判定には苦労しました。ご自分では

「ビックリ目です」

とおっしゃっているのですが、どうも普段のMさんとなんら変わりがないように思えます。

「いや、それ、ふつうのジョータイだよね?」

といくら誘導尋問しても、どうしてもビックリしているのだと言いはります。

ふわふわ系の顔ですが、芯の強い方なのでしょう、こちらも折れるほかありません。
しかし本当にビックリした時はどういう顔をするのでしょうか……。
と、ブツクサ言いますと、どうやら私のひとりごとを聞いていたようで、

「こうゆう顔ですよっ!」

とカメラを覗き込んできたのでビックリして死ぬかと思いました。

 

3にんめ

 

やや挙動不審気味のYさん(会社員)

 

うつむき加減に……

よくコケることをチャームポイントにしているYさんは、お父さまお兄さまともたいそうご立派な方で、優秀な血を引いていらっしゃいます。

「あれ、Yさん、目をつぶっちゃってますよ、もう一枚」

「……んーもう一枚」

「も、もう一枚」

よく聞いてみりゃ、これで良いとのこと。
答えのテーマは『うつむき加減』。
真意のほどは不明ですが、カメラマンを含め美女に囲まれたYさんですから、舞い上がってしまうのもいたしかたないでしょう。ニヒルな男を演出されたのかもしれません。

 

さて正解は……

 

目をまる皿のように大きく見開く。物を探し求めたり、驚いたりしたときなどの目付き。

元来、目が長く細い私に、まんまるの目、というのは不可能かもしれません。せいいっぱい目を見開きましたがこれが限界。目頭が裂けるのではないかと心配しました。
いちおうびっくり顔でお茶を濁しておきますが、シャープ系眼光の皆さまがびっくりしていることをアピールするには、目よりもクチ、そしてアクションが重要だと思い知りました。

 

Nさん:正解
Mさん:正解
Yさん:不正解

二問めは、大変勉強になった問題。
しかしこれを、小学生の41%が答えたとは……。今どきの小学生は、いったい何を食っているのか、その辺からリサーチしたいと思います。

 

第2問

手をこまねく(こまぬく)

という言葉があります。それはどのような状態でしょうか。
実際にやってみてください。

 

 

「ハタで眺めてることですね」

Nさんは、モスグリーンのフレームメガネをしているだけのことはありました。さすがメガネ詩人。

「ハタで眺めてることですね」

とキメていますが、実はNさん、当日ぎっくり腰になったところを強行にご参加いただきました。鎧のようなコルセットを装着していらっしゃいましたがチラリとしか見せてはくれませんでした。ケチ。

 

「おいでおいで」

Mさんのジェスチャーはまったく意味不明でしたが、

「これは招き猫ですよ、つまり、誰かに『おいでおいで』してるんです」

と自信満々にお答えいただきました。ネコのマネをする必要があるのかどうかは疑問の余地が残りますが、それ以上は追求しないことにしました。

 

「悩ましいポーズです」

Yさんは、頭を抱え込んで右往左往しながら

「悩ましいポーズです。悩ましいポーズです」

と何回もおっしゃっていました。あまりにも動きまくるので、じっとするように促すと……やっと意味が理解できました。どうやら悩んだり、困っている様子を体現していたようです。わけがわかりません。頭がどうにかなったかと心配してしまいました。

正解は……

 

腕を組んで傍観すること。

その他、かかわり合わずにそばで見ていること。物事のなりゆきを自分の力で変えようとせず、何もしないで見ていることなど。
実際のケンカの際にも、私はニヤつきながら傍観することが多いです。

 

第二問
Nさん:かろうじて正解
Mさん:不正解
Yさん:不正解

 

第三問めは、現代社会においては難問ではないでしょうか。
小学生の正解者も、9%だそうで、正解すると9%の中の一人になれる!とぬか喜びしましたが相手は小学生、大手をひろげてよろこんでいるばあいではありません。

