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コネタ


コネタ850
 
スタバで出来るだけややこしい注文をためす

もうおどおどしたくない

スターバックスコーヒーで注文をするのが苦手だ。

レジに並んでいると、前の人が「ダブルトールヘーゼルナッツラテウィズホイップ」とか言いだすのが怖い。つられてぼくもなにか難しい注文をしなければいけないんじゃないかという気分になる。

いっそのこと、メニューの中で最もややこしい組み合わせをきわめてみればいいんじゃないか。そうすれば、ふつうの注文がすごく簡単に感じられて、苦手意識も解消できるに違いない。

(text by 三土たつお

無茶な注文を引き受けてくださいました。
実際の店舗でためしてみよう

今回の目的は、字面にしたときに最も文字数が長くなるような注文をスタバで実際にためすことだ。

さっそく最寄りの店舗におじゃまして、店員の方にその旨をつたえてみる。無礼にあたるかもしれないこのお願いを、その方は笑顔で聞いてくださった。

「いいですよ。では、最初にそういう注文の候補を考えていきましょう。ただしこれは社として保証する内容ではなくて、私がいま考える限りにおいて、ということでお願いします。」

ええ、それはもちろんです。変なことをお願いしてすみません。

 

まずはベースとなるドリンクを選ぶ。
さらに好みでいろいろ追加できる。

ややこしい注文を教えてもらう

スターバックスでの注文の仕組みは大まかにいって

  1. ドリンクを選ぶ
  2. サイズを選ぶ
  3. さらにカスタマイズする

という手順のようだ。ドリンクには、カフェモカとかキャラメルフラペチーノとかの種類がある。

「まず、ドリンクはフラペチーノがいいでしょう。他のものはレジから奥の店員に注文を伝える際に、略されることが多いんです。スターバックスラテだったら、ラテとかですね。しかしフラペチーノは略しません。」

―なるほど。フラペチーノですね(と、メモ書き)。

「カスタマイズについては、ホイップクリームの量を多くするとか、キャラメルソースを上からかけるといったものがあります。さらに、ランバフラペチーノといって、コーヒーチップの入ったものがあるんですが、これを他のフラペチーノに追加することもできます。」

―わかりました、ではぜひランバチップも追加しましょう。

といった感じで、なるべく注文が長くなるような要素を色々と教えていただいた。

 

実際に注文してみた

教えていただいた要素をもとに、スタバの最も長いと思われるオーダーを組み立てることができた。他の方の迷惑にならないように、あたらしく来店する客がまばらになったのを見計らって注文をする。

レジの方は、2人がかりで内容を確認しながら注文を受けつけてくださった。つくり終えた注文を読みあげる店員の声が店内に響く。

「ショートサイズのモカでお待ちのお客さま?」
ぼくじゃない。

「ショートサイズのラテでお待ちのお客さま?」
―これもぼくじゃない。

「ベンティアドショットヘーゼルナッツバニラアーモンドキャラメルエキストラホイップキャラメルソースモカソースランバチップチョコレートクリームフラペチーノでお待ちのお客さま?」
―きた。


これが実際に作っていただいたもの。見ためはふつうだけど名前は長い。

 

ふつうはこんなに記号で埋まりません。
これがスタバでもっともややこしい注文だ

ベンティアドショットヘーゼルナッツバニラアーモンドキャラメルエキストラホイップキャラメルソースモカソースランバチップチョコレートクリームフラペチーノ

これが、今回お店で教えていただいたもっともややこしい注文(のひとつ)だ。意味はそれぞれ次のようになるらしい。

・ベンティ
サイズ(590cc)

・アドショット
エスプレッソショット追加

・ヘーゼルナッツバニラアーモンドキャラメル
シロップ追加

・エキストラホイップ
ホイップクリームの追加

・キャラメルソースモカソース
ソースの追加

・ランバチップ
チョコレートコーヒーチップの追加

・チョコレートクリームフラペチーノ
クリームベースのフローズンドリンク

なんとも大変だ。

 

味はどうだろう

というわけで、できあがったものをさっそく頂いてみた。ありとあらゆるオプションを入れてみたわけだけど、肝心の味のほうはどうだろうか。

・・あれ、おいしいぞ(失礼)。

いろいろ追加したからといって、わけのわからない味になることもない。ぜんぜん問題なし。

ついでに、普段からスターバックスに通っているという知り合いにも食べてもらった。「たしかにおいしいけど、フラペチーノだから冷たくて味覚がはっきりしないだけかも」とのこと。ふつうのラテとかだったらどうなるか分からないと言っていた。


ふつうにおいしい。

 

ちょっとだけ慣れました

今回たのんだ注文の文字数は74文字。なんとも大変な長さだ。

大変だけれども、同時にこれがたぶんややこしさのMAX(のひとつ)に違いない。あとはこれを削っていけばいいだけ。余裕だというわけにはいかないけど、だいぶ仕組みがわかった気がする。

ご協力くださった店舗のみなさん、本当にありがとうございました!

(1点)なのがミソ。


 

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