お店の中には大きな水槽があり中にうなぎがにょろにょろ泳いでいる。そのうなぎを釣り上げるとブランド品がもらえるというのだ。早速挑戦してみることに。
「あ、やります?本当に?」
信じられないな、という表情で店主らしきお兄さんは竿を持ってきてくれた。
「うなぎはね、首の辺りを狙って掛かったらしばらく引っ張らないで動きに合わせてください。元気のなさそうなやつを狙うことです。」
お兄さんはかなり親切にうなぎの釣り方を教えてくれた。しかしいざ釣ろうとするとお兄さんの瞳孔が開く。静まる空気、暴れるうなぎ、黙るお兄さん。結局僕も林さんも失敗したが、あと1、2回もやったら上がりそうな気もした。
「これ実は商売として成り立たないことに気が付いたんです。だって100人客が入っても1匹釣られたら赤字だし。だから7月で辞めようと思って。」
思いつきでもお店を始められる一坪ショップ。若き企業家の登竜門です。 |