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コネタ


コネタ983
 
カツオブシを固める
いろんな種類のパックが売られてます

日本人ならカツオブシだ、と思う。

主にダシを取る為に使うが、私は「ふりかけ」代わりに使うことも多い。おひたしや冷や奴にパラパラかけると、とてもおいしい。

たまにネコにやると、興奮のあまり荒くなった鼻息で、カツオブシが飛ぶほどに喜ぶ。

そんな、人間も動物も大好きなカツオブシを、一度にたくさん食べるにはどうしたらいいか。

答えは簡単。固めればいいのです。

高瀬 克子

大変魅力的ですが、削る道具がないので買えません
で、特売のお徳用サイズを購入

日本にしかないらしい

ご存知のように、「魚」に「堅」と書いて、鰹という字になる。

辞書を引いたら「堅魚(かたうお)から出た語」と書いてあった。そんな堅い鰹を、さらに堅くしたのがカツオブシだ。

今はもっぱらパック入りの物を使用しているが、実家ではシャッシャッと削り器を使ってかいていた。

その断面は「化石か?」と思うほどにツヤピカで、外国人が見たら、とても食品とは思えないことだろう。

もしも外国に「なるほど・ザ・ワールド」みたいなクイズ番組があって、日本を特集することがあったら是非問題に出してほしい。

で、お好み焼きや、焼きうどんの上で踊るカツオブシのVTRを見て「オー!ノー!」とか「アンビリーバボー」とか言ってほしい。

…そんなカツオブシを、固めていく。

これで固めます
心なしか、カツオブシを拒否するかのようなパッケージデザイン

寒天パウダーを水に溶かし、2〜3分沸騰させた状態。トロトロしてます。
そこへ大量のカツオブシを投入

話がズレた。要点をまとめよう。

  カツオブシの味が好きだ
   ↓
  でも、大量に食べたことがない
   ↓
  たくさん食べるにはどうしたらいいか
   ↓
  固める

以上だ。極めてシンプル。

ただ、元々カツオブシ自体が塊だったことを考えると、シンプルとも言い切れない。なんとなく一周してしまった感があるが、元があの堅さではそのまま食べることは不可能だ。こういう手段を取るしかないではないか。

果たして、グルッと廻った末の着地点はどこなんだろう。とにかく、なるべく近くに戻ってきたい。

さて、今回固める材料に寒天を選んだ理由は味がないことと、原料が天草ということ。共に海の仲間だもの、うまくいくはずだ。煮こごりという先達もいることだし、心強い。

それをタッパーに流し込み、
このまま固まるのを待ちます

 

固まりました

冷蔵庫に入れて3時間ほど経っただろうか。覗いてみると、どうやらうまく固まったようだ。

パカッとまな板の上に取り出し、切り分ける。


ツヤツヤしております

この容貌…。どこかで見たことがあると思ったら、スパムなどのポーク缶にそっくりだ。こんなところで豚に似るとは。

でも顔を近づけてみると、まごうことなきカツオブシの香りがプーンとする。100%カツオブシ。思った以上の素晴らしい出来映えに、つい顔がニヤけた。

では、ひとくち食べてみます。


持ち重りがするのが嬉しい
中までギッシリ

………。(食べた。しばし無言)

最初に思ったことは「ああ、そういえば鰹のたたきって、ニンニクとかショウガとか、薬味を大量に入れて食べるんだったな」だ。

正直に言おう。臭かった。魚臭かった。

やはりカツオブシは、ほどほどの量をパラパラッとかける程度でちょうどいいのかもしれない。しかも今回は調味料を一切加えていないため、ダイレクトに魚の味が口の中に広がり、なんとも言えない後味が残る。


このままでは終われまい

ためしに、わさび醤油に付けて食べてみたところ、さっきよりグッと食べやすくなった。それほど臭みも感じない。

考えてみれば、カツオブシは何かと一緒に食べるものだ。単体で食べることなど、あまりないではないか。

そこで、他のものと一緒に食べることにした。それなら問題ないだろう。ないはずだ。…ないと言ってくれ。


圧縮カツオブシをサイの目に切って
わさび醤油に漬けてから
ごはんに乗せます
おお! これならいくらでも食べられる!

おなじみ「ネコまんま」を作ったわけだが、これがべらぼうにおいしかった。さっきの魚臭さがウソのように消え、とてもウマイ。

通常のネコまんまは、カツオブシにまみれてゴハンが茶色になるが、このnewネコまんまはそんなこともなく、ふと目を細めると「マグロのブツ切りを乗せたのではないか」という錯覚まで味わえる。

食感も、なんとなく刺身のように感じられてきたから不思議だ。料理において形状がどれだけ大事か、という証左となろう。

しかも、寒天という強力バックアップ付き。ダイエットにいいと言われ、天草盗難事件まで起こるほど、寒天は注目されている食材だ。それがゴハンと一緒に食べられるなんて!しかもおいしいなんて!

…無敵だ。このネコまんまは最強かもしれない。

今さらですが

やはりカツオブシに主役は似合わず、誰かと一緒になることで持ち味を発揮する食べ物であった。さすがダシ界のホープだけある。永遠の助演俳優賞として褒め称えたい。

と言いつつ、最後はネコまんまを褒めて終わってしまった。で、肝心の圧縮カツオブシですが、ネコまんまがウマかったように他にもいろいろと使えそうです。

とりあえず、夏になったら冷や奴に乗せてみましょう。

納豆にももちろん合いました

 

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