デイリーポータルZロゴ
このサイトについて

コネタ


コネタ999
 
マンボウ寿司が食べたかった

(text by 大塚 幸代

寒いですね。みなさま、お元気ですか。
私はいま、風邪のせいなんだか何なんだか、首の付け根を中心に、左半身がゴリゴリに痛いです。ちょっと泣きそうです。……ああ、ブブブー(鼻をかんでいます、失礼いたします)。

で、そんなカラダなんですが、「東京でいちばん変なネタを出す回転寿司屋さん」なるものに行ってまいりました。

この店「マンボウ寿司」がまわってるっていう噂なんですよ。

マンボウ。水族館に行って眺めるたびに、せつなくなる魚。
無駄にでかい。タタミ2畳ぶんくらいあるでしょうか。「まっすぐにしかすすめない」ので、水槽内にネットがはってあって。
それでも、ネットにがんがんぶつかるものだから、顔とかクチビルとか、いちいち「むにー」ってすり切れるようにひろがって。
水槽内をぶつかりつつ回転してて。

ああ、絶対にマンボウにだけには、生まれ変わりたくない。

いやマンボウに生まれたとしても、海でだけで生涯を終えたい。
アミにかかったとしても、水族館で回転するのだけはイヤ。
まだ寿司屋で回転したほうがいい!

そんなわけで、池袋。サンシャイン通り。

通り中ほど左側の、ドトールの横、

ひかり町とかいう、看板の、

路地のなかに、ちょっと入って行くと、

あったあった、噂の店、「ぎょかい丸」。
サンシャイン通りはめちゃくちゃ人通りのあるところだけど、「知ってる」人じゃないと、なかなかたどり着きにくい立地です。

おお、ひと皿136円。毛筆。

「いらっしゃいませー」
行ったのはランチタイム。サービスで味噌汁が出て来ました。ずずー。

メニューが紙で貼ってあり、「今日のネタ」について、店長さんらしき人が、トークをしておりました。
「はい、お気軽にご注文なさってくださいねー。今日は変わったところでは、サメの心臓、クジラ、アンキモ、フグなんかありますよー」

がーん。
……この日は、マンボウがありませんでした。
そうだ。
マンボウって「マンボウを獲るぞ!」って意志持ってつかまえるような魚じゃなくて、別の魚を捕まえるときに、たまたまアミにかかっちゃった、みたいな感じでとれるものだから、専門の魚料理屋でも、メニューにあるときとないときがある魚なんでした。

残念なような、ほっとしたような。

せっかくなので、サメの心臓食べました。

(もぐもぐ。なんか血っぽい味がする。レバ刺し系の。でも風邪ひいてるから、ぶっちゃけ味よくわかんない……)

フグも注文。

(もぐもぐ。あー、そうそう、フグってこんな味だったけか。最後に食べたのいつだろう、ああ、あのヒトと食べたなあ。私より年上で収入もずっとあったのに、一回もオゴリなかったわ、全部ワリカン。フグもワリカン。まあもう関係ないからいいんだけど。お元気かしら……ゲホゲホ)

クジラも食う。

(サメと味が似てる気がするけど、いや風邪なんで味よくわかんないんだけど、でも碓か、クジラ&イルカはおりこうさんだけど、サメは圧倒的に魚モードというかおばかさんだったはずだけど……味は似てるのか。そういうものか……ゲホゲホ)

お客さんは男性中心。常連さんが多い感じで、「サメ、シャリショウで(←ごはん少なめの意?)」など、気軽に珍味をカスタマイズ注文していました。

ところで、普段食べない生き物の肉(馬やらホロホロ鳥やらクジラやら)を食べると「滋養にいい」っていうのって、身体がビックリするせいなんじゃないのかなーと想像するんですけど、どうなんでしょうか。
いや科学的根拠は知らないけど。だれか知ってる人、教えて!

■ぎょかい丸

豊島区東池袋1−14−16 ひかり町はりまやビル1F


↑営業時間が私が調べたのと違ったので、現時点での情報を載せときます。人員補充するまで、夜営業はナシらしいぞ!

帰り、

マンボウ、食べれなかったからせめて見ようと、「サンシャイン水族館」の前まで行ったんですが、なんかせつなくなってきたので、やめました。

帰り、

駅前のお菓子屋「タカセ」で、

「あんみつドーナツ」という、凶悪に甘いパンを買って帰ろうかと思ったんですが、「食べきる自信ないかも」と思って、やめました。

……そのうちリベンジします。
いつか回るマンボウ寿司に出会う、その日まで。
ごめん、今日はもう寝ます。ゲホゲホ……。


 

▲トップに戻る コネタバックナンバーへ
 
 


個人情報保護ポリシー
© DailyPortalZ Inc. All Rights Reserved.