 

第三問

短い言葉をあらわす「つかの間」の『つか』

とは、カラダのどの部位のことでしょうか。
実際に指し示して下さい。

 

 

Nさん:手首の長さ

これはおそらく、一緒に撮影をしていた、手首恐怖症のOさんへの嫌がらせだと思います。
Oさんは、口論をしていても手首や足首を見せただけで気安くノックダウンしますのでたいへんつきあいやすい人物です。彼女はたまに説教をしに電話をかけてくるのですが、うさ晴らしにこちらから「手首!」とか「アキレス腱!」と言うと瞬時にブッツリ受話器を置くほどの小心者です。頭がおかしいですね。

 

 

Mさん:こめかみ

最初、鼻の下を指していたMさん。はっきり言いますと、鼻の下を伸ばしたお顔は見るも無残なものでした。もちろんそのことはクチにしませんでしたが、私のあからさまな表情でなにかを察したのかもしれません、

「やっぱり『こめかみ』にするのでもう一回撮ってください」

と言っています。「却下します」と宣言しましたが、横からしゃしゃり出たYさんが

「さっき僕のを何枚も撮りなおしていましたよね?」

と助け舟。一枚だけ撮り直すことにしました。女子の前ではヒーロー気取りです。くやしいので「じゃあ一枚だけですよ」と変な顔をねらおうとしたら、思ったよりかわいく撮れてしまいました。悪いことはできないものです。

 

 

Yさん:首の長さ

歴史好きのYさん、イメージとして「首塚(くびづか)」をあげていらっしゃいました。二問めの問題でも、「こま(ね)る」と「困る」とかけたようですし、もしやダジャレのつもりでしょうか。お若いのに渋いご趣味をお持ちのようです。ばかにしてるとしか思えません。

 

 

さて正解です。

 

人さし指から小指までの四本分

現在は『束』と書く。昔は『拳』と書いた。古代日本の長さの単位。
こちらは手首恐怖症のOさんの束(つか)です。かなり自分勝手な方で、ご自分の手首なら大丈夫なんだそうです。

 

第三問
Nさん:不正解(惜しい)
Mさん:不正解(ぜんぜんちがいます)
Yさん:不正解(まったくちがいます)

 

■Nさんの合計結果:3問中2問正解

すばらしい解答率です。だてにメガネコルセット詩人ではないことが証明されました。全問正解出来なかったことを、ぎっくり腰のせいにしていました。詩人ならではの思考回路ですね。なにもかもさすがです。

 

■Mさんの合計結果:3問中1問正解

ソクラテスは人間である。
人間はいつか死ぬ。
よってソクラテスはいつか死ぬ。
と言う言葉がありますが、この論理からすると、Mさんと同じ正解率の私はかわいいということになるのではないでしょうか。なりません。

 

■Yさんの合計結果:全問不正解

みごとに全問不正解でした。ダジャレパニック症候群の兆しが見受けられました。気をつけないと寝ても覚めてもダジャレのことが頭から離れなくなるでしょう。

 

 

メガネ詩人Nさんに、「手をこまねく」「目を皿にする」「つかの間」のカラダ部位コトバを入れることを前提に、詩の依頼をしました。
私はトイレに行きたかったので、10秒で作って下さいと無理難題を突きつけましたが、どうやらご自分も行きたかったらしく、すばらしい作品を5秒で作って下さいました。でもトイレの順番はゆずりませんでした。


 

※タイトルは勝手につけさせていただきました。

掲載することがバレると、「こんなの詩じゃないから!」とNさん。
ご謙遜するにもほどがあります。 本物のコルセットワールドを堪能したい方は下記にてどうぞ。
確実に、創作時間5秒以上はかかっている作品ばかりです。

 

▲トップに戻る コネタバックナンバーへ
 
 


アット・ニフティトップページへアット・ニフティ会員に登録 個人情報保護ポリシー
©2012 NIFTY Corporation